icon_reread
また読みたい
フォロー
味いちもんめ(1)
伊橋は新宿の料亭『藤村』に入ったばかりの新米料理人。料理学校を首席で卒業した自信から、洗い物やゴミ捨てなど雑用ばかりやらされる「追い回し(アヒル)」に飽き飽きしていた。伊橋の不満を聞いた立板の横川は、その腕前がどの程度のものなのか、追い回し歴三年の谷沢と「桂剥き」をやらせてみるが…。板前の世界を描く異色の「食」コミック!!
味いちもんめ(2)
熊野は、腫瘍ができて入院した妻・静子が心配でならない。熊野には、もう一つの心配事があった。それは、現在一浪して受験勉強に励んでいる娘・恵美のことだった。妻の入院準備をしていたある夜、恵美の頼みで熊野が久し振りに茶わんむしを作る。父が作る茶わんむしは、恵美にとって風邪で寝込んだ小学生の時以来、十数年振りに味わう温かな「父の味」であった。
味いちもんめ(3)
ある日、『藤村』の休憩室でテレビを見ていると、伊橋の父親が映し出された。自分の家庭について、多くを語らない伊橋だが、その父親は大学教授で高名な経済学博士であった。今から六年前、大学進学を強要する父親と衝突した伊橋は家を飛び出し、以来一度も帰っていないのだ。ある日、ホテルのパーティで出す屋台の助人を頼まれた伊橋は、来賓客の中に父親の姿を発見する。
味いちもんめ(4)
岩田は、『藤村』でもベテランの仲居。盛り付けの間違いや料理の味の善し悪しなど、すぐに見抜いてしまうので、花板の熊野からも一目置かれていた。だが、口の悪い伊橋は、その個性的な風貌を「オコゼ」にそっくりなどと陰でからかっていた。ある日、ボクシングの日本チャンピオン・辻本が『藤村』を訪れる。辻本は、試合当日の昼食は、岩田の細やかな気配りで落ち着ける「藤村」ですると決めているのだ。
味いちもんめ(5)
ある日、伊橋は板場の食事用としてキンピラを大量に作った。その日、見るからにヤクザと分かる二人組の客が来る。「アイツらにはこれで充分」と考えた伊橋は、昼に作ったキンピラを先付けとして出すが、弟分のヤクザは大喜びだった。その夜、伊橋は暴走族に因縁をつけられるが、さっきのチンピラに救われる。数日後、あのチンピラが伊橋を訪ね、近々、鉄砲玉として対立する組長を殺すことになったと話す。
味いちもんめ(6)
伊橋の兄の学が、前々から付き合っていた女性の上原みどりと結婚することになった。その披露宴の料理を兄から頼まれた伊橋は、ふたつ返事で引き受ける。素材の魚は、新婦の弟・太一が届けるとのこと。披露宴当日、太一の運転するトラックによって三陸から立派な鯛が運ばれて来る。無事、大役を終えた太一だったが、披露宴に出席する様子がない。
味いちもんめ(7)
鮎の塩焼きを任されている焼方の伊橋だが、どうも出来上がりに納得がいかない。このことを相談した親方・熊野から、日尾喜三郎という鮎料理の名人が書いた料理書を渡される。それ以来、鮎のことが頭から離れない伊橋は、ふと立ち寄った不思議な屋台の主人に、鮎の塩焼きの作り方の手ほどきを受ける。この屋台の主人の正体は…。
味いちもんめ(8)
休日に親子三人で遊びに行き、楽しく過ごした坂巻。坂巻は、楽しかったものの子供を持つと行き先は限られるとも感じていた。そして、その休日明けの『藤村』に、小さな子供を連れた予約客がやって来た。しかし、その小さな子供が、走り回るは大声は出すはで、熊野も困ってしまう。他の客に迷惑になるので仕方なく店を出ていこうとしたその客に、坂巻が声をかけた。
味いちもんめ(9)
伊橋がよく行くヤキトリの屋台が、ここしばらく店を出していないようだ。屋台のオヤジさんが三十年かけて作り上げたタレが入ったカメを、酔っ払って暴れた客に割られてしまったからだ。心配になった伊橋は、谷沢と共にそのオヤジさんの住むアパートを調べ訪ねる。しかし、もうタレを作る気力はないと言う。なんとかオヤジさんをやる気にさせたい伊橋は…。
味いちもんめ(10)
今年も蟹の美味しい季節となり、『藤村』の板場にも日本各地で獲れた立派な蟹が届けられた。伊橋達が下拵えで忙しく働くなか、その中の蟹が一匹がなくなった。板場を見渡してみると、いつの間にかに入ってきた野良猫がくわえているではないか!すぐに猫を追い払ったが、その後も『藤村』の被害は続いた。そこで、伊橋はその“独眼龍”と呼ばれるタチの悪い猫を退治しようとするのだが…。