あらすじ

羽柴秀吉は“惣無事”を旗印に、己に従わぬ勢力を次々に叩いてゆく。次なる標的は、四国を束ね夢想の国家を実現させんとする土佐の出来人・長宗我部元親。仙石秀久にとっては、かつて手痛い敗戦を喫した仇敵でもあった……。夢か滅びか――日ノ本が揺れる“四国征伐編”開帳!!
センゴク権兵衛 1巻

織田信長(おだ・のぶなが)と羽柴秀吉(はしば・ひでよし)の下で合戦に明け暮れ、淡路国を治める戦国大名へと出世した仙石権兵衛秀久(せんごく・ごんべえ・ひでひさ)。だが、天下一統を成すためには、いまだ残る数多の敵を従わせる必要があった――乱世を真の終焉へと導くために、これより権兵衛が、歴史の表舞台へと進み出る!! “天下人”を支えた猪武者・仙石権兵衛秀久の奇跡の挽回劇、開帳!!

センゴク権兵衛 2巻

天下一統へと邁進する羽柴秀吉(はしば・ひでよし)は、十万もの大軍を率いて紀州へと攻め入った。羽柴方の諸将が続々と集結する中、淡路の仙石権兵衛(せんごく・ごんべえ)も一大船団を編成し根来・雑賀へと向かうのだった――。そこには大国の脅威とは異質の強靭さを持った、一筋縄ではいかない“敵”たちが待ち受ける……!!

センゴク権兵衛 3巻

天下を見据える羽柴秀吉(はしば・ひでよし)による紀州征伐は、大詰めを迎えていた――。仙石権兵衛(せんごく・ごんべえ)は、藤堂高虎(とうどう・たかとら)・尾藤知宣(びとう・とものぶ)とともに紀南の土豪・湯川直春(ゆかわ・なおはる)軍の殲滅を命じられ、僅かな兵にて熊野山中へと攻め寄せることとなった…。地の利ある“穴熊”どもが罠を張る熊野の山で、羽柴家中きっての“曲者”三名は、如何にして難局に立ち向かうのか――!? 紀州征伐編は波乱を迎える!!

センゴク権兵衛(4)

羽柴秀吉は“惣無事”を旗印に、己に従わぬ勢力を次々に叩いてゆく。次なる標的は、四国を束ね夢想の国家を実現させんとする土佐の出来人・長宗我部元親。仙石秀久にとっては、かつて手痛い敗戦を喫した仇敵でもあった……。夢か滅びか――日ノ本が揺れる“四国征伐編”開帳!!

センゴク権兵衛(5)

羽柴秀吉軍、総勢十四万が三方面より同時侵攻!! 秀吉の送り込んだ大軍が、阿波・讃岐・伊予の三ヵ所より上陸。世にいう“四国征伐”が幕を開けた。対する四国方の大将・長宗我部元親は地の利を知り尽くした智将。さながら獣を狩るが如く、四国全土に“網”を張る!! そしてこの合戦の最前線――讃岐の地に権兵衛の姿があった。果たして敵の巧妙なる罠を潜り抜け羽柴方を勝利へと導けるのか……!?

センゴク権兵衛(6)

秀吉による天下一統は着実に実現へと近づいていた。だが、未だ戦乱が続く九州にて、“戦国最強”と謳われる「島津」がついに動き始める!! 武勇と知略に優れる四兄弟の下、九州を統べる勢いで領土を広げてきた、その神憑りともいうべき強さの源泉とは……!? 仙石にとって運命の合戦が待つ“九州征伐編”ここに開帳!!

センゴク権兵衛(7)

時は天正六年十月、九州の覇権を争う“耳川の合戦”が勃発した。豊後の大友宗麟の大軍が日向へと侵入、それを島津四兄弟が総力をもって迎え撃つ…… この九州天下分け目の合戦にこそ、薩摩島津家の強さの理由、その一端が垣間見える!! 神憑りともいえる強兵を支えたものは何だったのか!? 宿命の“九州征伐編”にてその真実を解き明かす!!

センゴク権兵衛(8)

豊臣秀吉は、島津討伐の先鋒に仙石権兵衛秀久を選んだ。大役を任された権兵衛は、かつての敵であった長宗我部元親ら四国勢を束ね、豊後・大友家を助けるために九州へと上陸する。秀吉の九州進出を懸けた重要な合戦にして、権兵衛にとって生涯最大の事件となる「戸次川の合戦」は間近に迫る‥‥!!

センゴク権兵衛(9)

島津家久は府内の南にある鶴賀城を包囲、そしてそのまま動きを止めた‥‥。まるで仙石権兵衛の出馬を待ち構えるかのように。歴史に語り継がれる「戸次川の合戦」、その時、その場所で、一体何が起こったのか!?運命の渡河、その真実がまもなく明らかになる!!

センゴク権兵衛(10)

仙石・長宗我部連合軍は、ついに島津軍と激突!! 鬼気迫る島津兵の攻撃に苦しめられながらも、仙石軍は少しずつ戦線を上げてゆく…!! だがその時、島津家久の本隊が“軍神”の降るかの如き怒涛の勢いで戦場へと突撃するのだった!! 仙石秀久にとって運命の合戦となる「戸次川合戦」編、最高潮!!

センゴク権兵衛(11)

神がかり的な強さを誇る島津家久の前に、為す術もなく敗走した仙石権兵衛秀久!! 数多くの家臣、同朋、盟友を喪いながら、讃岐へと帰り着いた仙石に、今や天下人となった秀吉はいかなる処断を下すのか…!? これより仙石家は厳しい試練の時を迎えるのだった!

センゴク権兵衛(12)

仙石家は改易され、もはや大名でもなく武士でもなくなった権兵衛は、身ひとつで高野山へと向かった。己を知るため、そして罪を背負うため、権兵衛は“世間”の声に耳を傾ける…。これより運命的な「挽回」へと至る権兵衛の生き様から、戦国時代の終焉が見えてくる!!

センゴク権兵衛(13)

豊臣秀吉の覇道は日ノ本の外へと広がってゆく。栄華を極める豊臣家は、このまま天下静謐を実現できるのか? その鍵のひとつは、仙石権兵衛が握っている。高野山から京へと移り、激動する時代を目の当たりにする権兵衛。今は「無用の武士」なれど、その力が必要とされる日は近い!!

センゴク権兵衛(14)

戦国の始まりと終わりを見届けた、「北条」とは如何なる家か――。応仁の乱によって荒廃した京に、志を抱く者あり。その名は伊勢新九郎盛時――後の北条氏の祖・北条早雲である。やがて激しい戦乱が続く関東へと乗り出し、巨大な国を作り上げていった北条家。五代百年に亘り受け継がれた印判「祿寿應穏」に込められた意味とは? これより運命の「小田原合戦」が描かれる!!

センゴク権兵衛(15)

豊臣秀吉、関東へ侵攻…!! 迎え撃つは「北条家」ーー。異能の才を備えた開祖・北条早雲より、五代百年をかけて関東に強国を築き上げた一族が、当代随一の堅城・小田原城にて運命の時を待つ。歴史の転換点たる「小田原合戦」がいよいよ開帳。仙石秀久の再起をかけた戦いが、ここに幕を開ける!!

センゴク権兵衛(16)

豊臣秀吉と北条家の決戦に、仙石権兵衛は家臣の忠勇三十騎を引き連れ参戦することを決意した。すべてはここから――欲も後悔も今は忘れて、「無」からの再起へと歩みだす!!

センゴク権兵衛(17)

小田原合戦はいよいよ包囲戦に突入! そして仙石権兵衛の復活に向け、第一の鍵となる人物は「徳川家康」!? 権兵衛の縁が引き寄せる武将たちとともに、合戦の主導権を握るべく「ヤマイヌの計」に取り掛かる!!

センゴク権兵衛(18)

豊臣軍による小田原攻め、20万という空前の大軍勢の中に、未だ武功の無い仙石権兵衛の姿もあった。「ヤマイヌの計」の端緒で撤退を余儀なくされた豊臣軍堀秀政隊。その殿軍をつとめる仙石隊と牢人衆併せ200人は目前にそびえ立つ早川虎口への突入を決意した。ここに集いしは、何かを失ったものばかり。その一人である権兵衛もまた、悲願たる「挽回」を懸けた大一番に臨む!

センゴク権兵衛(19)

決戦地は小田原城早川虎口。対岸から豊臣秀吉が見下ろす戦場に、最前線で槍を振り回す懐かしき猪武者の姿があった!! 敵将 笠原正巌の巧みな用兵の前に、仙石権兵衛は苦戦を強いられるが、旧き戦友や志を重ねる牢人衆とともに、一つまた一つと関門を突破してゆく。失ったものを取り返すため、そして新たな生き様を示すため、鈴鳴り武者は戦場を駆け抜ける!! 激動の戦国を生き抜いた、武将たちの群像、ここにあり!!

センゴク権兵衛(20)

家祖宗瑞より百年の時を経て、北条五代の築き上げし「法の国」が、今まさに豊臣秀吉の「銭の大国」に飲み込まれんとする折、秀吉のもとを訪れたのは、奥州の若き傑物・伊達政宗!! この地に集うすべての武将が「時代の終焉」の気配を感じ取る。応仁の乱より続いた戦国の世は、いかなる終わりを迎えるのか!? 運命の小田原合戦、ここに終結!!

センゴク権兵衛(21)

誰が登り詰め、誰が堕ちるか……。合戦無き世に幕を開ける豊臣政権内の権力闘争、勃発!! そして念願の大名復帰目前で、仙石、まさかの不服申し立て!?

センゴク権兵衛(22)

豊臣秀吉は天下を平らげ、かつてない大事業に挑む!! だが、盤石なる政権運営の裏で、数々の危機的状況が生じていた。奥州仕置きによっておこる不和、政への影響力を強める千利休、そして唐入り計画の前倒し…。新たなる時代に必要なのは、『融和』か『粛清』か…。秀吉と奉行衆による政権運営は、さらに苛烈なる決断を迫られる!!

センゴク権兵衛(23)

唐入りを急ぐ豊臣秀吉の命により、名護屋の地に築かれた城塞都市に、空前絶後の大軍が集められる。諸大名の支配を固める天下人・秀吉をさらなる野望へと駆り立てるのは、掌の上の巨大な権力か、理不尽に降りかかった肉親の死か、あるいは人知を超えた運命の歯車か。望む“世界”をその手に収めるべく、今、大軍勢が海を渡る!!

センゴク権兵衛 24巻

文禄の役――渡海先に待つ過酷なる現実!! 泥沼化する明国侵攻への道――。渡海軍が疲弊してゆく中、秀吉は自身の渡海延期を繰り返していた……。膠着した戦局を打開すべく、秀吉は明国との講和と貿易権の獲得に一縷の望みをかけ虚々実々の外交交渉に臨む!!

センゴク権兵衛 25巻

我らが仙石権兵衛が信州小諸の町づくり!! 関白の心に疑惑ありーー!? 豊臣家存亡の危機!! 歴史的悲劇“秀次事件”の因とはーー!? 諸大名や奉行衆が影響力を競い合いながらも、国内には均衡と安定が生まれ、惣無事の世は現実となりつつあった。だが、太閤秀吉と関白秀次の間には埋められない溝が横たわり、ついには取り返しのつかない悲劇を引き起こすのだった。変わりゆく天下人・秀吉……その姿は仙石権兵衛の目に如何に映るのか。

センゴク権兵衛 26巻

人生の最期に、天下人は何を望むのか。類稀なる才能をもって戦国を駆け抜けた傑物・豊臣秀吉。すべてを手に入れた男の命の灯火はまもなく尽きようとしていた‥‥。時代は大きな変わり目に差し掛かり、誰もが皆“別離”に直面するーー豊臣秀吉は、そして仙石権兵衛は、如何にして戦国時代に別れを告げるのか。大長編歴史絵巻は、いよいよ佳境へ。

センゴク権兵衛 27巻

天下人、秀吉の死、天下分け目の合戦、そして戦国時代は終焉を迎える。史上最も失敗し挽回した男は、人から人へ繋がれし縁に導かれ、時代の終焉へとたどり着いた。激動の時代を必死に生き抜いた仙石権兵衛が最後に見る景色とはーー。“戦国”と“仙石”を描いた一大叙事詩、ここに完結!!