存在しないはずの本を買ってしまう「継ぎ穂」、空中散歩を楽しむ「21gの冒険」、異国のラジオが聴こえ始める「混信」、図書館の地下に迷い込む「地下図書館探検譚」。日常から地続きの〈不思議な世界〉に読者をいざなう、極上のローファンタジー4編を収録。ネットやCOMITIAで大注目の才能による商業デビュー単行本。
大事な話がある。
【3兄弟 大事な話が バッティング!】一つ屋根の下育った3兄弟、一志、宗次郎、ミツル。バラバラな性格の3人だけれど、同じタイミングで母親に「大事な話がある」と連絡し…。
普通のごはんだけど、一緒なら特別。獣人たちが暮らす社会で、人間の姿で生まれてしまった“ヒトモドキ”の少女・モモ。モモを世話することになった獣人・ワー助は彼女のために人間用の料理に挑戦することに! ケモ耳少女と世話焼き獣人が“家族”になるまでを描く、もふもふハートフルストーリー!
いつも偉そうな幼馴染の女の子が実は俺のことを大好きで!?女子が苦手な高校生・大樹は幼馴染のボーイッシュ女子・若葉とだけは仲良し。上から目線で生意気で口の悪い若葉と、放課後いつもサッカーをして過ごしていた。でもある日、若葉がとびきり可愛い服装で現れて、女子として意識してしまい…!? 本当は大樹のことが大好きでふりむいてほしい若葉ちゃんと、全く気付かない奥手男子とのドキマギ攻防戦ラブコメ!!
卸町香歩と薬師堂カオリは高校2年のクラスメイト。二人は心の距離感に悩みながらも徐々に打ち解けていく…ハートウォームな物語。
「月刊まんがタウン」にて好評連載していたドキドキ系4コマ。ひょんなことから宇宙人デヌエと出会い、変身能力を得た女子高生カルナ。しかし、変身するには、その対象となる人物とキスをしてDNA情報を獲得しないといけないらしい…!?
愛し合いながらも結ばれなった姫と騎士。来世こそはと誓い合い、二人は転生した。騎士・バルトロメオは男子高校生となり、クラウディア姫を探し続けて17年。やっと見つけた姫は、アラフィフ子持ちで高校の教頭でもあるおじさんになっていた…。それでも騎士は姫を愛する。一方、おじさんになった姫は加齢臭や中性脂肪や家族や社会的地位を気にして、彼の想いを素直に受け入れられないでいた。「騎士×姫(おじさん)」。笑って泣ける、かつてない転生コメディ第1巻。
ポーラーレディ
魔法販売会社ポーラー社に勤める蘭子はやる気満々! なのに成績最下位のセールスレディ。高額魔法はちっとも売れないし、空振り気味でクレームが絶えないけれど、お客さまは知らぬ間に魔法だけでは得られない幸福を手に入れていく…。彼女に出会ったら、どれかひとつ貴方の求める魔法を買ってみませんか? 本当に大切なものを見つけられるかも、しれませんよ?
日本の名所を巡り、各地のグルメとお茶で一服!+ときどき人助け!胡桃ちの作品に以前から登場してきた謎の茶人・キサの茶の湯放浪記。持ち物はちょっとの着替えとお茶セット。日本各地を気の向くまま、風の吹くままひとり旅。旅先で出会った人のお手伝いをしたり、一緒にお茶をして笑ってと、ひとり旅だけど騒がしく賑やかな日々。《素敵な景色》と一緒に味わう《お茶》の楽しみ方!ホッとひといき《読む》ティーブレイク!!
はじめてのお嬢様
御城琴音は超がつくお嬢様の高校1年生。駅の券売機の使い方が分からず困っているところを通りがかりの高校1年生・瀬和すぐるに助けられたのをきっかけに、瀬和の高校に転校してきた。はじめての電車。はじめてのカレーうどん。はじめての友達。「はじめてを教えて欲しい」お嬢様と世話焼き男子高校生のはじめてラブコメディ!
あの世で猫になる
猫アレルギーで猫好きな朝倉さんは、猫の霊がいると悪徳霊媒不動産屋の大島に騙されて事故物件を借りた。しかし、その部屋にいるタマちゃんは元人間で地縛霊だった。タマちゃんと朝倉さんの奇妙な共同生活が始まった。大人気「リコーダーとランドセル」の作者が贈る最新4コマを電子コミックのみで配信。※1~12話収録
顔がコワイ高校生・上村青枝くんの幼馴染で、お隣に住む大学生・稲城紅詩さんは最近ウサギを飼いはじめたらしい。早速、青枝くんがお隣に行くと、元気なウサギ・みたらしが走りまわっていた。みたらしのあまりの可愛さに圧倒される青枝くん。紅詩さんのことも好きな青枝くんは、彼女と一緒にウサギの飼い方を学んでいく。電子コミックのみで配信の大人気ウサギ4コマ。※1~12話収録
今週末はコミティア148が開催ですね。 そのコミティアでかねてから一部のマンガ読みに注目を浴び賞賛されていた、室外機室のちょめさんの初の商業本が短編集となって発売されました。 表紙だけでも一目瞭然な、緻密な描き込みによって構築される独自の世界観。 目次を兼ねた描き下ろしの「序」から何と瀟洒なことでしょうか。 本編は 「継ぎ穂」 「21gの冒険」 「混信」 「地下図書探検譚」 の4つで構成され、最後に「〆」でまとめられます。 「継ぎ穂」は、それこそ同人即売会に参加したことがある人であれば強い共感を抱きながら、その展開にワクワクしてしまうであろうお話です。試し読みでこちらは全編が公開されているので、こちらを読んで本を買うか決めても良いでしょう。 ひと匙のファンタジーが注がれた、本や物語にまつわる物語を嫌いなはずがありません。 表紙にもなっている「21gの冒険」は、夢で空を飛ぶときのような感覚を思い出させてくれます。夢の中での飛行は、随意に飛び回れるというよりは上昇と滑空を繰り返しコントロールが難しいことが多いのですが、そのときのままならないGを感じるかのようです。 論理的な部分と非論理的な部分が入り混じっているのも夢の中のような感覚を増幅させます。 終盤の表情がとても良く、もたらされる読後感が何とも言えません。 「混信」は、作業BGMとして流していたラジオから現実に存在しない固有名詞や事件を述べる放送が定期的になされる、少し不思議なお話です。 もしかしたら、同じ宇宙のどこかから届いているのかもしれないし、並行世界のどこかから届いているのかもしれない。 ラジオという本来はインタラクティブなメディアが一方通行になっているという構造はメタ的で、現実の人間も意識して届けようとしていない人にも生きているだけでさまざまな影響を与え、また与えられていることに思いを馳せます。 最後に発される切実な言葉も含めて『CROSS†CHANNEL』を思わせるものもありました。つまり、好きです。 「地下図書館探検譚」も、扉絵だけでワクワクが止まらなくなる一篇です。 これもまた夢の世界に迷い込んだようなお話ですが、こちらはホラーやサスペンスの趣が強めに出ています。 入ってはいけない場所に入ってしまった禁忌を犯した感覚と、そもそもこの場所は一体何なのかという謎への好奇心が入り混じります。 本だらけの異空間には憧れを抱きますし、この物語の起点となる部分、好きです。 どうでもいいことですが、 「えぇいままよ!」 って実生活で使う機会はまずありませんが1回言ってみたいセリフです。 「序」を受けての「〆」で、まさに締めも完璧。1冊の短編集としてとても美しく完成されています。 こちらの短編集を読んで気に入った方は、webで読める「パティスリー・ヘクセン」もぜひ。 https://tonarinoyj.jp/episode/2550689798287081413