魔人ローランドの長くて短い役員期間

魔界から引っ越してきたばかりの父子家庭にPTA役員を押し付ける人間(あくま)

魔人ローランドの長くて短い役員期間 斎藤かよこ
たか
たか

今日たまたま別のPTAマンガを読んで「(そう言えば悪魔かなんかがPTAやるマンガあったよな〜)」と思い出したのがこの2019年の読切。 当時『魔人ローランドの長くて短い役員期間』を読んだ自分の感想がこれ。 >「今のところ自分の人生と全く縁がないPTA。魔人というフィクションの存在を混ぜていてなおビシビシ伝わってくる闇がすごい…これエッセイ形式だったら辛すぎて読めないと思う」 https://manba.co.jp/topics/11534/comments/73997 さっき気付いたのですが、この作者って『暴力亭主から逃れる10の方法』斎藤かよこ先生じゃないですか!! この斎藤先生が現在連載している作品というのが、暴力亭主から逃げて実家に帰ってきたあとのお話『やめちまえ! PTAって言ってたら会長になった件』なんですよね。 ………。 えっ………『魔人ローランド』はフィクションじゃなかったの……? あらためて読み比べると共通点しかなくて絶望します。 『会長になった件』のキービジュアルが、腕掴まれて挙手してる絵なんですけど……そのシーン『魔人ローランド』にも出てきたやつじゃん。あれマンガ表現じゃなかったのかよ……。 というか、フィクションなのはまさか魔人という部分だけ……? この世には引っ越してきたばかりの片親の腕を掴んで挙手させ役員を押し付ける地獄があると教えてくれる、とても貴重な作品です。 ▼『魔人ローランドの長くて短い役員期間』 https://comic-days.com/episode/10834108156660864667 ▼『やめちまえ! PTA ~って言ってたら会長になった件~』 https://comic-days.com/episode/3269632237268231265

虎の娘 (序)トラウマ

作者約20年ぶりの新作と聞いて読んでみたが..............

虎の娘 (序)トラウマ 宮谷一彦
名無し

夏目房之介やいしかわじゅんが高く評価していて、大友克洋に影響を与えもし、 一時代を築いた伝説的な漫画家。 宮谷について知っていたことはこんなところだった。 検索して出てくる絵はどれも暑苦しく、執拗な描き込みに満ちていて、 劇画の時代を体現していて........さっき名前を挙げた二人の漫画評論なんか読むと、なかなか凄いっぽいのはわかるけど、いまいち どう凄いんだっていうのが伝わりづらい、まあいわば近寄り難い人ってイメージを 否めなかったのよね。 しかしそんな彼が久々に新作を描いたとあって、門外漢である自分もどんなものを描いたのか、ちょっくら確かめたく思い、ヤングキングアワーズを手に取ったのである。 結論から言うとそれほど面白くは感じなかった、かな。絵がどうしても古くて、やっぱりその、世代が違うっていうか、なんだろうね。カッコいい無骨な男が訳有りな少女を守り抜くという、王道といえば王道な話が、しかし絵の古さでグルーブできない。 (主人公の相棒が襲ってきた二人組にガソリンをぶっかけ、逃げていくところを あえて主人公が挑発して発砲に追い込み、たちまち火に包まれるシークエンスや、敵の組織の鉄砲玉に対し、丸腰にも関わらず自身が銃を持っていると思い込ませて、迫力だけで相手を逃亡に追いやったりするところはカッコ良かったです。) もっと調べてみると、実は新作でもなくて、80年代に創刊まもないスピリッツで短期間連載したシリーズの未発表の前日譚だったらしく。 だからなのか、長期間新作を描いてこなかった漫画家がある時その空白を破った時、何かとてつもない風景を目の当たりにできるのではないかという衝撃、それが全然なくて、正直がっかりしてしまった。なんだ再録かよー、的な とりあえず宮谷一彦をほとんど読んだことのないひとが読んだ人の率直な メモ程度として、書き残しておきます。 (宮谷作品は他にも色々あるのでまたチャレンジはしてみたい!)