心のやわらかいところを容赦なく刺激してくる作品。でも嫌じゃない。とても爽やかな作品。

まず1ページ目でグッと心を掴まれる。
小学生らしいとは言えない暗いタッチの奇妙な絵。絵の説明の欄には小学生らしい夏休みの思い出が綴られている。
絵を見上げているのは、絵の作者ではない少年。
自分の手の届かない、理解の及ばないものと出会ってしまった衝撃がこの1ページから伝わってくる。

大人が思う以上に子どもはゲロみたいな世界をちゃんと見てるんだよな、とか
わかってほしいとわかるわけないの境目を彷徨いながら大人になっていくんだよな、とか
わかったようなことを言いたくなってしまうのは自分が摩耗してしまった証拠なんだと思う。
わかんないけどすげえとかびっくりしたとか悔しいとかちゃんと言える人間でありたい。

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あみかはポテトになりたかった

あみかはポテトになりたかった

小川しらす、鮮烈デビュー。心震える読切54P。 本田あみかは高校生。毎日マキシのポテトを食べている。 クラスメイトはたくさんお喋りしてるのに、あみかはあまり喋らない。 いつからうまく話すことができなくなったんだろう。 日々はポテトみたいにしょっぱくてあたたかいものかもしれない。 そしてたぶん、誰かと一緒に食べるからおいしいんだ。
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