青年マンガの感想・レビュー15413件<<528529530531532>>絶品としか言えないALL NUDE すぎむらしんいち(とりあえず)名無しこの短篇集は、奇跡のような一冊だ。 特に収録作の「スノウブラインド」は、90年代短篇漫画ベスト10が選ばれるとすれば、かなり高順位に入り得る名篇だと思う。 すぎむらしんいちの、シーンやエピソードを描く能力は、本当に卓越している。 陶酔してしまうほどに。 (シークエンスやストーリーを語る能力は、また別の話ではある) そういう意味で、谷口ジローのような才能だ。 どちらもとても画力に優れた漫画家だ。その方向性は随分と異なるけれど。 附記ですが…。 『ALL NUDE』は、短篇2本を追加収録し『スノウ・ブラインド』というタイトルで後に再刊されています。 しかし、電子書籍では『ALL NUDE』というタイトルで、『スノウ・ブラインド』と同内容のものが販売されています。少しややこしいですが、購入を検討する場合、そのあたりにご注意くださいませ。 あと、上記の短篇「スノウブラインド」は、電書の試し読みで読めてしまうの、ちょっともったいないと思いますです、ハイ。 (つまり、ここから今すぐ絶品の短篇がサクッと読めてしまうのですよ、ハイ。もったいない、もったいない)芸術の難しさよブルーピリオド 山口つばさやむちゃ正解がないからわからない、苦手。と考える人はほんとにたくさんいると思うんです。巨匠なんかは自分が楽しめればそれで、とか感性のままに描けば、とかそういう曖昧な事を言ってるイメージで。 でも、やっぱり正解に近い公式的なものはあったんだなと。この漫画を読んで思いました。 私は昔から美大生に対して尊敬に近いような憧れがあったのですが、それを更に加速させつつ親近感も出てきて、こういうのを待ってたんだよ…と思った漫画です。マンバがクチコミマンガ描きました!ただ離婚してないだけ 本田優貴マンバこんにちは、マンバです!!「本田優貴先生のただ離婚してないだけをとにかく読んでくれ〜〜!!」という気持ちをマンガにしました(ネタバレ無し) このクチコミを読んだら、とにかく試し読みボタンをポチっとしてくださいね!! 「ただ離婚してないだけ」クチコミマンガ(1/3)アルペン・ロマンの最高峰K 谷口ジロー 遠崎史朗starstarstarstarstarマンガトリツカレ男単行本の帯に書いてあるけど確かにその通りだと思うけどどうよ? 生きている人間が書いてある漫画3月のライオン 羽海野チカ名無し6巻まで読了 6巻でいじめにあっていた子をヒナが庇って標的にされる。 その時、祖父は「よくやった、勇気ある行動だ」と賞賛し、姉は正義なんてどうでもいいから逃げて欲しかったと漏らす。 「いじめ解決策」で検索しても100パーセントの解決策はないといった桐山の元先生の言葉、確かにその通り 別の物事に置き換えてもその通りだと思う。 立場が変わるだけで答えも変わってくる。 勧善懲悪でない漫画は面白い。 現実は勧善懲悪はありえないのでその現実に近い漫画の方がより人間らしく思えて面白さを感じる。 何を困っているかキャラによって違って、主人公がそれをどうしたいか自ずから動く漫画は面白い。この漫画はみんなそれぞれ身勝手でエゴがあって必ず人が思った通りに人は動いたりしない。 生きてる人間を漫画にかくとこうなるのか。 そう思ったので忘備録として書き留め。 あと流石ここまで読んで読みにくいと思った箇所、全くなし。 名作ですね。目を奪われる美しい色彩の終末世界で鍵つきテラリウム 平沢ゆうな兎来栄寿平沢ゆうなさんと言えば『僕が私になるために』という実録性別適合手術エッセイマンガが非常に面白くためになったのですが、それからいくつかの短編を経て始まった待望の連載が『白百合は朱に染まらない』、そしてこの『鍵つきテラリウム』です。 『鍵つきテラリウム』は、(コミックスにも掲載されている)webで掲載された0話にあたるフルカラーのプロローグを初めて読んだ時、そこに描かれていた美しいポストアポカリプスのコロニーの風景に一瞬で心奪われました。元々、私は廃墟萌えの性質があり終末世界系は大好きですし、特に人の手によって造られた建造物が崩壊してそこに草花が生い茂っている感じも大好物。それはもう堪りません。 更に、人間とロボット的なテーマも入ってきて心の奥底まで優しく、時に切なく響き渡るストーリー。それらが生み出すハーモニーは非常に上質で心地良いものでした。ずっとこの世界に浸っていたいと思える稀有な作品です。平沢ゆうなさんのカラー背景がとても良く単行本の店舗購入特典各種も素晴らしいので、ずっと描いてて頂きたいと願ってしまいます。 『少女終末旅行』、たつき監督作品、ニーアオートマタなどが好きな方にもオススメしたい一冊。オシャレ料理漫画かと思ったがしっかりドラマがあるArtiste(アルティスト) さもえど太郎名無し一巻読了 華やかでオシャレ料理漫画、雰囲気だけかなと思ったらそんなことない しっかりと職人の仕事漫画! 内気な主人公だけど料理の天才…天才は寡黙 料理の知識もしっかりと入ってるので読み応えがある いい漫画に出会えた 剣術愛と人間愛に溢れ過ぎている剣術抄 新宿もみじ池 とみ新蔵マンガトリツカレ男表題作の「剣術抄 新宿もみじ池」は単純に書くかな仇討ち相手を探していたら、実は釣り仲間で剣術の師匠だったという内容。たださすがとみ新蔵という感じでいつも通りの剣術話と人間愛に溢れた短編だった。 ただ個人的には「虎vs人間」を書いた「孤高の虎」の方を強く推したい。虎に対して憐憫や尊敬を持ちつつも状況の変化で戦う必要が出てくる。まさかあのような戦い方で終わり感動的なラストになるとは思わなかった 寂しくもあり優しくもある…ロボットと人間の話鍵つきテラリウム 平沢ゆうなむ終末漫画の名作にまた1作品はいったな、という感じです。 ロボットと人間の寿命は違う、それを突き詰めて考えていってこの話を生み出されたんじゃないでしょうか。 人間が死んでても看病し続ける医療用ロボット…悲し寂しすぎる! 無理矢理破壊して停止させない主人公が優しい。解決策見事です。読んでください。 ロボットに感情持たせたらロボットと人間の違いなんてないのかも。 優しい話でした。 コンビニバイト君とOLさんのハートフルコメディコンビニで君との5分間。 一永のぞみかしこコンビニでバイトしてる高校生の柴崎くんは常連のちっちゃいお姉さんのことが好き。一方お姉さんは飼い猫に似ているという理由で柴崎くんのことが気になっている。どちらの視点でも話が描かれるのでお互いの気持ちが読み手には丸わかりでニヤニヤがとまりません…! 3話まで公開中です↓ https://magazine.jp.square-enix.com/yg/introduction/conveni/ スタイリッシュでエネルギッシュ、カッコよくてかわいい。ワンダンス 珈琲兎来栄寿今、毎回とても楽しみにしている作品です。『のぼる小寺さん』や『しったかブリリア』はそれはそれで面白く読んでいたのですが、珈琲さんの最新作がまさかこんな胸を熱くさせてくれるダンスマンガになるとは! 元々、女の子が非常にかわいい珈琲さんの絵ですが、とりわけこの『ワンダンス』のヒロインである湾田さんのかわいカッコよさと来たらもう。部長の恩ちゃんもまた推せる逸材です。 マンガはアニメと比べると絵が動かないメディアではあります。ややもすれば動きのあるスポーツ、とりわけ本作のテーマであるダンスのようなものを描くのであればアニメの方が向いているというのが普通の考え方かもしれません。しかし、逆に言えばマンガは連続して存在する世界の中の最高の瞬間を最高の切り取り方で留め置くことができるものでもあります。美しい一コマに出逢った時に、停止ボタンを押す必要もなくずっと止まって眺めていることもできるのがマンガというメディアです。 そういう意味でこのワンダンスの決めゴマはまさにマンガ表現の特性も十全に生かした素晴らしいものであり、大いなる美しさを感じました。決して動きがないと言いたい訳ではなく、むしろ読んでいるとダンス未経験の私でも自然と体を揺らしたくなってしまうくらいの躍動感もあります。 女の子への憧れと、未経験の競技への挑戦、努力と成長という王道的な要素でしっかりと熱くなれつつ、スタイリッシュな表現があいまって上質な時間を満喫できる一作です。マンガなしで生きられない人にこそ読んで欲しいマンガマンガに、編集って必要ですか? 青木U平兎来栄寿あまりにも切実で、あまりにも強く共感する所があって、読んでいて名状し難い感情に襲われます。大好きです。 近年持て囃される「編集者不要論」。誰しもが情報を発信できるようになった今の時代、作家も個人で電子書籍を出版することが可能になり、宣伝も編集者より作家がSNSを活用して行った方がむしろ効率的な場面すらある世の中。 旧来の枠組を超えた現代の編集者に求められる仕事というのも沢山あると思いますし、編集者がいなかったら即打ち切られていたりそもそも誕生もしなかった名作がどれだけあるだろうと思いもするのですが……。ともあれ時代と共にマンガの在り方が変わり、それに伴って編集者や出版社、その周辺の在り方も変化を余儀なくされている過渡期であるのは事実であると思います。 そんな時代背景をベースに、ファッション雑誌編集部からやって来たマンガのことなんて全然解ってなさそうな若い女性編集者に気を揉むベテラン作家のお話として始まる本作。最初は少しゆるい感じで始まりながら、1巻は強烈な終わり方をします。その後の展開を解った上でまた1話から読むと何とも言えない味わいがあります。 単行本の続きがすぐwebで読めますし、そこからが真骨頂となっています。特に 「私が世界と繋がれるのはマンガだけだから」 というセリフは共感というレベルを超えて「これは私だ」と思わされて泣けました。ぜひ最新話まで追ってみて欲しい傑作です。「女になるってこういうことなのか」望まぬ異性化の果てなき苦悩トランスジッター -歪な外側- 咲次朗兎来栄寿本作は極めてシリアスに性差と心と体の問題を描き問い掛けて来る物語です。 主人公は元々同性愛者であり、自分の想い人に想われている幼馴染のヒロインからの告白をむしろ疎ましく感じてしまうという状況下で、1000人に1人が罹患する「異性化症」という疾病によって主人公とヒロイン両方が異性化するという所から歪んだ物語が始まります。ただでさえ深く悩んでいた彼らに、更に追い討ちをかけるように降り注ぐ過酷な運命。 人は自分の性に対する不満や異性になってみたいという欲求がどこかにあるものです。実際にそういった部分をテーマとして描く作品も近年増えています。ただ、その内の多くはコミカルな要素を持って描かれるもので、本作のようにシリアスに徹して男女それぞれの抱える辛さについて肉薄するものは珍しいです。 途中で起こる事件は非常に痛ましいものですが、そうであるからこそ読者の心に爪を立てて問いを喚起するものとなっています。世間で言われていたことを他人事として受け止めていた主人公が我が身でそれを体験した時の 「女になるってこういうことなのか」 というセリフに確かな重みが与えられています。 商業デビュー作とは思えない筆力で叫ぶように描かれた本作が主人公たちをどういう結末へと導きどういう結論に達するのか。必ず最後まで見届けたい意欲作です。 咲次朗さんのpixivアカウントでは他の作品にも触れられますので気に入った方はそちらもどうぞ。 ビンビンくるその着せ替え人形は恋をする 福田晋一名無し本屋で表紙買い 読んでビンビンきました 連載ぎりぎりで2巻まで出たようで3巻は少し先のようで残念 マンガUPのWeb連載はまだ序盤で最新話見れなくて残念だな ひさびさに雑誌買うかな。。。。。 ゲーム業界の胃が痛くなるリアルチェイサーゲーム 松島幸太朗 柚木元 松山洋mampuku実在のゲーム制作会社を舞台にしたお仕事漫画。エンタメでありながら、胃が痛くなるようなリアルさで面白い。「NEW GAME!」よりは「東京トイボックス」や「SHIROBAKO」寄り。ロマンや情熱、挫折と成長……も無いではないですが人間どうしが集まった"会社"というものの難しさが描かれています。 全話無料公開されています。 https://www.famitsu.com/serial/chasergame/201812/17169258.html クリエイター論としても非常に共感できる内容です。 あとITの分野の話なのに絵やノリがレトロでちょっと新鮮wwin,lose or drawノーマーク爆牌党 片山まさゆきナベテツ作者が最初に想定していない展開というのは、マンガを読んでいく上でのライブ感としてたまらないのですが、この作品はそんな展開で紡がれた傑作の一つです。 作者の片山先生自身、キャラクターが転がって出来上がった作品だと語っていますが、物語の初期と中盤からの展開の違いに驚き、どんどん引き込まれていきます。 麻雀好きな友人に貸して読ませたことがあるんですが、大変好評でしたし、片山先生の作品の中で傑作として挙げられることも多いタイトルです。 この作品を読んで、競技麻雀というストイックなルールがあることを知りました(一発・裏ドラ・カン裏ドラなし)。 麻雀というゲームに、「流れ」は存在するのか。非常に深いテーマですが、読み終えた読者は恐らく何らかの結論を出せるのではないかと思います。鬼押出氏と語るパラドックスや、大介、八崎プロの名言など、脇を固める存在もとても魅力的です。 麻雀漫画というのは基本的にニッチな分野だと思いますが、ジャンルにおける金字塔として広く読まれて欲しい作品です。 老若男女におすすめできるチャンネルはそのまま!【HHTV北海道★(ホシ)テレビ】 佐々木倫子名無し佐々木倫子さん好きなんだけどテレビ業界に興味がないので今まで読んでいませんでした!ドラマ化したのをきっかけに読んでみたらさすが佐々木倫子。面白かったです!なんというか…笑いのセンスが万人受け?大人が笑えるギャグ漫画って少ないと思うのでぜひ拡めたいです。もちろん下地になる取材がしっかりしているから通したストーリーも読み応えあるものになっているんだと思うのですが、所々に散りばめられた笑いにやられました。作者名もタイトルも一新して新連載スタート!さばいさんインザブッシュ 成田しがおナツオ末広光名義で、『彼女の野性が手に負えない』のタイトルで、2019年6月6日YJ27号から連載スタート。 連載版1話を読切を比べてみると、読切のほうが鯖井さんが少しおとなしい感じかな(ヤバイのは一緒)。あと師匠ポジションのお父さんが若くて格好いい。 ↓読み切り https://tonarinoyj.jp/episode/10834108156630777437美しく、儚く、強いキャラたち特蝶 死局特殊蝶犯罪対策室 安堂維子里名無し女性で刀?使い主人公かっこいい 死んで蝶になるバタフライストレージの設定同様、出てくるキャラに重みと深みがある 死者と話すなんてトンデモですが近い未来実現したりして… PTSDでメガネたくさん持ってる上司が好きです くそつまらん特蝶 死局特殊蝶犯罪対策室 安堂維子里名無し※ネタバレを含むクチコミです。ドキキュン必至のど真ん中ラブコメディチャイナガール 花形怜 青山景nyaeバリバリ仕事をこなすエリートサラリーマン上條の一途な恋を描いた、ど真ん中ラブコメディ。 お相手は大衆的な中華料理屋で懸命に働く中国人。ちょっと気が強そうだけど芯のしっかりした可愛い女の子です。カタコトの日本語もいい。 そんな彼女には日本でどうしてもやらなければならないことがあり…そして滞在できる期限も迫っている。 彼女こそ運命の相手だという上條の思いは、国境を超えることができるのか。エリートのくせにちょっとドジ、でも倒れても倒れても立ち上がる上條のガッツは見習いたいほど熱い!そしてネットカフェでのシーンはドキキュン必至!!KAKERU先生は、いいぞ。科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日誌 KAKERUドアノッカー知る人ぞ知るモンスター娘ハーレム漫画。異世界にトリップした理系大学生のヘンタイ紳士が欲と好奇心のままにつき進む。ただし、チートは無いうえに電気、エンジン、蒸気機関は不可の縛りプレイだ。生き残りハーレムをつくるには知恵をしぼれ!それにみあった代価は保証する。クリ娘ハーレムはすばらしいぞ!! 真鍋昌平の読み切り東京の女(コ) 真鍋昌平名無し前編を読んだ。 じわじわしんどい内容。 どう終わるのか次週後編が楽しみ。奈落の魔力(というか呪い)メイドインアビス つくしあきひと奈落の熊猫読み進めるごとに戻れなくなる呪いにかかります。(アビスとおんなじ。 かわいい絵柄ですが読書感としては「かわいい」が3割で残り700000000000割くらい全部「畏怖」です。アビス恐るべし。恐るべしなんて言葉で表せないくらいやばい。この世界。 読んでなくても知ってる人は知ってるかもですが、「アビスの呪い」がほんとにエグい。 アビスにはいくつかの〝層〟があって、潜る分には全然OKなんだけど、そこから地上に戻ろうとすると、層ごとに異なる〝異常〟に見舞われます。 潜るのはOKなのに戻るのはダメって……なにか「帰さねえよ?」って言われてるみたいで怖すぎる。ふるえ。 作中で実際に「アビス信仰」なんてものがあるのも頷けます。信仰しちゃいそう。 久々にドッキドキする漫画だったので、まだ読んでない人はぜひ。 こちとら記憶を消してもう一度読みたいです。ハディま……。<<528529530531532>>
この短篇集は、奇跡のような一冊だ。 特に収録作の「スノウブラインド」は、90年代短篇漫画ベスト10が選ばれるとすれば、かなり高順位に入り得る名篇だと思う。 すぎむらしんいちの、シーンやエピソードを描く能力は、本当に卓越している。 陶酔してしまうほどに。 (シークエンスやストーリーを語る能力は、また別の話ではある) そういう意味で、谷口ジローのような才能だ。 どちらもとても画力に優れた漫画家だ。その方向性は随分と異なるけれど。 附記ですが…。 『ALL NUDE』は、短篇2本を追加収録し『スノウ・ブラインド』というタイトルで後に再刊されています。 しかし、電子書籍では『ALL NUDE』というタイトルで、『スノウ・ブラインド』と同内容のものが販売されています。少しややこしいですが、購入を検討する場合、そのあたりにご注意くださいませ。 あと、上記の短篇「スノウブラインド」は、電書の試し読みで読めてしまうの、ちょっともったいないと思いますです、ハイ。 (つまり、ここから今すぐ絶品の短篇がサクッと読めてしまうのですよ、ハイ。もったいない、もったいない)