あらすじ熱き力士の冷酷な一場所、十五日間の記録と記憶。十一日目、関脇・百雲と大関・王虎の取組。闇に堕ちた百雲は非情でがむしゃらな相撲を王虎へとむけるうちにかつての正統な取り口に…。そして取組後、鮫島は遂に!?
バチバチで積み重ねてきた主人公の相撲を最期で書き切ろうとする意志の籠もった作品。気持ちのいいところを書くだけでなく、相撲というものの過酷さや苦痛を真摯に描いて、バチバチという漫画を完全燃焼させようとした所がハッキリと見える。読んでいて辛くもなるが、その誠意には感服するしかない。 途中までしか読めていない状態で、作者が亡くなったことにより、どのような結末となるかはわからないが、最後まで命を懸けて描かれた一人の男の姿をしっかりと見届けたい。