東京入星管理局

超絶技巧のSFバディアクション!

東京入星管理局 窓口基
ANAGUMA
ANAGUMA

宇宙怪獣・秘密組織のエージェント・バディアクションのうちどれかひとつでも好きなものがあったら読んでほしい一作です!ちなみに僕は全部好きです! 宇宙人の「入星」を取り締まる管理官の仕事っぷりを東京を舞台に描いたSFバディアクション。 高田馬場とか出てくるけどもう「タカダノババ」感がすごい。それくらいパンク。 洋画的な小気味いいテンポのセリフの応酬と、スピードに乗った超絶描き込みのアクションを組み合わせて バキバキに盛り込まれた設定がサーッと披露されていくのが超気持ちいいんですよ…。 どう見てもワケありのツギハギJK「ライン」と、カタコトのストロングファイター「アン」のちょい百合っぽい主人公チームも見てて楽しいです。(あともうひとり文字通り「割って入る」オッサンが居る) 宇宙人周りの管理官ったら当然二人組ですよね!ってノリで他のエージェントコンビも1巻から山盛り出てきて活躍してくれます。このサービス精神はなに??? もう一切読者に遠慮せずに絵と文字と話の情報密度を詰め込んでやったぞ!!っていうタイプのマンガなので この手のモノが好きな人は鬼のようにハマるはず。 最後に僕が初見で心奪われてしまったポイントを紹介します。 ラインの銃の構えがC.A.R.システムっていうとこです。 このこだわり!!

この美術部には問題がある!

「可愛さの音圧が高い」美術部ラブコメ

この美術部には問題がある! いみぎむる
mampuku
mampuku

 まさにアニメを切り出して漫画にでもしたような高クオリティの作画で、作監でもつけてんのかってくらい異様に安定しています。表紙もアニメ塗りでなんかキービジュアルみたいです。あるいはラノベの表紙。10年前のアニメ好きな人が好きそうな絵柄ですよね、とらドラ!とか、ゼロ使とか、かんなぎとか。私も好きです。  この「可愛さが高い水準で安定している」というのが非常に素晴らしいのです。音楽に無理やり例えるなら、音圧が高くRMS値が高い状態です(音圧競争には賛否ありますがダンスミュージックなどでは大事な要素です)。私は以後これを『可愛さの音圧が高い』と呼び表したいと思います。  話は一話完結式で、落語みたいに丁寧で笑える話や人情系の話が多いですね。そして1巻の一話くらいの割合でたまにあるラブ濃度の高い話数はかなり尊みが深く、美麗な絵ばかりに目がいきがちですがラブコメとしてもかなり質が高いです。  作品内で頻繁に使われる「カメラを固定したまま時間の経過を数コマに渡って描く」やつ、ARIAやよつばとを読んだとき初めて「こんな素敵な技法が!」と感動したのですが、めちゃめちゃ上手くないとできないやつですよねこれ。他にも視覚的に飽きさせないカメラワークやつけPANみたいな動き(1巻で宇佐美さんが泣く前のページ)とか、映像的な演出が各所に盛り込まれています。  一方でコマをぶち抜いた立ち絵(さよなら絶望先生でよく見るやつ)とか可愛い描き文字など漫画的な表現もしっかりしていて、よくあるイラストだけ上手い人とは一線を画します。  基本的にマンガは話の面白さと同じかそれ以上に絵のうまさと完成度が大事だと考えているので、そういう意味で文句のつけどころがほとんどないなと感じました。欲をいえば、シリアス展開とか恋敵とか、好みが別れるような刺激的な展開があったほうがより私好みではあるんですが(笑)