少女マンガの感想・レビュー3719件<<6263646566>>少年達は時を超え野を駆ける夢の碑 風恋記 木原敏江あうしぃ@カワイイマンガ幼い頃に出会った二人の少年のあまりに強い友情譚と、二人に宿る不思議な力を巡るサイキックSF、それらが絡み合い高まり合い、鎌倉時代を大きくうねる壮大な絵巻物。久々に、読まない間もつい思い出してしまう、という経験をした。 生母を失い継母に虐められる、秋葉介の長男・融明(とおるあき)と、融明の遠縁で父が失踪した露近(つゆちか)。二人は気質は違うが意気投合する。苦しみから逃れるようにして、兄弟のように仲良く過ごす二人の様子が夢の様に美しい。 どこまでも遠くへ駆けて行きたい……しかし二人は引き裂かれ、露近は京で後鳥羽院に飼われ、融明は鎌倉で将軍実朝の側に仕える。 二人を繋ぐ不思議な力は、時に互いを救い、互いの存在を感じさせる。天紋・地紋、鬼としての妖力、融明の力強さと露近の妖艶さ。その魅力で沢山の人を惹きつけ、関係を持ちながら彼らはいつも、共に野を駆けた時代を懐かしみ、遠い目をしている。そんな二人の切なさに感情移入してしまう。 二人に与えられた天命、あまりに強大な力を彼らはどうするのか……そこにはただ見送ってやるしかない、という無力感もありつつ、籠の鳥の自由を喜ぶ感覚もあって、見開き絵の美しさと共に強い感慨を私の胸に残した。姫と奴隷の信頼と恋は…女王の花 和泉かねよしあうしぃ@カワイイマンガ舞台は架空の中国の王朝。王子が産まれたため冷遇される王家の姫と、異人で疎まれる奴隷の少年は8歳の時に出会い、主従として、そして無二の友として絆を深める。私はこの物語を何度読んでも、随所で泣きそうになる。 泣きそうになるのはほぼ同じポイントだ。それは「二人で何処かへ行きたい」と願う時。 第二王妃に国を追い出される姫は、彼女に復讐を誓うが金も味方も無く、絶望的に孤立無縁。尊厳を常に奪われる彼女を支えるのは、ともに苦労を重ね、同じ師の元で研鑽を積む奴隷の少年。互いへの信頼は否応なく恋へと変わってゆく……あらゆる点で強まる二人の絆を、美しいと感じる。 しかし事は単純ではない。情勢に翻弄される姫はやがて、祖国の王となる道を選ぶが、王となるには相手と離れる必要に迫られる。互いのため、離れる覚悟をする二人。しかし別れ難く苦悩を深め、行動に迷う。 そして苦悩極まった時、二人は全てを捨て、放浪する夢を見る。 「千年の花」という呪文……千年に一度咲き、あらゆる願いを叶える花を思いながら、二人はただ、二人で生きることだけを夢想するのだ。 敵対する恐ろしい第二王妃の「成長譚」も対置させた物語はそれも含めて、人の不自由さや、人の幸せとは何なのかを切なく考えさせる。権力欲の巣窟で育む愛とは薔薇王の葬列 菅野文あうしぃ@カワイイマンガイングランド王国の覇権を争う薔薇戦争。両性具有で産まれたヨーク家の三男・リチャードが王位を目指す物語だがそこには、執着から起こる裏切りに次ぐ裏切りがこれでもかと詰め込まれ、恐ろしい。 男も女も欲に狂ってゆく。権力に連なる欲の形は様々だが、狂ってゆく表情は歪み、神や悪魔といった文言と相まって恐怖を増す。 リチャードは母に蔑まれ、自分の体を愛せず、誰も寄せ付けない。ついに女性を信じられなかった彼は、男性と様々に親愛の情を交わす。 その交わす情も、父への過剰な親愛、年上の友と穏やかに育む性無き愛、そして身を焦がす様な体も心も許す愛と様々だが、それはほんの僅かな夢の時。 彼の結末は、史実通りならあまりにも悲劇的で切ない。産まれて来ただけで悪魔と罵られた彼の幸福は、果たしてどこにあったのだろうか……。大和和紀先生に自伝を漫画化してもらえるってすごい紅匂ふ 大和和紀 岩崎峰子starstarstarstarstar_borderかしこ原作が伝説の芸妓と呼ばれた方の手記なんですが、その方が勝新太郎と交際されていたことがあるらしく(作中に名前は出てこないのですがWikipediaを読んでたら知ってしまった。有名なのかも…?)、読み始めたきっかけは「大和和紀先生の美しい絵で舞妓さんの話が読めるなんて最高じゃん!」だったのですが「なかなか別れてくれない奥さんって…そういうこと?!」など、違うところで夢中になってしまう場面もありました(笑)。 とはいえ舞妓さんや芸妓さんの日常からお座敷でのプロフェッショナルな仕事ぶり、そして彼女たちを支えている裏方の人々のエピソードまで盛りだくさんで、一般人には敷居の高い祇園の世界を知ることが出来て勉強になりました。 優等生はいっぱいいっぱい #1巻応援甘えさせて雛森さん! tsukeあうしぃ@カワイイマンガ憧れの優等生・二年生の周防先輩は、いっぱいいっぱいだった!彼女が保健室で泣いているのを見つけた一年生の雛森さん、思わず先輩を甘やかしたら、先輩に懐かれた?! 優等生を保つために努力し続ける周防先輩。まぁ、頑張り続ければ疲れもするよね……と可哀想になるけど、雛森さんの前での様子は正直ウザ(かわい)い。 雛森さん的には、憧れの先輩の思わぬ姿に混乱、困惑。それでも「甘えたい!」という先輩を無碍にできずにいるうちに、赤面しながら先輩を猫可愛がりする、ヘンテコな関係に。先輩も雛森さんも異様な感情の振れ方をするのが面白く、そしてあま〜い!!! いい年になっても、どこかで甘やかされたい気持ちがあったりする、そんな心にどストライクなお話。1巻では女子しか出てこなくて女子同士の恋愛が当たり前の様子なので、今のところ全百合好きにおすすめできる作品です!こんな青春してえ~~~アオハライド 咲坂伊緒starstarstarstarstar_borderNano吉岡双葉は中学の時、田中くんのことが気になっていた。 しかし休み明けに彼は転校しそれから会えないままだった。 時は流れ高1の終わり。 田中くんは馬渕と名前を変え、双葉の前に現れる。 でも昔の優しかった田中くんとは違って、馬渕くんはちょっと意地悪になっていて。 「あの時好きだったよ。でも今は何もかも違う」 あまずっぺ~~~~~ 大昔に全巻読んだけどまた一から読みたくなった。 高校生めっちゃいいな~~~~~~ 王道で読みやすい。読んでくれ。王道ファンタジーで彩られた美しくも儚いシリアスな神百合作品きみが死ぬまで恋をしたい あおのなちカワセミ㌠一見とある学校を舞台とした普通のシリアス系百合作では?と当初軽い気持ちで手に取り既巻全てを読破した者の感想になりますが簡単に言い表せない濃厚なシナリオ+不穏な世界観に彩られた"きみ死ぬ"の世界観に圧倒され百合漫画総選挙で上位入賞+大多数のアニメ化を求める声に偽り無しと強く実感したタイトルと呼べた名作でしたね まずその世界観についてですが、主人公含めた学生達は皆孤児でその孤児達を集め魔法を学ばせその学んだ魔法を使い戦争の兵士として駆り出すと言う生き死にのかかった不穏な世界観が舞台となっており、主人公のシーナちゃんはそんな世界に馴染む事が出来ずにいた所学校内で最強の魔法使いと謳われるミミちゃんと出会いそこから運命の歯車が回り出す所からこの物語が始まります そこからお互いの役目やこの不穏な世界での生き方について心境の変化やミミちゃんに纏わる秘密や噂の真相が明らかになっていく等の尊くもシリアスな濃密ファンタジー百合が展開されていきますがどの要素も破綻する事なく見事に調和し美しくも儚いと呼べるレベルまでへと昇華したこの作品の沼に捕まってしまいましたね 時代は「KAK」!田舎のおもしれー女と都会の貴公子の焦れキュン契約結婚「きみを愛する気はない」と言った次期公爵様がなぜか溺愛してきます 水埜なつ 三沢ケイ天沢聖司※ネタバレを含むクチコミです。ちょっとおバカで一生懸命な恋の物語消えた初恋 アルコ ひねくれ渡starstarstarstarstarNano高校2年生の青木は、隣の席の橋下さんが気になっていた。 しかし、彼女から借りた消しゴムには「イダくん♡」の文字が。 橋下さんは前の席の井田が好きなんだ…と青木はあっけなく失恋。 悲しんでいるのもつかの間、青木はなんとその消しゴムを床に落とし、井田に拾われてしまった。 井田はもちろんその字を見るが、橋下さんの気持ちをばらすわけにもいかない。 仕方なく青木はその消しゴムを自分の物だと言い張ることに。 橋下さんを守るためとはいえ、井田の事が好きだと井田本人に勘違いされる青木。 勘違いから生まれるピュアなラブストーリー。 めちゃくちゃ尊いのでとにかく読んでほしい。 すごく優しい話です。きゅんきゅんもする。 キャラクターみんなよくて、愛おしくなります。 今からでも遅くないので是非読んでみてください。ゴリラ令嬢マンガ爆誕ゴリラの神から加護された令嬢は王立騎士団で可愛がられる シロヒ 神栖みか名無しニコニコ漫画で読むために生まれてきたような作品。 ベースは王道の女性向けなろう作品で作画もそれにふさわしい可愛らしい絵柄なのに「ゴリラの加護」とかいうおもしろ設定のせいでちょいちょいリアルなゴリラが出てくるのがシュール。 なろうド真ん中なのでキャラの髪型とか服装が妙に現代的なのもジワジワ来ます。この世界観であのジャージは流石に草。 単行本買う前にとりあえずニコニコ漫画で読むのをおすすめします。 https://seiga.nicovideo.jp/comic/54296 人亡き世に希望を繋ぐ百合 #1巻応援きみと世界の終りを訪ねて こるせあうしぃ@カワイイマンガ人類の絶滅に関する全四編の物語のうち、三編はそれぞれ別の主人公二人組が描かれる。二人の女性体……生殖で産まれたヒト、クローン、そしてアンドロイドまで。 終末世界を生きる物語には、「死」へ向かう切迫感と悲しみがうっすらとある。どこまで行けるのだろう、終わりは目の前なのではないか……それでも生きるために、そして何らかの目的のために進む彼女達。そこには切なさもあるが、それを癒す穏やかな楽しさもたくさんある。それはやはり、異性間で必ず沸き起こる「生殖」の緊張感とは無縁なせいでもあるだろう。 同じ世界の別時間・別空間を生きる二人組×3の物語は次第に交錯する。この世界の秘密、旅の意味と運命の人、そこにある大きな絶望と微かな希望……生殖ではなくてクローン、アンドロイドといった方法で大きな意志を受け継いでゆく百合アポカリプスSFストーリーに、深い感慨の溜息が出る。 ●再定義する希望 不意に再起動したアンドロイドのラリベルタは、ママと呼ばれるロボットと暮らすクローン人間体・スペランツァと出会う。外に出られないスペランツァはラリベルタとの会話を楽しむが……。 ●継ぎ接ぎの希望を抱いて 地球浄化理論を打ち立てた天才科学者と研究所員。愛し合う二人の女性は二人で生きるために研究に打ち込むが、人類滅亡のタイムリミットはすぐそこに迫っていた。 ●灯火の機械たち クローン人間体のミミとアンドロイドのユユはとある目的で旅をしている。そんな二人が迷い込んだ地下世界には、アンドロイドが一人で生存していた。 ●きみと世界を終りを訪ねて ミミとユユは遂に目的の手がかりを得る。目的の相手とは、そしてその出会いがもたらす物とは……?マコちゃんはすごいよ! #完結応援マコちゃん、さ たまいずみstarstarstarstarstarnyae2巻が出たときにこの漫画の存在を知って読んでみた。連載じたいはかなり前に終わってたのに2巻だけ出てなかったみたいですね。 いわゆる「こじらせ女子」的な子が主人公の話と言ってしまっていいと思うんですけど、その一言では片付けられない奥深さがあります。基本的にいつも自分がやることなすこと上手くいかなくて自己肯定感が低いマコちゃん。その心の穴をいつも男で埋めようとするのは全く共感できないですけど、この漫画の面白さは共感できるかできないかではないのかなと読んでくうちに感じてきました。あらすじにあるように、まさに彼女の"旅"を記録したドキュメンタリーです。 自分の幸せってなんなのかを模索する話ってたくさんありますけど、マコちゃんのそれは頭で考えるよりも先に口や体が出てしまう感じで、常に体当たりなのがすごいんです。深く考えず飛び込むから失敗する。その様子にイラッとしないといったら嘘になりますけど、そういうやり方でしか得られないものってあるし、それをマコちゃんが体を張って証明してくれるのが気持ちいいです。というか本人は失敗失敗いうけど、こっちからしたら常人には出来ないことをいくつも成してるように見えます。なのにいつも軸がブレブレ。そこも人間らしくていい。 2巻の終わりの方にマコちゃんがお母さんに突っ走って失敗することを指摘されて「突っ走らないとチャンスが逃げちゃうことだってあるもん」と反論するところすごく刺さりました。マコちゃんだからこそ言えるセリフだなあと。 この漫画が世間にどんなふうに評価されてるのか知りませんが、2巻が出たことによって多くの人に読まれてほしい一作です。こういうのが読みたかったんだよ…!冷酷美男子と薄幸少女の明治風ファンタジー!わたしの幸せな結婚 高坂りと 顎木あくみ 月岡月穂天沢聖司※ネタバレを含むクチコミです。 終末世界で出会った2人が辿り着く結末とは #1巻応援きみと世界の終りを訪ねて こるせsogor25舞台は数百年前に人類が滅亡した世界。 廃墟となった工場で長いスリープ状態から再起動したアンドロイドのラリベルタは 人間の少女・スペランツァと出会います。 彼女は自分の世話をするロボットを「ママ」と呼び、たった2人で過ごしていたようでした。 ラリベルタはスペランツァたちと共に過ごすことにするのですが、ある時スペランツァが「海を見てみたい」と言い出し、それをきっかけにこの物語は大きく動き始めることになります 人間としてただ1人生き残っていたスペランツァにまつわる真実や、彼女に出会ったラリベルタの思い、そして滅んでしまったこの世界全体の秘密などが連作短編という形で綴られていきます。 そしてその物語が全て語られた後にラリベルタとスペランツァの2人はある決断を下すことになります。 ポストアポカリプスを描くSFとしての面白さもありつつ、2人の決断によって訪れる結末は美しい余韻を残す、そんな物語です。君の甘さじゃときめかないキミの甘さじゃときめかない 詩瀬はるな恋愛先輩汐音ちゃんの真面目さが、生きてる〜 面白いと思ったらちゃんとドキドキ(≧∇≦)b エリートジャックキミの甘さじゃときめかない 詩瀬はるな恋愛先輩ユリアちゃん大好き❤️ 知識になって面白い!サイコー わたしも、こんな風になりたい! 激甘恋愛短編集なまいき★レシピ 雲屋ゆきお 雨宮うり 漣ミサ 中野まや花野愛甘酸っぱい恋愛漫画だろうなとは思いつつ、グルメ漫画っぽい匂いがしたので読んでみました。 甘酸っぱいどころじゃない、激甘でした。清々しいほどに激甘です。 彼女にイタリアンのコース作る彼氏とか、恋してる幼なじみを見守る男の子とか、同じ職場の後輩が自宅にケーキ届けにきたりとか、甘々すぎるお話がたくさん楽しめます。 性格悪いライバルとか勘違いとかすれ違いとか恋愛漫画によくある障壁がなく、ひたすら甘々ストーリーを享受できます。 たまにはこういうの読んで自分を甘やかすのもいいですね。2巻以降期待。みなと商事コインランドリー 缶爪さわ 椿ゆずnyae※ネタバレを含むクチコミです。残念すぎる美人彼女の正体愛しの彼女は隠れオタク タアモ兎来栄寿タアモさんの『アシさん』に登場する山猫先生と、その彼氏である教師歴5年の成瀬の物語です。 付き合って3年経つにも関わらず、成瀬は山猫のことをよく知らない……というのも実は山猫先生はBL大好きな女性向け漫画家。ナウシカの腐海の植物がもぎたてフレッシュに思える程に腐りに腐り切っている残念な美人なのです。 しかし、成瀬は非常に天然で物事をすべて良いように解釈してしまいます。山猫先生が仕事でなかなか会えないことに関しても、少し浮気が頭をよぎりながらも自分なりに納得してくれます。また、たとえコラボカフェに連れて行かれても、2.5次元の舞台に連れて行かれても、他にも女オタク特有のありとあらゆる行動や妄想に巻き込んでも一切引くことなく受け入れてくれる、ある種神のような彼氏。 ただ、それでも山猫先生は彼氏よりも「彼氏と付き合う彼氏ができたらそのカプと付き合いたい」という邪な願望の方を強く抱いてしまう業の深すぎる女。 全体的に山猫先生の腐ムーブがパワフルすぎて思わず噴飯します。個人的には6話で、山猫先生と成瀬の生徒である中田さんが同カプであることを確認してすごい顔で理解し合えたことによる握手をするコマが大好きです。 なお、こちらは単体でも十分面白いですが、『アシさん』から読むことでより楽しめます。 言うまでもないことですが、タアモさんの絵は本当に可愛くていらっしゃいます。シリアスも好きですが、ギャグに振り切った作品も好きだなあ。 封印解除!カードキャプターさくら CLAMPstarstarstarstarstarNano「クロウカード」その封印が解かれるとき、この世に災いが……。 主人公は、友枝小学校に通う小学4年生の木之本桜。 ある日、お父さんの書庫の本を開いてしまったことにより、封印の獣であるケロちゃんと出会う。 そしてケロちゃんと共に、どこかへ行ってしまった不思議なカード「クロウカード」を再び封印するためさくらは今日も街を駆け回る! 今日は4月1日。すなわちさくらちゃんの誕生日ということで、CCさくらの口コミを書いてみました。 CLAMP先生の代表作ですね。 とにかく絵が美麗。 キャラクターもみんな可愛くて優しくて、そして面白い。 アニメもめっちゃいい! クリアカード編も良いのでぜひ!! ちなみに余談ですが、一巻発売時私まだ生まれてませんでした。びっくり。美しい陶器と、危険な恋?青の花 器の森 小玉ユキ名無し小玉ユキ先生の新作。陶磁器の絵付け職人をしている主人公の職場に、無愛想なイケメンがやってきて……という比較的テンプレートな導入。絵付けという仕事の特殊さと、自然を愛する主人公の天真爛漫さにほんわかする。しかしイケメンのキャラには秘められた過去があるらしく、一筋縄ではいかない危険な恋になりそうな予感。眼福です。やまもり三香先生、ますます…うるわしの宵の月 やまもり三香ymzkrm眼福です。やまもり三香先生、ますます画力に磨きがかかってて、ひとつひとつの仕草とか表情の表現が繊細で、グッときます。たまらん。 おばさんになって少女漫画を読む機会はどんどん減りつつあるけど、やまもり先生の漫画は潤うので毎回読んじゃう。 果たして彼女の"運命の人"とは誰なのか!? #1巻応援運命の人に出会う話 あなしんsogor2520歳の大学生・本田優貴は上京してからの1年があっという間に過ぎてしまい、心の支えになるような"運命の人"に出会いたいと思い始めるようになりました。 そんな彼女がある日、友達と何気なく「出会いがほしい」という話していると、その友達に出会いの場所として連れてこられたのがまさかのクラブ。 場の雰囲気に上手く馴染めず浮いてると感じていた彼女でしたが、そんな中で出会ったのは23歳の歯学部生・相馬伊織でした。 第一印象は悪かったのですが、話していると悪い人ではないと感じた優貴は、伊織に"運命の人"さがしを手伝ってもらうことになります。 こんな感じの1話なので、優貴の"運命の人"は伊織なのだろうと思っていたら、1巻の中で優貴はもう1人、ある男性と"運命的な出会い"をすることになります。 果たして優貴の"運命の人"は誰なのか、続きがめちゃくちゃ気になる作品です! 1巻まで読了"恋多きマンガ家"のままならない恋愛を描くコミックエッセイ #1巻応援女×女のうまくいかない恋愛エッセイ parlor 藤生sogor25この作品は恋愛対象が女性である著者の藤生さんが日常のいろいろな場面で遭遇する恋の様子を描くコミックエッセイです。 自らのことを"恋多きマンガ家"という藤生さんが様々な場面で出会うトキメキの数々を、最短で2ページのマンガでテンポよく、でも彼女の恋や人生の核心にある部分は逃さず描いていく作品です。 また、彼女がルームシェアしている"同居人先生"やこの作品の担当編集、彼女の夜遊び友達の先輩など様々な人物が登場し、彼女の恋についてあれやこれや語り合う、そんな様子も楽しい作品です ちなみに前作『えりちゃんちはふつう』を連載していた関係だと思いますが、同時期に楽園で『ろみちゃんの恋、かな?』を連載していた武田春人さんとのエピソードも登場するというちょっとしたサプライズもあります。 1巻まで読了<<6263646566>>
幼い頃に出会った二人の少年のあまりに強い友情譚と、二人に宿る不思議な力を巡るサイキックSF、それらが絡み合い高まり合い、鎌倉時代を大きくうねる壮大な絵巻物。久々に、読まない間もつい思い出してしまう、という経験をした。 生母を失い継母に虐められる、秋葉介の長男・融明(とおるあき)と、融明の遠縁で父が失踪した露近(つゆちか)。二人は気質は違うが意気投合する。苦しみから逃れるようにして、兄弟のように仲良く過ごす二人の様子が夢の様に美しい。 どこまでも遠くへ駆けて行きたい……しかし二人は引き裂かれ、露近は京で後鳥羽院に飼われ、融明は鎌倉で将軍実朝の側に仕える。 二人を繋ぐ不思議な力は、時に互いを救い、互いの存在を感じさせる。天紋・地紋、鬼としての妖力、融明の力強さと露近の妖艶さ。その魅力で沢山の人を惹きつけ、関係を持ちながら彼らはいつも、共に野を駆けた時代を懐かしみ、遠い目をしている。そんな二人の切なさに感情移入してしまう。 二人に与えられた天命、あまりに強大な力を彼らはどうするのか……そこにはただ見送ってやるしかない、という無力感もありつつ、籠の鳥の自由を喜ぶ感覚もあって、見開き絵の美しさと共に強い感慨を私の胸に残した。