あらすじ信長を失った織田家中で、中国毛利攻めからいち早く行動を起し、小栗栖で光秀を討った秀吉であったが、跡目相続の清洲会議で家中は分裂。そして天正十一年(一五八三)、賤ヶ岳の戦を経て、北の庄城で柴田勝家を壮絶な死に追い込む。かくして、足軽の子から身を起し、知恵と奇略を縦横に使い、その人生を疾駆して天正十三年、壮大な大阪城を完成。朝廷もその実力に対し、関白そして太政大臣の位と豊臣の姓を授け、ついに名実ともに天下人となる。しかし、彼の晩年は……
原作は山岡荘八先生の小説のようです。全7巻なのですが、前半生に重きが置かれており、特に子供の頃から墨俣城の築城くらいまでをしっかりと丁寧に描かれています。それがとても新鮮で、知らなかった情報もかなり入っていてすごく楽しめました! 柴田勝家さんを倒したあたりで終わってしまったのが心残りです。最後のコマで「晩年の秀吉はあまり良くないこともあった」みたいな締めをされていたので、そういった部分を描写するのが忍びなかったのかもしれません。 そういった負の部分に目を瞑って、いい感じに描くこともできたはずなのに、それをしないところが横山先生の美徳だったのでしょうか。潔す!! 全編を通して秀吉は頭が切れる弁舌家として描かれてますが、それが少し鼻につくことがありました。たまに出てくる寧々様が嗜めてくれ、道を外さずにやってこれたのですが、それがすごく良いです。豊臣秀吉さんがあそこまで立身出世なすったのは、ひとえに寧々様のおかげだと感じました。 あと蜂須賀小六さんが知略の男として描かれているのもビビりました。完全に猪武者の張飛タイプだと思っていたので。信長の野望 戦国群雄伝でも政治28でしたからね。。