あらすじ

行方不明だった三四郎の父親・一二郎が交通事故に遭い、危篤であることがわかった。一度は死んだと思った一二郎は奇跡的に命をとりとめたが、試合時間が迫っている三四郎は会場へ向かう。三四郎の相手は、和製カール・ゴッチの異名をとる新東京プロレスの田中敬三。試合巧者の田中に苦戦を強いられる三四郎に勝機はあるのか!?
1・2の三四郎(1)

日本一の闘魂男、東三四郎登場!!ラグビー部を追われた三四郎は、レスリング部の西上馬之助、空手部の南小路虎吉、転校生・北条志乃と4人で、廃部寸前の柔道部を格闘部として再生することになった。県下一強いラグビー部は、学園内でも女の子たちに騒がれる人気クラブ。三四郎がラグビー部を追われたのには、ある理由があった。

1・2の三四郎(2)

三四郎はある事件がきっかけでラグビー部を追い出されたが、現在のラグビー部のキャプテン・飛鳥純と同等かそれ以上の実力を持っていた。そして、三四郎率いる格闘部が、ラグビー部とクラブ祭でラグビー対決をすることになった!!しかし、格闘部はメンバーすら集まっていない。三四郎たちの必死な努力は果たして実るのか!?

1・2の三四郎(3)

格闘部がラグビー部とラグビー対決をするクラブ祭の日がついにやってきた。ラグビー対決の前にもリレーや二人三脚などで両部のプライドを賭けた戦いが繰り広げられる。ついに残すはラグビー対決のみ!!格闘部は、三四郎や他のスポーツでインターハイ出場者2名を擁するが、やはり寄せ集め集団だった。果たして勝負の行方は…!?

1・2の三四郎(4)

格闘部対ラグビー部の試合の前半終了直前、三四郎の強烈なハンドオフで部員が故障する。三四郎のラグビー部退部の原因となった宇ノ井だった。PTA会長によって試合中止の危機となったが、宇ノ井の告白により、三四郎の濡れ衣は晴らされる。誤解のとけた両部の全面対決、残り時間はあとわずか、三四郎決死のトライなるか…!?

1・2の三四郎(5)

修学旅行先で出会った志乃のあこがれの人・亜星健は、柔道の県大会2年連続優勝者だった。一方、ラグビー部へ戻ってほしいという誘いを断った三四郎は、格闘部の部長として活動を続けることになった。三四郎たちは市民大会で柔道デビューを果たすこととなる。初めての柔道の試合にとまどう三四郎たちは、どこまで勝ち進めるか!?

1・2の三四郎(6)

三四郎たちにとって最後の総体が目前に迫り、インターハイ選手の参豪の指導のもと、柔道の特訓が始まった。たった1ヶ月で、素人チームが県大会で優勝しようというのだから、並大抵の特訓ではない。持ち前の負けん気でめきめきと上達していく三四郎たちは、2週間で参豪と互角の力をつけ、他校の柔道部へなぐりこみ特訓を始める!

1・2の三四郎(7)

三四郎たちにとって最後の公式試合となる総体の日がやってきた。しかし初出場となる天竜学園は、1回戦の前に予選を勝ち抜かなければならない。予選1回戦で天竜学園の実力を見た極勉高校は試合を放棄。天竜学園は見事予選を勝ち上がり、1回戦の相手は地区でベスト8の藤見高校!三四郎たちはどこまで勝ち抜くことができるのか!?

1・2の三四郎(8)

重量級をそろえた藤見高校だったが、天竜学園の前に敗退。総体もクライマックスに突入し、三四郎たち格闘部はベスト4に進出した!これからの相手はいずれも強敵ばかり。準決勝、前回大会優勝の明新高校を相手にどんな戦いを見せるのか!?先鋒の三四郎はいきなり場外に投げ飛ばされ、一方的な試合になると思われたが…!?

1・2の三四郎(9)

優勝候補の明新高校を相手に2対2まで試合を進めた天竜学園。大将決戦で参豪は大逆転勝利をおさめ、ついに優勝決定戦へと駒を進める!優勝の前に立ちはだかる最大の敵、それは亜星も実力を認める超高校生・黒崎高校の柳政紀だった。先鋒、三四郎の相手はその柳!白帯ばかりの初出場校は最初で最後の公式戦を優勝で飾れるか!?

1・2の三四郎(10)

三四郎たちにも卒業後の進路を決める日が近づいていた。三四郎は就職しようと考えていたが、皆からの励ましもあり、子供の頃からの夢であるプロレスラーになることをついに決心した!新東京プロレスの入団テストを受けるために上京した三四郎たちは、悪役レスラー・桜五郎と出会った。そして、桜に強く惹かれた三四郎は…!?

1・2の三四郎(11)

悪役レスラー・桜五郎の弟子になろうと奮闘する三四郎。ついに居所をつきとめた桜は、昼間は保育園の保父として働いていた。桜は弟子をとらない主義だったが、粘る三四郎についに弟子入りを許可する。桜とともに新東京プロレスの試合に乱入した三四郎たちは、期待の新人レスラー・五頭らと乱闘になり、五頭を失神させてしまう!!

1・2の三四郎(12)

横浜は鶴見で新たな青春が始まろうとしていた。高校を卒業した三四郎たちは、昼間は桜が経営するひまわり保育園で保父として働き、その他の時間はプロレスの修業に励むというハードな毎日をスタートさせた。新東プロをやめてきた成海頁二も三四郎らに合流し、桜独特の厳しいトレーニングで、三四郎たちはどこまで強くなるか!?

1・2の三四郎(13)

三四郎たちは、新東プロのゴールデンシリーズに参加することになった。高校時代、三四郎が柔道で破った柳政紀が、新東プロでデビューした。後楽園ホールでの試合で、三四郎は闘志をむきだしにし、反則まじりに戦う柳の姿を見る。柳の戦いぶりに刺激された三四郎たちの特訓は、一段と激しさを増していた。ゴールデンシリーズが迫る!

1・2の三四郎(14)

ついに三四郎・馬之助・ロビンソン組対五頭・柳・玉木組のタッグマッチのゴングが鳴った。この日に向けて特訓を重ねてきた三四郎たちは、新東プロの若手レスラーたちを相手に、試合開始直後から攻めまくる。しかし五頭や柳は、三四郎に異常なまでの対抗意識で向かってくる。果たして三四郎はデビュー戦で初勝利を飾れるのか!?

1・2の三四郎(15)

タッグマッチで新東プロの若手レスラーたちに挑んだ三四郎・馬之助・ロビンソンの試合の後は、成海頁二の30分一本勝負!相手は新東プロでもベスト8に入る強豪の原定次!こうして、ひまわり軍団若手三人組は後楽園ホールで無事デビューを飾り、強烈な印象を観客に残した。ゴールデンシリーズは開幕戦を終え、巡業の旅に出る。

1・2の三四郎(16)

行方不明だった三四郎の父親・一二郎が交通事故に遭い、危篤であることがわかった。一度は死んだと思った一二郎は奇跡的に命をとりとめたが、試合時間が迫っている三四郎は会場へ向かう。三四郎の相手は、和製カール・ゴッチの異名をとる新東京プロレスの田中敬三。試合巧者の田中に苦戦を強いられる三四郎に勝機はあるのか!?

1・2の三四郎(17)

試合を終えた三四郎が病院の父の元へ向かうと、一二郎は奇跡的に意識を取り戻した。10年ぶりの再会だったが、子供を捨てて行方不明だった父に三四郎は怒りを隠せない。一二郎は三四郎には道子という妹がいること告げ、その子の面倒を見て欲しいと頼む。別れた母の子ではないと知って、三四郎は怒りつつもまだ見ぬ妹の元へ向かった。

1・2の三四郎(18)

若手プロレスラーの充実に伴い、新東プロは新人王決定戦としてTWWAタッグチャンピオンベルト争奪戦を開催することになった。桜五郎率いるひまわり軍団も当然参加することが決定した。三四郎は成海頁二と、馬之助はダン・ロビンソンとタッグを組んで、強豪たちに立ち向かう。ルール無用で襲いかかる敵に、三四郎の闘魂が炸裂する!

1・2の三四郎(19)

TWWAタッグチャンピオンベルト争奪戦予選で、楽勝と思われた三四郎・成海組だったが、乱入してきたエリックら外国人選手に怪我をさせられ、思わぬ苦戦を強いられた。ドクターストップがかかる中、勝利を手にした三四郎たちはいよいよトーナメント戦に出場。三四郎・成海組は、新東プロのエース、五頭・柳組とついに因縁の対決!!

1・2の三四郎(20)

TWWAタッグチャンピオンベルト争奪戦、三四郎・成海組、馬之助・ダン・ロビンソン組も勝ち、そろってトーナメントの駒を進めた。しかし、次なる相手は圧倒的な強さで相手を蹴散らしてきた外国人たちだ。ひまわり軍団に勝算はあるのか、最後に笑うのは誰だ!?そして三四郎と志乃の恋の行方は!?三四郎の闘魂伝説ここに完結!!

1・2の三四郎

タラッタ リッタ タッタ タ〜〜〜〜ン

1・2の三四郎 小林まこと
酒チャビン
酒チャビン

小学生のとき、蓄膿症で耳鼻科に通っていたのですが、待ち時間がべらぼうに長かったのですね。そのときお世話になっていました。 いちおう、他にはキャプテンかプレイボールのどっちかもあったのですが、断然三四郎の方が面白く、大ファンでした!! 当時、田舎の小学生の間ではジャンプが王道中の王道で、マガジンを読んでいる人はクラスに一人もいなかったですし、まだコンビニもなかったため、売っているところもあまり見かけない感じで、そのマガジンに連載されているというのは小学生時代の私にとってものすごくミステリアスで、何か遠い異世界で連載されているマンガなのではないかという感覚を抱いていました。当時の茶色地に白でKCKCKCKCKCと印刷された講談社コミックスのいでたち(センスどうなんですかね)も、ジャンプコミックス(確かカバーを外してもキャラの絵が書いてあった気がします)に馴染んだ私にはものすごく異世界感がありました。 さて、内容ですが、今読んでもかなり上位にランクインできるほど完成度の高い作品だと思います。 基本的にはギャグよりのスポ根(ラグビー、柔道、プロレス)ですが、70年代特有のシリアスさもあり、ドラマ的なストーリーとギャグのバランスがものすごく素晴らしいです!!!全体的にジメジメ感はなく、切ない場面もカラッとしています。そこもわたしの好みに合っています。カラッとしててもグッとくるところはちゃんとグッとくるのがすごいと思います。 後半登場機会がめっきり減ってしまいましたが、ラグビー部時代の盟友・飛鳥が三四郎のことが好きで、たまに三四郎がラグビー部の練習に来ると、本当に嬉しそうな顔になってるところもいいと思います。 ひとつ個人的に残念な点をいうと、後半に行くに従って志乃のすぐ泣くキャラ設定がなくなっていってしまったのがもったいなかったと思います(2ではほぼ別キャラになってます)。 基本誰が読んでも楽しめると思いますが、男子に特にオススメです。