あらすじ

南領軍との激突からザガノス軍を救ったマフムートを待っていたのは、属州総督解任、そしてザガノス軍への副将としての従軍の命令。それは“警告の鐘”による城壁の町包囲の優勢のなか、「戦後」を見据え交錯するトルキエの思惑の現れだった。帝国もまた動く。レレデリクの謀略、集結する新貴族。そして一方、燈台の都でも、三千年にわたり受け継がれてきた象徴が突き崩されんとしていた。
将国のアルタイル 1巻

犬鷲使いの少年将軍、乱世に挑む!二大国家を揺るがすエキゾティック英雄譚!――かねてより対抗してきたトルキエ将国とバルトライン帝国。ある夜、帝国の大臣が暗殺され、2つの国は一触即発状態に!開戦を望む将軍たちの中、マフムートは暗殺の裏に潜む事実に気付く!!国を守り、人を信じ、動乱を平和に導くため、若き少年将軍マフムートの戦いが、今、ここに始まる!!

将国のアルタイル 2巻

これが将軍の世界!挫折エリート、波乱の新展開!!――砦の町(ヒサール)を解放しイブラヒムを救ったマフムートを待っていたのは、意外な決定だった!自らの見識と力を蓄えるため、旅に出るマフムート。そして、彼は同族の男・スレイマンと出会う!同じ後悔と怒りを背負う同志の出現に、固まる決心……。新たなる旅がここに始まる!!

将国のアルタイル 3巻

理不尽外交にNO!!怒涛の大逆転、港湾都市攻防戦!!ポイニキアvs.バルトライン!!――央海(セントロ)の要衝であるポイニキアを訪れたマフムート。だが、彼を待っていたのは、帝国との戦争だった!!ポイニキアを落とされればトルキエも危ない!マフムートは、ポイニキアを勝利に導くため奔走するが……。緊迫の第1次ポイニキア戦争完全収録!!!

将国のアルタイル(4)

政治力を手に入れろ!策謀渦巻く海の都(ヴェネディック)で大人の判断力テスト!――商業都市・ヴェネディックに降り立ったマフムート。多様な人々が共生する壮麗かつ豊かな都市で彼を待ち受けていたのは、一筋縄でゆかぬクセ者ばかり。彼らを相手に、マフムートの政治家としての才覚が今、試される!!あまりに高い完成度が話題となった、第5回シリウス新人賞入選作「アナスタシアの親衛隊長」も同時収録!!

将国のアルタイル(5)

内乱発生!!力と欲の大戦乱期!――トルキエの衛星国家群の一つ、ムズラク将国を訪れたマフムート。だが、彼の知らぬ間に祖国には新たな火種が生まれていた!同じ祖先を持ち、大トルキエとして共存してきたはずの四将国が反旗を翻したのだ!その影に暗躍するは……。緊迫する情勢の中、マフムートに非情な命令が下される!!

将国のアルタイル(6)

勇敢にして策士、美貌の将姫現る!!緊迫のエキゾティック政権交代!四将国の将王(スルタン)を退位させよ!――帝国との共謀を阻止するため、四将国に武力反乱を起こすよう密命を受けたマフムート。まずはクルチュへ向かい、親トルキエ派の人物を探すことにするが……そこには驚愕の事実が!一刻の猶予もない状況に、マフムートの才覚と行動力が試される!

将国のアルタイル(7)

耐え忍んだ主人公!快感!劇的殲滅戦!!――ついに将王バラバン率いる三将国軍と戦うことになったマフムート&クルチュ将国!5600の兵に対し、敵の勢力は2万3000!4倍の戦力差をどう補うのか!?マフムートの戦略が冴える重大な一戦!その秘策とは……?四将国編、ここにフィナーレ!

将国のアルタイル(8)

バルトライン帝国のトルキエ侵攻を防げ!四将国の内乱で国力が低下したトルキエ将国。今、帝国に攻められたら危ない!マフムートは帝国と経済力で対抗すべく経済都市・銀色の都へ。そこで出会ったのは、父親が亡くなり商人として生きていけなくなった少女・ニキだった。武力を使わずに帝国の国力を奪い、トルキエを優位に立たせる戦略とは?マフムートの才覚が冴え渡る!!

将国のアルタイル(9)

権謀術数の風上に立て!横暴大国バルトラインを封じ込めろ!!エキゾティック瀬戸際外交!!――海の都(ヴェネディック)とバルトライン帝国の間に決定的な亀裂を作ることに成功したマフムート。さらなる包囲網を敷こうと、北西部で帝国と隣接するウラド王国へやってきた。だが、長年鎖国を敷いてきたウラドの王がたやすくマフムートの提案に耳を貸すハズもなく……。試されるマフムートの見識と交渉力!閉じた王の心を動かし、新たな勢力図を作れるか!?

将国のアルタイル(10)

マフムートの交渉により、ウラド王国との同盟がついに締結!だがその矢先、帝国はスコグリオ公国に進軍を開始!ついにルメリアナ大戦が開戦した!!これに対抗するべく、大トルキエ五将国と海の都(ヴェネディック)、ウラド王国は対帝国同盟を結成!!一刻の猶予もない中、マフムートはさらなる協力国を求めて“ルメリアナの心臓”地方へ向かう――。激動の覇権を握れ、マフムート!!

将国のアルタイル(11)

少年将軍vs傭兵都市!侵略を止めるために!対帝国同盟参加の都市を増やすべく、ルメリアナ大陸を南下するマフムート。向かうは――傭兵都市・タウロ!戦いに長けた兵士たちを味方につければ、戦力増大!だが、市長は協力させたくば、模擬戦で勝てという!知力と武力を使い、百戦錬磨の荒くれ者にどう打ち勝つ!?

将国のアルタイル(12)

鐘の都(カンパーナ)、陥落――。帝国の進攻に小国が次々と降伏するなか対帝国同盟完成を急ぐマフムート。向かう先は峻厳な岩山に築かれた天上の都(チェロ)!!同盟の最前線ともなる天上の都を巡り、いま帝国陸軍と、カリル率いるトルキエ初の国外遠征軍が激突する!!多くの難民を抱えたままの天上の都をどう守り抜き、戦い抜くのかマフムート!!

将国のアルタイル(13)

ルメリアナ大戦の舞台は海へ――!!央海(セントロ)を分断するポイニキア・サロス間に展開された海上封鎖を破るため、ルチオ率いる海の都(ヴェネディック)の新造艦隊が必勝の策を携え、いま帆を揚げる!!挑むは海神トリトーネに愛されし男、アマデオが率いる島の都(リゾラーニ)・帝国連合艦隊。央海の覇者の座を賭け、誇りと才能が、「央海の女王」と「海神の子」が激突するとき、大海戦の幕が上がる!!

将国のアルタイル(14)

我ニ叛撃ノ用意アリ。一気呵成の戦場に、人馬が躍る!少年将軍、容赦なき地獄の軍略!軍監ココシュカの巧みな作戦により先手を打って来たピノー率いる帝国軍に、マフムートが必勝の用兵でたたみ掛ける!!かつてない戦術と奇策が戦況を一変させ、追う者は、やがて追われる者となる。瞠目すべき逆転劇の帰趨(きすう)が決し、勝者が敗者へと立場を変えるそのとき、ピノー、ココシュカ、そしてマフムートの胸に去来するものは――!?

将国のアルタイル(15)

天上の都(チェロ)、トルキエ初の属州となる!ルチオ率いる海の都艦隊(ヴェネディック)による、島の都(リゾラーニ)・帝国連合艦隊撃破についで、天上の都攻防戦でのマフムートの勝利は歴史の歯車を大きく動かす。敗北を喫し軍事行動を停滞させる帝国。この機を逃さず、ザガノスが帝国に“毒”を回すべく軍を進める!目指すは帝国領・春の町(プランタン)。いま、帝国の足下が揺らぐ――!!

将国のアルタイル(16)

帝国南領軍、本土に向けて移動を開始!! マフムートの耳に飛び込んできたのは敵の不穏な動きだった。南領軍が目指すのは、帝国領の旧王国を独立させながら進軍するザガノスの次なる目的地・信仰の町!! 不意の激突からザガノス軍を救うため、マフムートが南領軍追撃の軍を率く!! 轟けよ馬蹄、響けよ鞍上歌。騎馬民族の神髄を大陸に示せ!!

将国のアルタイル(17)

マフムートにより、南領軍との激突を間一髪で回避できた帝国侵攻軍。ライン地方攻略を完成させたザガノスは、さらに帝国の喉元へと軍を進める。トルキエ優勢で進む戦況――。そこへ将軍会議よりマフムートに衝撃の伝令がもたらされる!! マフムートが目の当たりにする現実。それは帝国との“戦争”だけではなく、トルキエの将来を巡る“戦い”だった!!

将国のアルタイル(18)

南領軍との激突からザガノス軍を救ったマフムートを待っていたのは、属州総督解任、そしてザガノス軍への副将としての従軍の命令。それは“警告の鐘”による城壁の町包囲の優勢のなか、「戦後」を見据え交錯するトルキエの思惑の現れだった。帝国もまた動く。レレデリクの謀略、集結する新貴族。そして一方、燈台の都でも、三千年にわたり受け継がれてきた象徴が突き崩されんとしていた。

将国のアルタイル(19)

“警告の鐘”をもって、ついにバルトライン帝国の喉元・城壁の町(ミュール)に刃をつきつけたザガノス軍。帝国存亡の危機ともいえるこの戦況に、皇帝に忠誠を誓った新貴族(ヘルマン)が、獅子奮迅の戦いを挑む。レレデリク率いる重騎兵4千の大軍団の増援を待ち、自ら囮となり戦場を駆ける新貴族。トルキエとバルトライン。暁が昇るとき、勝利を手にするのはいずれの陣営か!?

将国のアルタイル(20)

”警告の鐘”をもって、ついにバルトラインの帝都・城壁の町(ミュール)に王手をかけたザガノス軍。だが、レレデリク率いる帝国軍4万4千は城壁の町の救援には赴かず、トルキエ将国の首都・金色の町(アルトゥン)へ脱兎のごとく進軍する! それに立ち塞がる四将国。金色の町は防衛に適してはおらず、帝国軍を首都に行かせることはトルキエの滅亡を意味する。四将国は猛攻を凌げるか!? それともレレデリクの逆王手なるか!?

将国のアルタイル(21)

トルキエの首都・金色の町を目指し、44000の兵をもって、泉の町突破を狙うレレデリク軍。この祖国存亡の危機に立った四将王は“警告の鐘”を保持し、死力を賭して迎え撃つ。数は大幅に劣ってはいるが、善戦する四将国軍。しかし些細な隙から均衡が大きく崩れ……!? トルキエ将国とバルトライン帝国、双方の命運を決する防衛戦の果てにバヤジットが下す決断とは!?

将国のアルタイル(22)

四将国軍を打ち破ったレレデリクはトルキエ将国の首都・金色の町(アルトゥン)に迫る。金色の町は城壁も低く、防衛戦には不向きな地。中でも高さが2メートルにも満たない木造の城壁・古門(エスキカプ)はトルキエのアキレス腱。その門の指揮を任されたのは犬鷲の将軍・マフムート。帝国は、その古門に四将国軍を打ち破った立役者であるディルク・ヴィヒターを差し向ける! 更にザガノス将軍の城壁の町(ミュール)攻略も大詰め。トルキエとバルトラインーーールメリアナ大陸より、その名が消えるのはどちらだ!?

将国のアルタイル(23)

バルトライン帝国の首都・城壁の街(ミュール)を包囲するザガノス軍は内部へと突入! だが聖ミヒャエル城へ続く唯一の連絡橋が落とされ、決定的な好機を逃がす またトルキエの首都・金色の町(アルトゥン)を女帝レレデリクが包囲。帝国の主戦力を率いるグララットは水門城壁を果敢に攻め立てる。必死で守る四将国軍。このままバヤジットを失った泉の町(チェシメ)の悪夢が再現されてしまうのか!? 攻めるも守るも窮地極まるエキゾティック最前線! トルキエ、防戦一方……!!

将国のアルタイル 24巻

バルトライン帝国の首都・聖ミヒャエル城を翻弄する毒薬のザガノス将軍! トルキエ将国の首都・金色の町を自身の高い統率力で力攻めする女帝レレデリク! 互いに敵の喉元を食い破らんとする双方同時首都大攻防戦、ついに終結!! 金色の町を死力を尽くして、防衛する犬鷲のマフムート将軍の運命は……!?

将国のアルタイル 25巻

帝国首都・聖ミヒャエル城、陥落。大陸全土を揺るがせたルメリアナ大戦はトルキエの勝利で幕を閉じた。そして新たなる歴史の幕開けとなる新体制がザガノスより布告される。実力のある帝国人すらも取り込む大胆な差配。それに従う者、拒否する者、そして僻む者。戦後秩序―ーそして復興に思いを馳せながら、マフムートは一人、醒めていた。

将国のアルタイル 26巻

第41回講談社漫画賞<少年部門>受賞作、2年ぶりの新刊。ザガノスの治めるバルト州・辺境の町で、元バルトライン帝国軍人を主体とする1万人規模の反乱が発生! 更にトルキエ国内には専制国家を目指さんとするザガノスの方針に異を唱える守旧派の将軍らの存在も……。ある者はザガノスに反発し、また、ある者は危険を嗅ぎとり、トルキエを去る。版図を拡大した将国内で専制か、合議制かで激しく揺れる中、マフムートは新生トルキエの舵取りをできるのか!? 次巻、瞠目の最終巻!!

将国のアルタイル 27巻

ザガノスの治めるバルト州・辺境の町で、元バルトライン帝国軍人を主体とする1万人規模の反乱が発生! 更にトルキエ国内にも専制国家を目指さんとするザガノスの方針に真っ向から異を唱える守旧派の将軍らの存在も……。新しきトルキエの路線が専制か、合議制かに揺れる中、マフムートは新統治案を提唱する! 犬鷲の将軍は新生トルキエを一体、どのように導くのか!? 戦場に響く、勝利の雄叫びと敗北の悲鳴…… 栄光と挫折が交錯する将軍たちの壮大な物語、堂々完結。