あらすじ東に武田、北に朝倉、阿波に三好、南近江に六角からの包囲の中、信長は妹・お市を浅井長政に嫁がせて北の守りを固め、義昭公を第十五代将軍にすえ、永禄十一年(一五六八)九月に上洛。元亀三年(一五七二)、越前攻めのおりに殿軍の大役をつとめた秀吉の武名は高まる一方。さらに秀吉は、小谷城の佳人を救うべく長浜に陣をしく。天下一統を急ぐ信長は、姉川の合戦を経て天正四年(一五七六)まで、本願寺門徒を追い、叡山を焼き打つなど阿修羅のように荒れ狂い……
原作は山岡荘八先生の小説のようです。全7巻なのですが、前半生に重きが置かれており、特に子供の頃から墨俣城の築城くらいまでをしっかりと丁寧に描かれています。それがとても新鮮で、知らなかった情報もかなり入っていてすごく楽しめました! 柴田勝家さんを倒したあたりで終わってしまったのが心残りです。最後のコマで「晩年の秀吉はあまり良くないこともあった」みたいな締めをされていたので、そういった部分を描写するのが忍びなかったのかもしれません。 そういった負の部分に目を瞑って、いい感じに描くこともできたはずなのに、それをしないところが横山先生の美徳だったのでしょうか。潔す!! 全編を通して秀吉は頭が切れる弁舌家として描かれてますが、それが少し鼻につくことがありました。たまに出てくる寧々様が嗜めてくれ、道を外さずにやってこれたのですが、それがすごく良いです。豊臣秀吉さんがあそこまで立身出世なすったのは、ひとえに寧々様のおかげだと感じました。 あと蜂須賀小六さんが知略の男として描かれているのもビビりました。完全に猪武者の張飛タイプだと思っていたので。信長の野望 戦国群雄伝でも政治28でしたからね。。