少年マンガの感想・レビュー7876件<<221222223224225>>復讐のため"ウソでウソを暴く"探偵の物語 #1巻応援アクターダンス 村上ペコsogor25探偵業を営む父親を持つ主人公の赤谷芙蓉(あかや ふよう)。ある日、その父親を殺され、その犯人に復讐するため自らも探偵となる。 犯人を追い詰めるためならどんな手でも使うという芙蓉の行動原理から、ピカレスクな雰囲気が漂っているんだけど、それとは裏腹に事件解決後にどこか心に棘が残る読後感のある作品。そして一匹狼な主人公なのかと思いきや警察に協力者がいたり仲間となる人物が現れたりと、芙蓉の人間味が見え隠れするような展開も面白い。 芙蓉の発言の1つ1つにオモテとウラがあるように、善と悪、光と影、どちらか片方の側面だけでは語れない、アンビバレンスな魅力のある作品。 1巻まで読了魅力的なSFがいっぱいラスト・ウィザード 聖悠紀名無し長期連載の超人ロックで有名な聖悠紀が描くSF短編集です。 古い作品で絵こそ今風とはいえませんが、その内容自体は今でも通用します。 表題作であるラスト・ウィザードは、ネタバレになるため伏せますが、その設定はいつ読んでも間違いない面白さ。作者の先見性と巧みさに思わず唸らされてしまうこと間違いなし。 他の作品もSFとして、とてもよく出来ていて漫画好きならぜひ読むべき一冊です。フランスから凄いレジスタンス漫画がやって来たLost Children 隅山巴文チャンピオンスキー物語は、厳格な身分制度で圧政を敷く<シャルダオ連邦王国>に対し、反旗を翻すレジスタンス達の戦いから始まる。 革命軍 vs 政府軍という現代にも通じるテーマなのだが、レジスタンスの組織を中心に、戦いのカッコ良さが光る作品。 セリフ、アクション、見開き、どこを取ってもカッコイイ。 まだ組織の一戦闘員に過ぎない主人公に、この先どんな運命が待ち受けているのか…気になって仕方ない。 この作品は2018年にフランスで単行本用に描き下ろされたものらしく、日本語版に改編して別冊少年チャンピオンに掲載されているとのこと。作者の隅山巴文さんは日本の方の名前と思われるし、事情はわからないが先にフランスで出版をされた、ということなのだろうか。 そういえば、抵抗を意味する「レジスタンス」はフランス発祥だったか。 これはぜひ日本語版の単行本を期待したいところだ。 魔女と騎士のダークファンタジー!魔女の守人 坂野旭名無し※ネタバレを含むクチコミです。 "住む世界の違う2人"が育む友情の物語 #1巻応援おかしき世界の境界線 村田椰融sogor25千鶴には2人の友達がいる。昔からの友達と、最近できた友達。 しかしその片方、美涼にとっては千鶴は唯一の友達。なぜなら彼女にもう1人は"見えていない"から。 そんな"住む世界の違う2人"が友情を育んでいく物語。 『妻、小学生になる。』の村田椰融さんの新作。同作はネーム大賞という1話のネームだけで審査される賞で入賞し、そこから連載まで至った作品であり、今作も1話が読み切りとしての完成度がすごく高い。 ただ、今作は1話から2話以降への繋ぎを意識して書かれていることが分かる構成で、また1巻を読み終わってからもう1度読み返すと初めて気付くような布石が1話の中にいくつも仕掛けられていて、美涼と千鶴、2人の"物語"を描こうとしていることが感じられる。ここからどのように2人が関係性を深め、そして"境界線"が2人を阻むこととなるのか今から楽しみな作品。 1巻まで読了。新川直司の初原作作品の続編か。「さよならフットボール」も読んでたけど面白かったさよなら私のクラマー 新川直司名無し新川直司の初原作作品の続編か。「さよならフットボール」も読んでたけど面白かった サッカーは「四月は君の嘘」でも出てたけど、女子サッカーものはやっぱり思い入れがあるのかな 異種格闘技漫画の金字塔!最強は誰だ!バキ 板垣恵介名無しあまりにも有名すぎる格闘漫画であり、この作品に影響を受けて格闘家となった人々は数知れずと言われています。 今作は「グラップラー刃牙」の続編にあたりますが、アクションのリアリティーや迫力は多くの格闘漫画に影響を与え、その後も続編や派生作品を生み出し続けているレジェンドと呼べる、間違いなく格闘漫画の頂点ともいうべき作品です。 前作に比べセクシーな要素がありますので、硬派一徹を愛する読者にはやや受けが悪いですが、バトルの面白さは文句なしです。 とにかく「カワイイ‼︎」幼なじみのふたりの恋物語リア充の衝突 御池慧名無しとにかく「カワイイ‼︎」漫画です。画が可愛いのはもちろん、幼なじみで付き合って5年目の瀬名と文子のやりとりが可愛くて仕方ありません。付き合っていることは隠しているものの、そのイチャイチャぶりはふたりが通っている高校でも有名だし、しまいには、学校帰りに鉢合わせした小学生達から冷やかされるほど。 みんな、ふたりの仲の良さに半分嫉妬、半分呆れて「早く、別れろ‼︎」と呟いていますが、お互いしか目に入らない瀬名と文子の耳にはまったく届かないのも微笑ましくて笑えます。仲が良すぎて、喧嘩もしょっちゅうなのに、すぐにどちらかが折れて仲直り。こんな、どこまでも漫画チックなストーリーなのに、決して甘すぎず、嫌味もないのは、ちょっとコミカルなふたりの受け答えと、富山弁の素朴さがいい味を出しているからでしょう。シリアスも少なめなので安心して見れます。読んでいて幸せしか感じない作品なので、ほっこり気分を味わいたい人には超オススメです。玉越博幸先生が描くヒロインはみんな可愛いBOYS BE… 玉越博幸 イタバシマサヒロ名無し一話完結の恋愛漫画で、ここまで長く続いた作品は少ないでしょう。 BOYS BE…には多数のヒロインが出てきますが、すべて群を抜いた美少女ばかりです。 ストーリーとしては驚くような展開は特になく、「現実的にはないなー」と思う話ばかりですが男性読者からすると「ただただ羨ましい展開」が続く作品です。 思春期の少年たちには良い意味で刺激の強いシーンもあり、連載当時は多くの読者を獲得した思春期青春漫画の代表作です。ゾンビに襲われるよりブラック企業のほうがつらい(断言)!ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~ 麻生羽呂 高田康太郎名無しタイトルの奇抜さと絵のタッチにひかれて読み始めました。 ブラック企業に入社してどんどんと精神的に追い詰められていく男性の日常は今の日本を象徴しているようでとても共感できました。 そして、ある日なぜかゾンビだらけの街になって、もう会社いかなくていいじゃん!と喜ぶところがとても笑えます。ゾンビに襲われる生活のほうがよいかといわれればそれはそれで嫌ですが、読んでると不思議と解放感がありました。 会社の人もゾンビになっていたのですが、きちんと退職願を伝えるところはシュールというか真面目な日本人という感じがしますね。 その後も、ブラック企業をはじめとした日本のブラック体質な世界から解放された青年が人生を謳歌するシーンは、今の日本に足りない清涼感というか夢があり、いつゾンビになるかもわからない危険な世界なのにとても太陽がまぶしいような不思議な感覚で楽しめる作品です。 心が温かくなる漫画舞妓さんちのまかないさん 小山愛子名無し舞妓さんになる夢は叶えられなかったけれど、まかないとして影から舞妓さんを支える主人公。過酷な芸事の世界でとても大切な場所として、台所が描かれているのが嬉しくなります。一つの心のこもった食事でほっと一息付けたり、故郷を思い出したり。頑張っている主人公も舞妓さんたちも、みんな応援したくなる心温まる優しい漫画でした。超エゴイストな元世界7位のプロ選手が主人公…!!BREAK BACK KASAたか偶然作者のツイートを見て読んでみた作品。 怪我で引退した元世界ランキング7位の女子プロテニスプレーヤー・上條は、試合で強敵を前にした恐怖と高揚が忘れられずギャンブルにのめり込む。1億の借金を背負うが、ある人物に無名の高校を全国優勝させたら借金をチャラにすると言われ指導者になるというあらすじ。 https://twitter.com/KASA_TENIS/status/985751371113623554?s=20 とにかく面白いのが、この主人公・上條の傍若無人ぶり! 初対面の高校生を躊躇なく相手を殴り「お前」と呼び捨て、理論的な説明を求められたら「天才だから無理」と理不尽に却下する。 …どこかの女子高生天才小説家ばりに傲岸不遜。 さらに初めての練習試合でボロ負けしたときは、無言でとっとと帰宅し、その翌日には 「テニスの天才美少女と世間を騒がし…小中高と全て日本一…全日本選手権も最年少優勝…そんな私の輝かしい経歴に昨日」 「お前らが泥を塗った」 …と言ってのける。そこに痺れる憧れる…! まだ1巻を読んだ時ところなので、正直「うわなんだこいつ」感は否めないが、彼女のふるまいは世界ランク7位という充分実力に裏打ちされたもののはず。 今一番続きの気になるスポーツ漫画です…!中二心がくすぐられる薬師 渡瀬のぞみ名無し表紙を見て、ファンタジーで薬がテーマかなと思い読んだことのない組み合わせだったので読み始めました。 主人公は平和主義というか気弱でやさしい少年で、かわいい好きな子の犬を自動車から守った所からファンタジーな展開になります。 異世界にいくわけではなく、神さまに救ってもらいそのかわりにいろいろと憑依しているものを退治していくというストーリーでした。 絵は80年代風のタッチでなつかしく、学園モノの雰囲気も当時の感じが出ていて良かったです。薬師に変化するとめちゃくちゃな強さになって軽く憑魔をあしらって退治するのですが、仏教由来のような術をたくさんつかうので中二心がくすぐられて楽しく読める作品です。 ヤンキー高校に迷い込んだ優等生の秘密とは…? #1巻応援優等生じゃいられない! 有馬レンジsogor25ヤンキーばかりが集まっている底辺高校に通う、真面目な優等生タイプの馬白鹿音(ましろかのん)と彼女の幼馴染の天魔。2人がこの学校に通うのにはそれぞれ別の理由があった。果たして2人は無事に高校生活を送ることができるのか!?というコメディ。 馬白と天魔はそれぞれ真剣に学校生活の平穏を守ろうとするんだけど、馬白は天性の察しの悪さで、天魔は考えるよりも体が動いてしまう性格が災いし、いろいろなことが綺麗に噛み合わなくてどんどん厄介な方向にすすんでいく。そして、ヤンキー高校なだけあって(?)トラブルとともに次々に濃いキャラの登場人物が現れてかき乱していく。馬白と天魔のボケツッコミのバランスもいいし、同級生・モヒカンの原田が要所でいい味を出してる。 不良ばっかりが登場するコメディなんだけど、笑いどころと共に不思議と爽快感があってノーストレスで読める作品。 1巻まで読了中世スペインが舞台! 罪人の少年少女の逃亡劇!!逃亡者エリオ 細川雅巳名無し『シュガーレス』『錻力のアーチスト』の 実力派作家、満を持して再登場! 超本格新連載!巻頭カラー巨弾65Pスタート!(秋田書店HPより) 【あらすじ】 弟殺しの罪で監獄に入れられた主人公・エリオは、15歳から3年間で1000人の罪人と戦い勝利し、釈放を勝ち取る。久々の街で無実の罪で市中引き回しの刑に処された少女と出会い、彼女を助け逃亡することに。 【第1話】 http://arc.akitashoten.co.jp/comics/erio/1 【掲載誌】週刊少年チャンピオン 【掲載期間】2019年No.34(2019年7月25日発売)より https://www.akitashoten.co.jp/w-champion/2019/34作者が描く「人間」鋼の錬金術師 荒川弘takaaki※ネタバレを含むクチコミです。 最高の彼女ができます(有料)彼女、お借りします 宮島礼吏豪※ネタバレを含むクチコミです。おぞましい女、京子絶望の楽園 オギノユーヘイ tos角田※ネタバレを含むクチコミです。結末はどうだった…?穴殺人 裸村名無し※ネタバレを含むクチコミです。 のび太とアニマル惑星!大長編ドラえもん 藤子・F・不二雄チッポ動物たちが暮らす美しい星は緑が豊かで空気も澄み、争いもない平和な場所。住民たちは大昔にかつて自分たちの祖先を悪魔族から救ってくれたとされる神様を信仰している、どこかメルヘンチックな世界観から始まるストーリーですが、敵であるニムゲに攻められてからは一変。美しかった町は戦場と化し、ドラえもんたちがいる場所にミサイルが落とされたり、森が燃やされたり、とても悲惨な描写もあります。 環境汚染・保護がテーマという事で、その強いメッセージはのび太のママが裏山の土地開発に反対する運動に参加する姿からも伝わります。 「ツキの月」という、普段ツイてないひとほど効き目が強い道具を使う際、満場一致でのび太が指名され、文句も言わずに素直に従うシーンが好きです。 アニメ化〜!かくしごと 久米田康治名無しかくしごとアニメ化〜!しかも声優神谷さんとのことでほぼ勝手に改造なので読んでください巨大なキノコに囲まれた街の平和で不思議な癒し系漫画!ベニテングダケ2本目プラント工場前菓子店1-キノコ鐵道の夜 Fe Fe名無しキノコ鐵道の夜という何とも幻想的な雰囲気に満ちたタイトルとタッチにひかれて読み始めました。 お菓子屋の少年二人が商工会の人に頼まれて名物になるお菓子を開発するため、鉄道にのってきのこを採取しにいくといった展開です。 沢山の大きなきのこがそこかしこにはえている幻想的な世界を探索し、大きなきのこを手に入れたり、暗くなったら光るきのこを手にとって帰ったりと、バトルのようなものはありませんが、独特な世界をそれとマッチした絵柄で楽しく見させてくれる独自性の強い作品です。 バス釣りの基本が学べますバス・ハンター渡【合冊版】 金井たつお 吉田幸二名無しブラックバスに魅了され腕前とともに人間としても成長していくストーリーです。確かに小さい頃はバスプロという存在にあこがれていました。タックルもなかなか高価ですし、ましてやボートなど高嶺の花でした。とにかくいろんなルアーの特徴やアクションの付け方など学べるマンガです。ただ、時代的にキャッチリリースが美徳として描かれていますが、現在は害魚としてのイメージが大きく、リリース禁止の地域が多いようですので、これからバス釣りをする人は注意が必要です。ブリキの迷宮〈ラビリンス〉大長編ドラえもん 藤子・F・不二雄nyaeのび太のパパがテレビの前で居眠りしていたら、砂嵐のなか不思議なCMが流れはじめてこちらに語りかけてくる…という奇妙な始まり方が子供心に妙に印象深く刻まれてます。 あとは、客が自分たち以外に居ないけど設備の整った大きなホテル。でも地下にだけは絶対に行かないでね… 導入だけでいうと「ホラー」のやつですよ。 作品全体のイメージとしては、のび太たちとブリキのおもちゃたちの戦い!というものでしたが そもそもの原因は、人間が楽をするために生活の全てをロボットに任せようとしたせいであり、その結果ロボットたちに支配されてしまうという展開に、読者に伝えたいメッセージがあったんだなと思った次第です。 物語の約半分ほどの間は、ドラえもんが反乱軍に捕まって海の底に沈められてしまってます。なので初めはのび太たちだけで立ち向かうも力及ばず。 その後ドラえもんをなんとか助けてからの巻き返しの凄まじさったらないです。 ロボットに頼りすぎて崩壊した王国に対し、やっぱりドラえもんが居ないとダメなのび太達、という構図には何かメッセージは込められているのだろうか?<<221222223224225>>
探偵業を営む父親を持つ主人公の赤谷芙蓉(あかや ふよう)。ある日、その父親を殺され、その犯人に復讐するため自らも探偵となる。 犯人を追い詰めるためならどんな手でも使うという芙蓉の行動原理から、ピカレスクな雰囲気が漂っているんだけど、それとは裏腹に事件解決後にどこか心に棘が残る読後感のある作品。そして一匹狼な主人公なのかと思いきや警察に協力者がいたり仲間となる人物が現れたりと、芙蓉の人間味が見え隠れするような展開も面白い。 芙蓉の発言の1つ1つにオモテとウラがあるように、善と悪、光と影、どちらか片方の側面だけでは語れない、アンビバレンスな魅力のある作品。 1巻まで読了