舞ちゃんのお姉さん飼育ごはん。

ふたりぼっちの幸せな秘密

舞ちゃんのお姉さん飼育ごはん。
野愛
野愛
1年以上前

ある雨の日、小学生の女の子が拾ったのは制服姿のキレイなお姉さんでした。 お料理上手でお世話好きな小学生・舞ちゃんとコミュ力も生活力も低め、でもなんだか放っておけないお姉さん・タマ。 お世話しお世話され、次第に距離が縮まっていく2人がとっても愛おしいです。 ひとりぼっちでご飯を食べていた舞ちゃんとタマが寄り添い、ふたりぼっちで食卓を囲む。 寂しさを打ち明ける訳でもなく、心の奥まで踏み込む訳でもない。 孤独を分け合うようにそっと寄り添う2人の姿は、微笑ましいのに切なくなります。 ふたりぼっちじゃなくてもずっと一緒にいられますように、幸せな時間がずっと続きますように。 舞ちゃんとタマの幸せを願いながら、最後まで見守りたいと思います。

喧嘩商売 最強十六闘士セレクション

『喧嘩商売』という作品のための最高の「御膳立て」

喧嘩商売 最強十六闘士セレクション
さいろく
さいろく
1年以上前

各巻すべて「どんなヤバいやつが、どんなヤバいやつと戦う事になるのか」だけのためのお膳立てでしかないというのがすごい。 一言でいうと選手紹介マンガである。 本編を読んでいたらわかるが、本編の主人公・佐藤十兵衛のせいで読んでいるこちらもめちゃくちゃ頭を使って読む(もしくは刃牙と同じように感覚だけで読むという二極化だと思う)ので登場人物たちのヤバさだけをもう一回ピックアップして見せてくれる本作は非常に面白く、重要である。 もちろん超面白い。そして1冊55円で電子で売ってる…これは買っておくべき

しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~

ムナクソ注意ですがスカッとさせてもらおう

しょせん他人事ですから ~とある弁護士の本音の仕事~
さいろく
さいろく
1年以上前

ネットの自称情報強者達からバカ発見器とも称される各種SNSツール。 現代にはモラルや倫理観が「今の時代」についていってないにも関わらず、SNSやブログコメントなどで他人を誹謗中傷する事で暇をつぶして他人の人生に泥を塗って楽しんでいる悪魔のようなバカが実在している。 そんなムナクソ悪くなるバカどもに、実際に然るべき制裁を加えるにはどうするのか?どうなるのか?というのをリアル弁護士が細かく監修して再現してくれているそうです。 正直制裁としては足りないし、これ犯罪者扱いじゃない世の中がおかしいんじゃないか?と思えるような状況なんですが、今できる最大限をぶっ放してくれます。 色々な事例が出てきそうですし、はよ続きを…

#こんなブラック・ジャックはイヤだ

見た目は手塚治虫、頭脳はつのがい

#こんなブラック・ジャックはイヤだ
nyae
nyae
1年以上前

満員電車の中で読んでる人がいて、横目で少し見させてもらってたら、様子がおかしいことに気がついた。これはブラックジャックじゃない…!!それがこの作品と私との出会いでした。 圧倒的な絵の再現度を見てもらえればわかるように、ほんとうに御本人が描いたのでは!?と錯覚するほど。紙の色もわざとダメージがあるように演出しているところがニクい。 しかし、中身は全くの別物。パロディの中でも更にパロディをしかけているページも有り、見どころが満載だ。ショートギャグの詰合せなので、笑うところを見られてもいいなら、ある意味電車の中で読むのがベスト。

アイの歌声を聴かせて

読めば絶対「アイの歌声」を聴きたくなる! #1巻応援

アイの歌声を聴かせて
ANAGUMA
ANAGUMA
1年以上前

去年劇場で予告編を見てから公開をずっと楽しみにしていたアニメーション映画のコミカライズ作品です。映画を見るまでは…とマンガ版を我慢していたのですが、先日鑑賞でき、無事にドハマリしたのでこちらも読みました。結論を先に書くとめちゃくちゃよくできておる…。 出来れば前情報無しで触れてほしいと感じる作品なので、ストーリーについてはここでは特に触れませんが、マンガ版は適度に省略をはさみつつ、主人公のサトミの心情やシオンの思考にフォーカスされるシーンが細かく追加されていて、映画を見て好きになった人こそ嬉しくなる仕上がりだと感じました。 絵も本当にスゴくて、特にミュージカルシーンはシオンの衣装や歌詞の表現などアニメではできない描き方がされているので鑑賞済みの方は「おお…!」となるのではないでしょうか(なりました)。 個人的には映画を見てからマンガ版で良さを再度噛み締める…という楽しみ方がいいのかなと思いましたが、ちらっと読むだけでも劇場でもシオンの歌声を浴びたくなってしまう、そんなパワーを持ったコミカライズだと思います。 劇場公開中のこの機会にぜひ映画・マンガ両方とも楽しんでほしいです。

三十路病の唄

30歳なんてまだまだ若い!!

三十路病の唄
干し芋
干し芋
1年以上前

高校時代の同級生6人が、シェアハウスで生活することになった。 それは、各人がそれぞれの遅咲きの夢を叶えるため。 先行きの見えない夢を、全く何も当てもないまま、手探りで進んでいく。 周りからの冷たい視線、言葉に傷つき、自分の才能の無さにもがき、落ち込み、悔しがり、チャンスにビビり、皆で助け合いながら生活していく。 寿命が100歳歳まで伸びている昨今。 30歳ってまだまだチャンスが、あるはず!! 1巻まで読了。

パーマネント野ばら(新潮文庫)

笑えるし泣ける

パーマネント野ばら(新潮文庫)
かしこ
かしこ
1年以上前

菅野美穂と江口洋介が出演してる映画がすごく良くて、ずっと記憶に残ってたので原作を読んでみました。西原理恵子の故郷の高知の漁村が舞台になってるのかな〜って感じの、生まれた境遇とか男に振り回されて散々な目にあっても明るく生きようとする女性たちの話です。主人公は村に一軒しかないパーマ屋「野ばら」を母親と一緒に営んでる女の人。その人も故郷を離れて暮らしてたけど娘を連れて帰ってきた訳アリで、今は「こんなおばさんになっても恋をさせてくれるあの人」に夢中…。 映画の方がストーリーの見せ方が丁寧なので、映画を先に観てから原作の情緒と下品の応酬を楽しむのがオススメです。どちらでも主人公の友達のラストのセリフが印象的。映画では小池栄子が演じてたなぁ…。原作にしかない破天荒な部分での定食屋の女将がマグロをさばくついでに旦那を刺したって話が面白かった。西原理恵子の絵だと何でも笑って読めるからいい。

blossoms

異種族間の尊い恋愛模様

blossoms
野愛
野愛
1年以上前

ヒト、ヴァンパイア、人魚、サキュバスなど異種族が共存する世界を描いた恋愛漫画。 不器用だったり大胆だったり臆病だったり……カップルによって恋愛模様はさまざまですが、みんな愛おしいです。 異種族ゆえにすれ違ったりためらったりすることもあるけれど、真摯に愛を貫く姿に胸を打たれます。 きっと作者さんは優しい方なんだろうな……。 ストーリーはもちろん絵もとっても可愛い! 女性キャラクターの健康的なセクシーさが素敵です。男性キャラクターもかっこいいし可愛いです。

なないろ探訪記

農学部を舞台に描かれる少女の成長の物語 #1巻応援

なないろ探訪記
sogor25
sogor25
1年以上前

舞台は奈良県にある日ノ郷(ひのさと)大学の農学部。 3回生の浅葉レイは生き物への愛は人一倍あるものの、その愛ゆえに命に"責任"を持つことができず、研究活動に気持ちを向けることができないでいました。 そんな彼は調査中の池の近くで女子中学生・樫原(かしわら)カナと出会います。 カナの父親はかつて日ノ郷大学で生物学者をしていましたが、彼女が物心つく前に家を出ていき、そのまま帰らぬ人となっていました。 そしてカナは幼い自分を捨てて研究を選んだ父親に対する憎しみとも怒りともつかない感情をぶつけるためにこの大学までやってきたのでした。 この作品はこのようにそれぞれ異なる意味で自らの進む道に迷っていた2人が出会い成長をしていく姿が描かれるヒューマンドラマです。 また、農学部の研究室が舞台ということで、実在する絶滅危惧種の魚が登場するなど、専門的な内容も描かれていて、物語を楽しむ過程で新たな知識も得られる、そんな作品になっています。 1巻まで読了

龍皇の影姫

故郷が滅びた謎を追うために少女は"偽りの妃"になる #1巻応援

龍皇の影姫
sogor25
sogor25
1年以上前

5年前、国の守り神である"水龍"の暴走で故郷の里が水の底に沈んでしまい、だた1人の生き残りとなってしまった少女・琥珀 彼女は5年前の水龍の暴走が、水龍を操る能力を持つ唯一の存在である次期皇帝・水晶(みあき)によるものと考え、復讐をするために女官として彼に近づきます しかし、水晶に接近した際に琥珀が問い詰めると、彼もその事件の真実を知りたいと思っていたと言い、共に真相を追うために琥珀に「妃にならないか」と提案します。 こうして"偽りの夫婦"になった2人が5年前の真実を追いながら心の距離を近づけていく様子が描かれていく、ミステリーとラブロマンスの両方が楽しめる中華ファンタジーです。 1巻まで読了

無能の鷹

見た目や雰囲気って大事なんだなって

無能の鷹
六文銭
六文銭
1年以上前

ただずまいや風貌からデキる雰囲気をまとった鷹野。 実際はポンコツで、さっき言ったことも覚えられないほどの無能っぷり。 でも、オーラだけは半端ないという。 しかも、職業がコンサルというのが、個人的に よくわかってらっしゃる! と膝をうった。 コンサルって、雰囲気が大事で、ぶっちゃけ雰囲気でどうこうなりそうですもんね(失礼) 当たり障りのないことを、 パフォーマンス~とかファネル~とかの横文字や、KPIだのCVRだの3文字英語とかで煙に巻いてくるしね。 ※元コンサル出身の個人的感想で、コンサルに親を殺されたとか恨みがあるわけではないです。 本題。 本作は、ひょんなことで、 同期入社した気弱でうまく喋れない鶸田と、そんな鷹野がタッグをくむことになる。 自信のない鶸田と根拠のない自信だけがある鷹野。 実際は有能な鶸田と、実際はポンコツな鷹野。 それがなぜか良い感じにシナジーを出していくんですね。 鷹野のもつ謎のオーラに圧倒されて、アフォな発言も先方が勝手に忖度して、そこに畳み掛けるように鶸田の分析やロジックが炸裂し、顧客も納得という流れ。 ギャグ的な展開ですが、なんとなくこんな感じだよなと実感してしまう。 大したこと言ってないけど、謎に説得力ある人いますもんね。 逆にすごい良いこと言っているのに、自信がなさげなばかりに、 周囲から賛同得られない人もいる。 なんとなく、この社会の断片をきりとったような作品だと感じました。 自信のない社会人はみんな読んで、なんだこんなもんかと思ってほしい。 最後に、鷹野のどこに行ってもでてくる突拍子のない言動は、純粋に面白いですね。時々、良いこともいうし。

今日のさんぽんた

中毒性高い「散歩」劇

今日のさんぽんた
六文銭
六文銭
1年以上前

『吾輩の部屋である』が謎に好きだった私。 その著者の新作ということで手にとったが、これも最高だった。 そもそも『吾輩の部屋である』が、基本的主人公1人が悶々としながら独り言している会話劇?(会話じゃないが)が面白かったのだが、 本作も、基本フォーマットは同じで、犬と散歩しながら一人で話している構図。 それもたわいもない、自販機がどうのとか、この道は通ったの通らないだの、受験勉強がどうのとか、ホントにたわいもない話を延々とする。 それに犬のポン太がモノローグでツッコむ感じ。 たったそれだけのことなのに、すごい中毒性がある。 1話が短くて物足りなく感じるのも理由の1つだろうが、それ以上に著者の日常にあるちょっとした疑問などの着眼点が面白いからだと思う。 ガードレールのつなぎ目のルールとか、この本読まなかったら一生知らなかったと思う。 主人公・りえ子もちょっと残念というか、イタイというか、そこに加えてコミュ障なところもいい。 それに、ポン太が冷静にかつ鋭くツッコむの良い感じです。 時系列がバラバラで、各話いろんな時代のを断片的に描く形式なので、どこかの話とつながっているのも、また楽しいです。 まだ3巻ですが、謎の中毒性があって3回くらい通して読んでしまいました。

雪を抱く

自分の身体と呪縛と

雪を抱く
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
1年以上前

自分が妊娠したことを知り、ふと自分の身体が自分ひとりだけのものであったことは一度でもあったのかと、心の中で思う。 雪が続き、電車も止まってどこかで夜を明かすことに。 そんな夜に出会ったのは、髪や服、アクセサリーなどをかっこよく着こなす女性で…。 http://to-ti.in/story/yukiwoidaku 読切『うみべのストーブ』を描かれていた大白小蟹さんの新作読切。 初対面の女性二人が語り、自分の身体へ思考を巡らせ、呪縛をほどいていく。 とってもいい読切でした。 いつだって社会の中で生きていくには人は関係性の中にあり、自分自身も自分の身体も自分ひとりだけのものだったことなんてあるのか、と問われたら分からないなと思ってしまう。 特に肉体的に妊娠・出産をする上で、女性の方が強く感じている感覚かもしれない。 それがたとえ「ひとりの身体じゃないんだから」と自分を労わるような言葉だとしても、言葉の奥に、誰かに所属している自分を感じてしまう。 女性だけの問題じゃない。 上流家庭に生まれ家を存続させることを強要される人、家業を継ぐことを望まれている人、本人の意思とは別に才能に期待され業界を背負わされる人など、挙げ始めたらきりがない。 これは一種の呪縛だ。 いつしか忍び寄り、気づいてしまうと静かに重く縛り付けてられている。 水を吸った綿のように重くなった意識を、銭湯という一糸纏わぬ解放区で脱がせてくれた彼女の言葉は偉大だ。 「街を歩くときはいつも 降ってくるミサイルを避けているみたいだった」と語る表現に痺れた。 いい読切でした。

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