
江戸時代の武士の生活がよくわかる

新米訪問看護の奮闘記
主人公は病棟看護から訪問看護に身を転じたばかりの新米訪問看護士の宮間美守。病院での看護ではないため、規定の時間を1分でも過ぎれば保険の補助外になってしまうためかなり熟練した技術を求められたりしているのに四苦八苦しています。訪問看護を使うのは年金暮らしの高齢者が多いということで、訪問看護についてだけでなく老いや死とも向き合う場面が多かったです。 宮間美守がナイチンゲールに憧れすぎるが故に、利用者と仲が良くなりすぎ(それがこうじて看護師としての信用も得る一方で)サービスでケアをしてしまったりする、看護師という職業的な葛藤が描かれていたところがとても面白かったです。

女好きのする女
「残酷でぐろい」をこんなに美しい絵で描かれてしまうと途端に芸術を見ている気になりますね。 気持ち悪がられるかなぁと思いつつ友達にイノサンを薦めますが、この世界観にすぐ惹かれてしまう人が多いです。そして、マリーちゃんのファンになる子がかなり多いです。男らしい潔い性格とやや壊れた人格、なんといってもヴィジュアルがかっこよすぎますよね。ロングの巻き毛に刈上げのツーブロックはマリーちゃんしか似合わないはず。

なんやかんやで楽しそうにギャンブルにどハマりしている女子四人のマンガ
ギャンブルという沼にどっぷりハマっている女の子たちを描いたマンガ。 1巻ではパチンコ、次に出る2巻では競馬に移るのかしら(1巻の終わり方から察するに。) 玄人同士の熱い戦いや技の応酬みたいなのは期待してはいけない。 おもしろおかしいギャンブル中毒者たちが見どころ。ちなみにミスミソウネタが多い。 ぎゃんぷりんのモデルだという一点突破ギャンブラーズのコラムが収録されていたが、そちらも非常に面白かった。

単行本に収録されていない『餅』
単行本に収録されていない『餅』がおおかみ書房で読めた。推薦文というか未知庵の紹介の仕方もさすがという感じで納得感があった。 http://leedcafe.com/webcomic/exmanga018/

ミスター・バイクに掲載されていたバイクにまつわる短編集
今は休刊してしまったミスター・バイクに掲載していたバイクにまつわる短編が収録されている短編集。なのだが、バイクがあまり出てこない話もある。毎話、最後に作者コメントがあるんだが、「バイクが出てこなくても絵柄が急に変わっても何も言わないおおらかな編集部でした」というのがなんども出てくるくらいだから本当におおらかだったんだろう。 ロードムービー的な話もあれば、不良だった昔の友達がバイクケツに乗せてくれた思い出だったり、ゼロヨンだったり、あるいはタイムスリップ?先でいいバイクだなって時代を超えて分かり合えたりするバイクが好きなんだなっていうのが伝わってくるマンガ。バイクに関する知識は全くいらないけど読むとバイクに乗って旅に出たくなる。バイクの激しさよりもバイクで旅している感じを詰め込んだようなマンガ

201号室
※ネタバレを含むクチコミです。

神は我らの内にあり
故たかもちげん氏による「神とは何か」というテーマを、信仰や宗教の枠を超えて描き出そうとした意欲作。 正真正銘の「神」として生まれた主人公が成長するにつれ、神の自覚を持ち、悩みながらも人間社会への影響力を増してゆくのが前半部。後半は、核心に近づくとともに宗教的な抽象表現が多くなる。 前半は、神が生まれる瞬間を見ているようで面白く読み進められたのだが、後半については大いなる話すぎて、自分の中で意味をどれだけ理解できているのか正直なところわからない。 ただ、「全てのものに従うのが神だ」という言葉は腑に落ちたように思う。 あまり言葉で考えすぎず、とてつもないスケールの作画を見て何かを感じ取れればそれでいいかもしれない。 煉獄の狂気的な描き込みも良かったが、それ以上に序盤の主人公が踊る舞の描写が素晴らしく、あの舞にはとてつもない神々しさを感じた…。 内なる神を感じよ!

正統派「邪気眼」的中二病漫画
私ことアラサーがこれを読んでいた当時ちょうど中学生だったんですが、控えめに言って最高でしたね。最高に中二。 ・ピンチになると凶暴な人格「鬼眼の狂」が現れて物凄い剣技でばったばったと敵を蹴散らす ・90年代っぽさを残すデザインで下卑た顔の雑魚キャラ ・必殺技を放った後の、「お前もきいただろ、神風(かぜ)の清響(こえ)を」というカッコいいんだかダサいんだかわからない決め台詞 ・1巻から充実したお色気要素 などなど Get BackersやRAVEとならぶ、マガジン黄金期の主力選手ですね。フェアリーテイルがそろそろ終わりそうなんで、ちょっと懐かしさに浸りたくなりました・・・

チョメジスタンプ使いやすいです。
とにかくキャラが面白いです。ちょっとエッチでゆるめなギャグマンガ(ラブコメ?)ってかんじです。 はじめの方は特にギャグが最高で、終盤のラブストーリーや終わり方も個人的には好きですね。最終巻のあとがきに涙した一人です。

別冊チャンピオン7月号付録に「蹴人」「マリア」の冊子がついてくる
別冊チャンピオン2017年7月号付録にこれまで単行本未収録だった「蹴人」「マリア」を収録した冊子がついてくる。 別冊チャンピオンと同じサイズの大きい冊子でとても嬉しい。 「蹴人」はムエタイVSグラッシー柔術の総合格闘技対決 「マリア」は板垣恵介の描く恋愛漫画ということで、突き抜けた愛の形があった。

すごく素敵な話だったので語り尽くしたい
※ネタバレを含むクチコミです。

ジャンプギガで読み躍動感に惚れた
ジャンプギガで読み躍動感に惚れた 内容も設定も深いし絵も好きになった

美術予備校を舞台にした淡い恋の物語
美術予備校に通うことになった浪人生のももねの1年間の話。 ももねの恋模様が話の大きな筋にはなっているが、予備校に通う浪人仲間や失踪した自称美術家の父、過保護な兄姉母とのやりとりもとても魅力的。 というか、ぼーっとしているももねがこれまであんまり考えたことのなかった恋とかについて周囲に触発されてちょっとずつ考えたりするようになる相互作用のようなものを感じる。 恋愛がテーマの漫画だけど、くどくなく爽やかでコンパクトにまとまっているしとても面白い。

詩の朗読バトルマンガ。「読まれなきゃ詩じゃない」というセリフが重い
学校の窓ガラスから校長のベンツにまで辺り構わず自作の詩を書き付ける女子高生ミツコが参加している詩の朗読バトル(通称詩のボクシング)に、プライドが高い元詩人の国語教師の吹抜が足を踏み入れていく漫画です。 紙面以外に表現の場を求めるミツコの行動を「こんなものは詩じゃない」と吹抜は諌めるのですが、ミツコは「読まれなければ詩じゃない」と返すこの二人の意見の対立は世間から遠い存在になってしまった詩の世界を代弁するものかもしれないです。 詩のボクシング、ややラップっぽい感じもあり、最近はフリースタイルラップなどの流行りもあって若い人にも受け入れられやすいのではないかなと思います。

コミックビームで集中連載スタート
ツノのある妹とツノのない兄の話。 お母さんがいなくて家族の方でもちょっとしたものを抱えてて、妹はなんでかツノが生えてて周りからバカにされたりするようで、その不安を兄妹が向き合っていくようなストーリーになるのかな? アニメーターとして活躍しているようで、絵も綺麗で間の取り方も上手で、面白かった。

グズなあさひが薙刀でどんどん成長していく
映画化もして今更なところはあるけれど…中学の頃は美術部で引っ込み思案のあさひが「強い女になりたい」ということで薙刀部に入部して成長していく話。 序盤は涙と鼻水にまみれてドロドロになりながらきつい練習と情けない自分と向き合ってちょっとずつ成長していくところがとても面白い。「ちはやふる」が好きならハマると思う。 あと、部活もの的な面白さももちろんあるんだけど、キャラクターの口がとても悪いのもまた魅力。 前半はあさひが成長していく面白さとギャグ的な面白さ、後半(15巻以降くらい)は成長したあさひがどんどん強くなっていく楽しさ。真春は前半の方が魅力的かな。

めちゃくちゃアツい漫画やんけ!
ハチワンダイバーって昔ドラマ化してたなぁ、、、ってなんとなく読んでなかったんですが、なんとなく読んでみるとめちゃくちゃアツい展開ばかりでおもしろかったです。 将棋を題材にした漫画で、わたしも将棋は駒がどう動くかしか知らないんですが、それでも面白く読めます。なんかよくわからないけど、盤の上ですごいことがおきてる!という「ヒカルの碁」の読み方でオッケー!です。そこそこ巻数が多いですが、あっという間に読み終えて、最後には感動すらおぼえます。

初心者が強豪校で才能を開花させていく
中学までサッカーをしていたあかねが親の都合で東京の高校に進学。バドミントンのコーチからスカウトされて初心者ながら強豪校のバドミントン部に入部することになって…という話 もともと運動神経は良いみたいだけど、飲み込みがとても早い天才タイプの主人公かな。1巻ですでに成長の兆しが見えている。成長しているところとかがなかなか面白いので、これから試合も増えて面白くなりそう

自身の性について考えさせられる一冊
「女になりたい」「男になりたい」 生きてきて一度は思ったことがあるそんな気持ちを、小学生のころから燻らせるふたりの男女が主人公。 またふたりの周囲の人たちもひとくせふたくせもある個性的なキャラクターが多いのに、登場人物の生活感や現実味が、隣町にいるのではないかと考えてしまうほどリアル。 題材としてはすこし特殊だけれども、こんな子いるよね、と思えるような作品でした。

バタアシ金魚の続編です。
バタアシ金魚の続編です。 バタアシ金魚の頃から一貫して描かれているのは「追う・追われる」⇔「追われる・追う」の関係性。これは男女関係におさまらず人生のあらゆる局面に露呈する公式のようなものではないでしょうか。 何はともあれ、追いかけたり追われたりしているあいだは人生はつづくのです、あるいは人生を描く物語にしても同様でしょう、追いかけたり追われたりしているあいだは物語はつづくのです。たとえば、どこまでも逃げつづけるルパンと、どこまでも追いつづける銭形、この二人の関係はほんとうに美しいですね、ときに愛のようなもの感じることすらあります。この美しさは二人が"どこまでも"「追う・追われる」ことからくる美しさに他ならないでしょう。 ところで、バタアシ金魚は完結というにはあまりに中途半端な終り方をして、お茶の間にいたっては堂々と未完としています。これは「追う・追われる」⇔「追われる・追う」の関係性が崩れ去れば物語が停滞してしまうことを作者が直観していたからではないでしょうか。名誉ある未完、あるいは未完であること運命づけられた作品というのは時々出てくるものですが、そういった作品は後世に読み継がれることが多いように思います。

飛行機とかヘリの短編 ソニックデザーター
自動化された近未来の戦争、絶対速度記録を目指すレーサー、ベトナム戦争のヘリ部隊、アメリカのトラッカーの話が入ってる短編集 個人的にはアメリカのトラッカーの話のダブルニッケルが一番好き。内容は無茶苦茶面白いというわけではないんだけど、モサクと将軍の友情がすげー良い。 そういやモサクと将軍のキャラクターはエリア88にも出てたな。 エリア88のメンバーでそんなに出番はなかったけど、ルロイ・ヘンダーソンとライリー・オコンネルって名前だったはず。作戦会議とか、ギリシアでチーム再編とか、山岳基地とかでちょっとだけでていた。 あとベトナム戦争のヘリの短編の「コブラ11」がはいっていたけど、「ザ・ベトナム」とかいう戦記漫画集で読んだ覚えがあったな。

シュールギャグの奇才未知庵の不条理ギャグショート漫画
シュールなギャグを描かせたらこんなにも面白い漫画を描く漫画家はそうそういないと思わせるほど未知庵のシュールギャグは質が高い。1つの話は長くてもだいたい10pくらいで読みやすい。 ネタは言葉遊びから膨らんでいっているようなものが多い気がする。 「胸の谷間に吸い込まれたい」というフレーズから胸の谷間に吸い込まれる話ができて 親指と小指っていう名詞から親指と小指が寝ている間に親子喧嘩している話になったのかなと思う。 題材に選んでいるのはそういう身の回りにあるちょっとよくわからないフレーズや言い回しや言葉とか慣習で、それを物語に仕立てたらすごいシュールになったという感じかな(そうじゃないのもあるけど) 例えば、雷様に取られたおへそを決闘して取り返す話とか。 シュールな面白さを説明する語彙力の無さが恨めしいが、間違いなく面白い。胸糞悪いプラモデルの話がとても面白い。

近未来SF相撲漫画・三部作の第1弾
『五大湖フルバースト』へと続く西野マルタのSF相撲漫画三部作の第一弾。 遺伝子操作と薬物投与で身長2.5m体重300キロのモンスターへと改造されたリヴァイア山が角界を荒らしている。そのリヴァイア山を斃すべく、伝説の横綱が蘇る!という相撲漫画。 もちろん相撲の立会いも魅力的だがリヴァイア山が生まれるに至った経緯の人間ドラマがとても胸にくる。特に横綱と立会いを終えてから、母親と再会するところは涙なしには読めない。お涙頂戴的な感動漫画ではなく、人間とバケモノの境に立つリヴァイア山が絞り出すように見せるギリギリの譲歩が本当に素晴らしい。『五大湖フルバースト』と合わせて名作
江戸時代の武士の生活がよくわかる漫画。主人公は50俵3人扶持(今でいう年収114万円だとか)の次男。家を継ぐことはできないが剣の腕が立つため、どこかに士官して身を立てるつもりでいる。 剣術の試合の場面も多くそちらも面白いんだけど、下級武士がいかに困窮していたかというのが50俵3人扶持だけじゃなく札差やそばの値上がりやらリアルに描かれていく。 「ごっつあんです」も相撲でののし上がっていくところと金回りの話がうまくバランス取れていて面白かったので「武士のフトコロ」も楽しみにしている。