特別じゃない日

特別じゃない体温がある

特別じゃない日
野愛
野愛
1年以上前

タイトル通り特別じゃない日が描かれているけれど、特別じゃないからこそ嬉しさも悲しさも照れくささも幸せも確かな体温を持って伝わってくる。 苦手がいつのまにかかけがえのないものに変わっていたり、身近な人のあたたかさを感じたり、そういう心が動く瞬間は案外日々の暮らしに転がっている。 登場する人たちも特別じゃないのがいい。 めちゃくちゃ会話が多いわけじゃないけど仲良しの老夫婦、そんな2人をニコニコ見守る孫、そのバイト先の同僚、子猫、それをハラハラしながら見ているSNSの人たち…みんな普通に生きている普通の人たち。 何かと生きづらい今日この頃だけど、優しさや幸せだってじゅうぶんに感じられるもんだなあ。 優しくなりたいときにぜひ読んでほしい。

てがきのエデン

こんなに濃い青春を送れたなら。

てがきのエデン
Pom
Pom
1年以上前

読み始めから、みるみる引き込まれた。 みのりと猛と透真3角関係で恋愛が主かと思いきや、そうでもない。 学生ならではの迷い、苦しみ、悩み、ぶつかり合いながら分かち合う仲間になっていく。 もちろん、誰に惹かれてとかはあるんだけど、それ以上のものが詰め込まれていて、すごく中身のある素敵な青春物語でした。 自分、こんなに色々と考えて人のこと思いやって学生時代送ってたかな。 学生時代の仲間って、永遠の仲間にもなるんですね、感動した。

追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する

転生して追放されてゲーム知識使って〜

追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する
宮っしぃ
宮っしぃ
1年以上前

ありがちな、転生したら無能扱いされて追放されたけど、実は強い職業で〜な異世界転生もの 前世のゲームの知識を使って、無能扱いされている職業で大成してくと、ありがちな内容ではあるが、物語は丁寧に作られていて今後に期待できる 女キャラ出てきてイチャイチャして〜とかはなく、シンプルにしっかり冒険する系異世界物なので、中途半端な物語になってない所もオススメポイント

一億年ボタンを連打した俺は、気付いたら最強になっていた ~落第剣士の学院無双~

剣戟アクションファンタジー

一億年ボタンを連打した俺は、気付いたら最強になっていた ~落第剣士の学院無双~
宮っしぃ
宮っしぃ
1年以上前

剣の強さで判断される世界で、主人公は無能で剣の才能は全く無い、ふとした時に、ある仙人からボタンを渡され、押したら一億年謎空間に飛ばされるボタンだった。 そのボタンを連打して何億年以上も修行をし、我流剣術家として大成していき、次第に周りの目も変わり〜な内容 アクション要素高めで、魔法の様なものもあるが、あくまでも剣一本で戦うってのはだいぶ好み 主人公だけでなく、周りの女の子もキャラが立ってるし、サクサク読めるファンタジー物なので、これは結構続きが気になる...!

お姉さんは女子小学生に興味があります。

クレイジーおねロリマンガ

お姉さんは女子小学生に興味があります。
宮っしぃ
宮っしぃ
1年以上前

ガチロリコンのお姉さんと隣の家の小学生が仲良くなっていき、ロリと現実のモラルの境目に葛藤しながらも、ロリと次第に仲が深まっていって〜、とエロマンガみたいな設定だが、内容は完全にコメディ一色 お姉さんがマジでクレイジーで、真性のロリコンすぎてドン引きするレベルだが、そこが面白くもありコメディとしてレベル高い ロリも小悪魔的な要素があり、そこにお姉さんの葛藤が相まって、ラブコメになることもありと、読んでいて楽しめた良作だった

ゴールデン・ガイ

金塊を追うヤツ!

ゴールデン・ガイ
名無し
1年以上前

連載前から金塊を追うヤツ的な漫画に似てるって言われてたけどそこまで同じでもなかった。本格的な極道サスペンスマンガだった。 主人公は横浜のヤクザ、亀鶴一家 大仏(おさらぎ)組の二代目組長、桜井凱。 因縁のある茜組との確執から始まり、チンピラたちに喧嘩を売られたガイは無数の傷跡を見せ、鮮やかに相手を倒す。その後、喧嘩の詫びを入れに茜組の若頭が訪れ、アウトレイジばりの極道ケジメタイム発生。 茜組は、亀鶴一家の頂点を目指すため、とある埋蔵金を探している模様。 大仏組はその陰謀に巻き込まれてゆくのか、それとも過去から続いている因縁なのか…? 冒頭の「歌」の意味は? 凱が銃を向けている裏切り者とは? 大仏組の先代に何があったのか? 1話目から謎が多く、今後の展開が楽しみ。

激辛クッキング

激辛クッキングの感想 #推しを3行で推す

激辛クッキング
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
1年以上前

・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 「極めて冷チュー」を読んで https://comic.nikkan-gendai.com/posts/6370888181 この絵、この雰囲気、どこかで読んだぞと色々調べたら10年ぐらい前に電子書籍で買って読んだ「激辛クッキング」のコンビの漫画と気づいた。 で今回読み返したが絶妙にいい。 今更だけど白川晶の料理漫画が好きなのかもしれん 「元祖江戸前寿し屋與兵衛」「マリー・アントワネットの料理人」も読んでいた。 ・特に好きなところは? 料理は作れそうだしうまそう、展開も早い、誰も不幸にならないところかな。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! パスタの王国と同じになってしまいますが言いたいことの9割はこのクチコミで書かれています。 https://manba.co.jp/topics/30811 料理といい、内容といい、ちょいエロといいその辺が絶妙なんだよ。どこかがちょっとでもバランスが崩れると途端に面白くなくなりそうな感じなんだけどそんなことはなく最後まで読めた

この世はガマンが多すぎる!

ガマンは人生のスパイス #1巻応援

この世はガマンが多すぎる!
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

誘惑や欲望、あるいは辛いことも多きこの現代社会において、皆さんは日頃何をガマンしていますか? 私は、少し前まで花粉症シーズンに備えグルテンをセーブすべくパン・うどん・ラーメン・パスタ・ピザ・餃子・ケーキ・ビールなど多数の好物を泣く泣くガマンする生活をしていました。また、仕事やタスクが落ち着いたら読もうと思っている去年の12月から3ヶ月連続刊行された人生で一番好きなラノベを未だガマンしています。『オクトパストラベラー2』や『サクラノ刻』も心の底からプレイしたいと思いつつ、未開封のままでガマンです。『FF14』も誘われていてずっとやりたいのですが、始めたら「終焉る」と解っています故ガマン……。確定申告と年度末進行と花粉を闘わせて共倒れさせたいですね。 というわけで、この作品はダメなOL詩乃がさまざまなものをガマンしようと頑張る作品です(※ただし、ガマンできるとは限らない)。第1、2話ではセンリツみたいな容姿の医師に警告を受け、お酒や暴食をガマン。他にも、クソ上司に対するガマンや、休日をダラダラ過ごしてしまうことへのガマン、サウナでのガマンなど欲求に対するもののみならず多種多様なガマンを断行するお話たちが描かれていきます。 人間、ガマンするからこそその後に訪れる時間がより輝いたものになるんですよね。先日のWBCの準決勝・日本VSメキシコなどでも、チャンスを活かし切れずずっとビハインドか同点で最後の最後までガマンし続ける展開が続いて、そこからのあの9回裏の劇的なサヨナラ攻勢。脳汁が出ましたよね。普段野球を全く見ない家族すらも「こんな試合を見せられたら脳がおかしくなる」と言っていたのですが、ある種ガマンの時間を続けさせた後に爆発的な快楽を与えるパチンコなどのギャンブルに通ずるものすらあるなと思ってしまいました。 そして、まさに人間の脳のバグを利用しているとも言われるギャンブルと同等に恐ろしい誘惑を持つソシャゲのガチャをガマンする回も描かれます。無課金のままでいたい、いないと自分はダメになると解っていても煽られる射幸心をいかにして堪えるのか。見所の回となっています。 最近の『ヤニねこ』の隆盛などを見ていても思いますが、ダメ人間やクズのお話が好きな人は少なくないですよね。『カイジ』然り、『連ちゃんパパ』然り。彼らほど酷くはありませんが、少なからずそうした作品を好きな人が好む要素が本作にもあると思います。 宇宙猫、「麦茶だこれ」、「やったねたえちゃん」、『HUNTER×HUNTER』や『進撃の巨人』などそこかしこにネットミームやパロディなど小ネタが豊富に小気味よく盛り込まれており、細かい所でも楽しませてくれます。 本当はダメだと思っていてもガマンできず飲み食いしてしまったり、課金してしまったりする貴方にお薦めです。

夜空のふたりキャンプごはん

高校生とOLのふたりキャンプごはん #1巻応援

夜空のふたりキャンプごはん
sogor25
sogor25
1年以上前

ひょんなことから一緒にキャンプをするようになった、高校2年生の古川拓海と26歳のOL・松村桃香を描く作品。 星空を撮影することが趣味でキャンプにも慣れている拓海と料理が得意だけどキャンプは初心者な桃香が、2人で協力しながらいろんな場所でキャンプとご飯を楽しむ様子が描かれます。 また、一緒にキャンプをする中で拓海と桃香はお互いに好意を抱き始めていて、だけど年の差もあってかなかなかその思いを伝えられずにいる、そんなもどかしい様子も垣間見える、読むと心が和んでゆく作品です。 1巻まで読了

そうしてここに、残るもの。

ほんわかしている女の子と人でないモノ

そうしてここに、残るもの。
ゆゆゆ
ゆゆゆ
1年以上前

すごく不思議なマンガだった。 主人公の女の子の名前は「果ノ道楽(ハテノドウラク)」。 猫又に育てられている子供。 学校に通っているけど、戸籍とかどうなっているんだろう。 するんと違う世界に呼ばれているけれど、お友達はいるのかな。 きっと、細かい設定は気にしたらいけないタイプの漫画なんだろう。 道楽がとても良い子で、ふわふわしていて、お日様のような明るさを持っていて。 他のキャラクターも優しさの塊で、疲れていた心が癒やされた。

もぐささん

エピソード0的な

もぐささん
野愛
野愛
1年以上前

『もぐささんは食欲と闘う』を先に読んだので、エピソード0みたいな感覚で読んでます。 料理人を目指して頑張る小口くんに見合う人間になるべく奮闘する大学生のもぐささんも可愛いけど、純粋に食い意地がはってる高校生のもぐささんも可愛いしぶっ飛んでて魅力的です。 動物園のゾウのごはんまで食べちゃうし、食い意地張りすぎて駄菓子屋のくじ百発百中で当てちゃうし、いっぱい食べる女の子好きよ!のレベルを振り切れてて面白いです。小口くんじゃなくても目が離せなくなっちゃいます。 やってることはギャグ漫画なのにもぐささんも小口くんも初々しいからちゃんと可愛いラブコメに思えるのが不思議です。 読み終わったらもう一度食欲と闘うの方を読み直してみたいと思います。

岡崎二郎作品集

岡崎二郎作品に入門しました

岡崎二郎作品集
かしこ
かしこ
1年以上前

「これも学習マンガだ!」に岡崎二郎先生の作品が選ばれていたのですが、恥ずかしながら未読だったので読んでみました。先にあるクチコミの通り「岡崎二郎入門」としてピッタリでした! あんまりSFに明るくない人間なのですが、少し不思議系SFだったのとハッピーエンドが多いので読みやすかったです。特に好きだったのは大人にならないように作り変えられたペットが凶暴になる話と、卑弥呼の化粧パワーで日本を制圧しようとする女性研究者の話です。他の作品も読んでみたくなりました!

時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん

久しぶりにきました、推しラブコメ

時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん
宮っしぃ
宮っしぃ
1年以上前

ラノベ原作のラブコメで、ロシア人ハーフの女の子はいつも主人公にツンツンしてるが、実は密かに恋をしていて... 時々バレないと思って主人公のことをボソッとロシア語で褒めたりするのを、実は主人公はロシア語の意味分かってて〜と、タイトルの通り時々デレが見え隠れするツンデレヒロインがひたすら可愛いマンガ イラストも可愛い、特に照れ顔最高、物語はまだ1巻なので、これからに期待だが、これは原作ラノベ読んでもいいな... アーリャさんマジ可愛いんで、ラブコメ好きよ、時々ボソッとデレてもらってください

僕らが恋をしたのは

平均年齢70歳の“男の楽園”に美女が…!【最新話の感想】

僕らが恋をしたのは
名無し
1年以上前

Kissでオノ・ナツメの新連載がスタート。リンゴ畑に石窯、英国式の家にログハウス。まるで楽園のような男の4人の田舎暮らしに、古いチラシを見て美女が入居者としてやってきて…。 面白かった。 最高にオノ・ナツメって感じの第1話ですごいお洒落。 これから複雑な人間模様が描かれていくんだろうな…という期待でゾクゾクする! https://twitter.com/Kiss_kodansha/status/1408270223170543619?s=20

DH

DHの感想 #推しを3行で推す

DH
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
6ヶ月前

・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ やっとコミックアレが揃ったので全話読めたぞ。コミックアレを途中まで持っていた分までは読んでいたので単行本を探して読もうと思ったがまあ手に入らない。ネットで揃えたの情報をたまにみたがマジですごいと思う。一時期オークションで全巻セットが30000円ぐらいで出ていたがさすがに買う気にならなかった。 あらすじですがトラック運転手である主人公藤村はバッティングセンターで打つことの楽しさにはまってDH制だったらプロになれる可能性がありそうだということでプロを目指すが、年齢35歳という壁などの色々な問題があるが周囲の協力によりプロになりプロ野球選手として活躍していく。 掲載誌の休刊のため5巻で終わるが個人的にはいい終わり方だったと思う ・特に好きなところは? 千葉ロッテマリーンズのテストに合格したあと年齢で疑いがかかりだめかなと思ったがコーチが救ってくれるところと落合博満選手に手紙を出して打撃について聞くところと最後のトミーとの対決 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 面白いかどうかと聞かれたら面白い。ただ2023年3月の時点の入手困難度などを考えると割には合わないとは思う。今後電子書籍で発売があれば読むのはお勧めします。そういや単行本とは別に連載分をまとめた増刊が出ていたようですがどこまで収録されているかは不明です。

日々野兄弟

日比野兄弟、近過ぎず遠過ぎず。

日々野兄弟
Pom
Pom
1年以上前

とても面白い内容だと思いました。 正直、ここの話の流れが分からないな〜って所もありましたが、弟が子供の頃から好きな人形まだ大事にしてるとか(印象に残ってる)兄は実はものすごく弟を見ていて、思っている所(素直じゃないのがまた可愛い)とか、すごく良かったなぁ。 そして、たまに出てくるお母さんが良いスパイスになっている。たまになのが本当に良い。 1日で丸っと読了しましたが、日比野兄弟、癖になりそうです。

ねぇねぇ、ねねさん。

ねねさんの美味しそうに食べる表情が良い

ねぇねぇ、ねねさん。
ゆゆゆ
ゆゆゆ
1年以上前

主役のねねさん。 カツカレーの温玉のせが好きみたい。 不健康社会人をするねねさんをみて、お隣に住む大学生が毎日ご飯を作りますよと。 この毎日を描くだけでも幸せそうな連載漫画たりえるのに、読切です。 起承転結がしっかりあります。 あれ?となることが積み上がってきたころに、ねねさんが動きます。 ずっとほんわかし続けられる、日常系マンガだったらよかったのに!

みずほ、中学生、世界崩壊は突然に

世界のバグに挑むJC #1巻応援

みずほ、中学生、世界崩壊は突然に
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

『おかか』や『骸積みのボルテ』のまつだこうたさんが原作を、『わたしのカイロス』や『コーヒーカンタータ』のからあげたろうさんが作画を担当する作品です。 お二方とも好きなので良いコラボレーションだなぁと嬉しさを覚えながら読み始めたら、なかなかにぶっ飛んでいてある意味期待通りの作品でした。 『時をかける少女』、『時間の歩き方』、『片翼のラビリンス』etc... 主人公が思春期の女の子の時間遡行ループ系物語は、往々にして面白い作品が多いです。 本作は、様々なバグによりすぐに崩壊する世界に対して、干渉が可能な唯一の存在である女子中学生みずほが何度も時間を巻き戻しながら世界崩壊の引き金となるバグたる事象を改変していくというのが大まかな筋です。 ただ、そのバグの原因となるものがかなり卑近であることも多々。例えば第1話ではおじさんが電車に乗ることであったり、他の話ではスマホで自撮りをすることであったり。それらを、硬軟さまざまな手段で再現しないよう対処していきます。やっていることは岡部倫太郎なのですが、雰囲気としては非常にコミカルに進行していきカジュアルに世界が崩壊し続けます。 4月に発売される『SFマガジン』では「藤子・F・不二雄のSF短編」特集が行われるそうですが、まさに藤子さんのとある短編を髣髴とさせるような1話も。「すこしふしぎ」感をゆるく楽しく味わえます。 何しろからあげたろうさんの絵がかわいらしく、みずほの表情もとてもとても豊かで魅力的。第6話などは一番純粋なかわいさが出ていて、好きなお話です。 まずは1話試し読みをしてみてください。そこで気に入れば間違いない作品です。

かえで子ども食堂

家庭の味って、何でこんなに心温まるのだろう

かえで子ども食堂
Pom
Pom
8ヶ月前

離婚と職を同時に失うのは相当な辛さのはず。 そんなどん底の楓は父親のお店を手伝うことになる。 週に1回、子供のための食堂。 子供の笑顔って食を通してでも何を通してでも本当に幸せな気持ちになる。そして、皆で食べるご飯は美味しい。 どうしても一人で食べないといけない理由がある子供が、週に1回でも顔出してくれるだけで、楓もパパも幸せであり安心もするんだろうな。と想像する。 そして、かえで食堂で父と働き、子供とその親と交わって元気になり、父への誤解も溶けていき良い関係に。会話しないと相手の考えてることって分からないし伝わらなよな。 自分も元気が貰えたお話でした。

リバーエンド・カフェ

たなか亜希夫の新境地

リバーエンド・カフェ
さいろく
さいろく
1年以上前

東日本大震災の爪痕が深く残る石巻。 主人公のサキはJKで、いじめられっ子。 原因はほんの些細なこと、「絆」で支え合っていこうと強制される被災地の現状に「絆」という言葉が好きじゃないと言っただけ。 ただそれだけ、と思ったけどよく考えるとそれを聞いた子たちにも大切な人たちを失った経験や絆に支えられて生きているギリギリの背景があるのかもしれない。 たった一度の失言でこんなに目の敵にされるのか、というのはあるけどそこが田舎であることと幼さの重なった条件下では仕方ないのかもしれないなと妙に納得してしまった。 ちなみにいじめについては本作の主題ではない。 ただ、そういう背景があるからこそ出会ったんであろう無頼漢(マスター)との物語が面白い。 潮が底に在る石を中心に巻くことから名付けられたという石巻(らしい)での潮のような渦がサキを中心としていく・・・ のかどうなのかはまだ2巻までしか読み終わってないんでわからないけど、意外とほのぼのしてアットホームな空気がどんどん出てくる。 ハードボイルドばかりなイメージのあるたなか亜希夫作品だけど、「軍鶏」でも「リバーズエッジ〜」でも不思議な脇役たちに支えられて味わい深い作品になっていった。 今作は果たしてどういう流れになっていくのかしっかり読んでいきたい。 間違いなく面白い作品なので是非多くの人に読んでもらいたいなぁ

もっとみる