あらすじ「その命をどう生かし、どう殺すのか自分の答えを探すんだな」黒雲に閉ざされ、デストロンに支配された四国。そのなかで孤立している人々を救うために戦う仮面ライダーたち。しかし黒雲の影響によって本来の力を出せない村雨(むらさめ=ZX)に、その心の揺らぎを感じた風見志郎(かざみしろう=V3)は痛烈なる言葉を投げかける――!四国消滅!!その行方は……!?そして出雲にて暗黒の鉄の巨人復活!!
子供のころに見た正義のヒーローって、やっぱり頭の中で美化されているものなんですね。『仮面ライダー』も懐かし物のテレビ番組で見ると、あれっこんなだったかな?、と正直がっかりすることも。自分が冷めた大人になってしまったせいでもあるかもしれません。しかしこの作品を初めて読んだとき、子供のころのあの熱さが戻ってくる感覚を覚えました。正義という言葉に照れを感じさせない胸を熱くさせるヒーローが、頭の中で美化された状態でここに存在しているのですから。アメコミのハリウッド化と同様、ヒーローの本質はまったく変化させずに現代風の活劇にリメイク。かつテレビシリーズの続編の体裁をとっており、世界各地で起きる怪事件を歴代ライダーが解決していくさまは、「あぁヒーローが戻ってきた」という気持ちでいっぱいになります。この復活編の後はZX編になり、少し世代はずれますが、正義に目覚める過程で歴代ライダーと絡みも多く、1号~ストロンガー世代でもすんなり受け入れられるはず。その世代にも読んだ感想を聞きたいですね。