宇宙大学受験会場、最終テストは外部との接触を絶たれた宇宙船白号で53日間生きのびること。1チームは10人。だが、宇宙船には11人いた!さまざまな星系からそれぞれの文化を背負ってやってきた受験生をあいつぐトラブルが襲う。疑心暗鬼のなかでの反目と友情。11人は果たして合格できるのか!?萩尾望都のSF代表作。
山へ行く
「そうだ、今日は山へ行こう」 …ある日の朝、小説家の生方(うぶかた)は目覚めと共にそう思い立つ。一切の日常を後にして、取材でもなんでもなく、ただ山に行くため、彼は自転車で出発するが…!? 表題作ほか、母と子を描く「春の小川」、実験的な野心作「柳の木」など、日常と非日常が混じり合う瞬間を切り取った、シリーズ“ここではないどこか”連作集・第一弾。 ※このコンテンツは「山へ行く」文庫版をデジタル化したものです。
日本を真っ二つに分ける東の桜道会、西の関西共武会。二つの巨大極道組織は、表向き平静を保ちながら水面下では面々と抗争を続けてきた。そんなさなか、桜道会会長・三上信也は密かに西を目指す。目的は、10年前、自らの命によって殺させた“哭きの竜”に会うこと。死んだはずの男を求めて降り立った大阪で待っていたのは!?
「すべての幸福は恋愛的瞬間から始まる」という、心理学博士・森依四月。彼の恋愛クリニックを訪れる患者は、皆風変わりで…。
アブラゼミの鳴き声、進まない宿題、お父さんの本棚とお母さんの赤い口紅、そして路地に潜む怪しい人影…。夏休みを過ごす少女たちの倦怠と混沌を描く「幼女誘拐」ほか、珠玉の短編からなる吉野朔実の世界。
歩くひと
▼第1話/鳥を見る▼第2話/雪が降る▼第3話/町に出かける▼第4話/木のぼり▼第5話/雨が降る▼第6話/夜泳ぐ▼第7話/台風のあと▼第8話/長い道▼第9話/星の降る夜▼第10話/路地をぬける▼第11話/かすんだ風景▼第12話/桜の寝床▼第13話/忘れもの▼第14話/夜明け▼第15話/よしずを買って▼第16話/いい湯だな▼第17話/海を見に来て▼解説・村上知彦●登場人物/夫(郊外の借家に引っ越してきたばかりの男。年齢40歳前後)。妻(夫とともに郊外に移り住んできた)。ゆき(この家に迷い込み、飼われることになった飼い犬)。●あらすじ/仕事の都合で郊外の一軒家に引っ越すことになった夫婦。夫は着くなり、「ちょっと歩いてくるよ」と言い残し、家を後にする。行く先々で、都会では見られない自然を感じながら歩いていくうち、林でバードウォッチングをしている人を見かける。望遠鏡を覗かせてもらった彼の眼に、初めてシジュウカラの姿が飛び込んできた。そうして家に帰ってみると、一匹の白い犬が迷い込んで来ていた。前の飼い主が置いて行ったというその犬を、彼ら夫婦は飼うことにする(第1話)。●本巻の特徴/1回の掲載分8pのなかで、日ごろ眼に止めないようなある町の風景の数々を、「あるく人」の眼から繊細なタッチで畏敬や憧れの対象として描き出してみせる珠玉の小品。『「坊っちゃん」の時代』で98年手塚治虫漫画賞を関川夏央とともに受賞した谷口ジローが、その連載と平行して描いた異色作である。●その他データ/『モーニング・パーティー増刊』90年30号~91年47号掲載。
源氏物語
時は平安、帝の愛を一身にあつめる寵姫・桐壷更衣は光輝く皇子を生んだ。この世ならぬ美貌と神才…日本文学史上最高のヒーロー光源氏の誕生である。その数奇な人生を彩る女たちとの儚くも激しい愛の遍歴。紫式部のきらびやかな物語世界を1000年の時を越えて牧美也子が描き出す絢爛たる王朝絵巻。
A-A'
惑星開発プロジェクトにやって来た『アデラド・リー』は、事故死した本体のアデラド・リーにかわり配属されたクローンだった。それまでの3年分の人間関係の記憶を持たない『アデラド』は、そこでかつてのアデラドの恋人レグとめぐりあうが…。感情を表現することが不得手な『一角獣』が登場する、表題作をはじめ「4/4カトルカース」「X+Y」の連作と、初期スペースファンタジーの傑作「ユニコーンの夢」を含む叙情あふれる全6編。
月館の殺人
祖父―― まだ見ぬ唯一の肉親に会いに行くため、夜行列車〈幻夜〉号に乗り込んだ空海(そらみ)・17歳。だが、乗り合わせていた乗客たちはあまりに奇妙、しかも初めての北海道、雪、列車と、沖縄育ちの空海を眩暈がするほどの混乱が襲い…… そんな中、事件は起こる!! 佐々木倫子(『動物のお医者さん』『おたんこナース』『Heaven?』)、綾辻行人(『十角館の殺人』『霧越邸殺人事件』『Another』)。漫画界×ミステリ界の2大ストーリーテラーが贈る至極の鉄道ミステリ、開幕! ★文庫版特典 〈制作裏話対談〉綾辻行人(原作者)×江上英樹(鉄道監修)
なんかすごいサスペンスやミステリーを孕んだストーリーが期待できる、雰囲気のあるタイトルです!!! が、内容はそこまでドキドキ・ハラハラはなく、読んでいて先が気になってページを捲る手が!!!みたいなこともありませんでした。短編集で、1作目が表題作、2作目が「続・11人いる!」だったのですが、それの20ページ弱くらい読んだところでリタイアさせていただきました・・・ SFとかサスペンスとかっぽい作り・アイデアなのですが、どうもドタバタ人間模様としか感じなかったので・・・ 他の方の感想を見ると、結構楽しんで読まれている方も多数ですので、人によるんだと思いますが、わたしはいまいちのめり込むことはできませんでした。 ちなみに萩尾望都先生の作品は、短編集ばかりですが、これで3冊目で、1勝2敗。その1勝もギリギリ薄氷の勝利だったので、もう諦めようと思います。 さらば少女漫画の神様!楽しかったよ!!!