神話のような、人の話
はいきゅーもいいけど、四谷先輩を忘れないで!
結構早めに打ち切りになっちゃったんですけどね、面白かったんですよ…
ハイテンションラブコメ卓球漫画
「うえきの法則」福地翼の描いたハイテンション卓球ラブコメ。 10年前にした幼馴染のカコとの結婚を果たすために日本に帰国した主人公、ガクの前に聳え立ったのは「卓球告白法」という卓球狂の総理が制定した国の法律!それは付き合うためには卓球で勝てなければならず、また卓球で敗北すると強制的にカップルにされてしまう、という理不尽なものだった! 早速、ガクは「タッコク」をカコに申し込むが、カコは卓球の腕を磨きに磨いていたため、卓球で手を抜くことが出来なくなってしまっていた! ひ弱なガクは、卓球でカコに勝つために様々なライバル達と闘い、最強のカコを倒して結婚の約束を果たせるか……という話。 めちゃくちゃな設定が多々あるが、物語を通しての伏線となっていたり、作り込まれていて、とても面白い。さすが「うえきの法則」や「サイケまたしても」の作者という感じである。卓球という性質は本来的には地味なものであるが、様々な謎理論卓球の使い手が出てくるため見飽きない。ここらへんも福地翼の本領発揮という感じだ。ちゃんと少年漫画的に熱いシーンがあるのもポイント。何度も手にとってしまう中毒性のある作品だ
ほのぼの理不尽コメディー
※ネタバレを含むクチコミです。
これが本物のクレイジーサイコレズだ!
「コンプレックス・エイジ」「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」の佐久間結衣先生の新作は、少女たちを魅了、篭絡し、洗脳し、最後は冷酷かつ残酷に消費する悪魔のような女の話です。このダークさはさすがですね。 葛城の魔の手にかかり次々と姿をけしていく美術部員。このまま全員彼女の"芸術作品"にされてしまうのか……と思いきや1巻の最後に衝撃の展開が! こうなると彼女の悪を許さない正義の高潔黒髪美少女などが登場してくれると私的には非常にテンションが上がるのですが、それは今後ひそかに期待しておくことにしますw
アホくさいけど天才的な短編集
天才、沙村広明がひたすらに書いた「頭のおかしい短編」をまとめたもの。「フザケてんのか、お前」って言いたくなるくらい大体の作品にハチャメチャな展開とオチが用意されている。そのフリースタイル感からは天才性を感じるけど、やっぱアホ。どういう頭したら思いつくんだよ、それ。 さらにスゴイのはほとんどの作品を「頭おかしい」と思うのに、どれも種類というかタイプが違っている。いわば混沌の寄せ鍋的な短編集。悔しいけど面白い。
表現力過多が生み出すギャグ
表現力がある水準を超えるとギャグになる。前衛的な絵画を見て、ちょっと面白く見えるように。あるいはスタイリッシュさもある水準を超えるとギャグの誇張になる。これは坂本ですが?などの先駆者が証明しているように。 この作品は主人公の女の子が創作ダンス部の成立を目指す部活モノだ。流れは王道であるが、その端々はシュールで溢れている。それは言動や表現が大袈裟に大量に存在するからだ。この大袈裟な描写は一般的には多発させない。本当に重要なシーンが埋もれてしまう危険があるからと思われる。しかし、そこを逆手にとってスポ根シュールギャグ漫画に仕立てたのがムラサキだ! 一話をパラパラ捲ると、すでに2ページに一度くらいインパクトのあるコマが連なっている。初見の読者は間違いなく「なんだこれ……」となるだろう。好き嫌いは別れるだろうが、なんにせよ新しい。マンガ好きは一度は目にするといいかもしれない。
サンデー史に残る衝撃的作品
幼少期のトラウマにより鬼に対して恐怖心を抱いている主人公が、不思議な少女スジャータと出会うことによって、実体化したトラウマを倒し、アートマンとして使役するトラウマイスタになる話。 初期はギャグやラブコメ要素が強かったが、ある回をきっかけに狂気的なダークファンタジーに変貌する。そういう意味では、一部の読者に「トラウマ」を植え付けた作品ともいえる。絵柄も大きな特徴で、コメディーを描いてる時とシリアスを描いている時の書き分けが凄まじく、同じ人物がここまで違って描かれるのかと、ぞっとするものがある。この特徴は次作である「ねじまきカギュー」にも継がれている。本作特有の特徴としては絵画的な表現を多用している点にあるが、これは「芸術家」が題材となっている作品であるからだろう。中盤に中だるみを感じるものの後半の怒涛の展開と綺麗すぎるオチは一見の価値あり。漫画好きなら目を通して欲しい一作。
真実の愛
恋ならもう知っているけれど、ほんとうの愛はいまだ知らないでいる。 愛とは何よりも過酷なものである。その愛の過酷さを描いて、このマンガの右に出るものは未だ存在しないのではないか。 作者は何故タイトルを『ディスコミュニケーション』にしたのか自分でもよく分かっていないらしいが、愛という事と相互不理解という事とは切っても切り離すことのできない二律背反の関係にあるのではないだろうか。 そのために戸川さんと松笛くんはどこまでもどこまでも真実を探しにゆく、その行く道のなんと瑞々しいこと......。
短編集
良かった点 ・どの短編も面白い ・この短編集の目次に載っていない1ページだけの「甲虫戦士ムシ騎士」は俺の好きな要素が入りまくってるので特にいい 総評 ・「彼女のやりかた」でこの漫画家を知ったけど、絵も内容もいいので今後も単行本が発売するたびに買いそう
南国の神秘を感じさせる冒険譚
東京トイボックスのコンビ、うめの作品。沖縄にある離島、羽照間島という舞台で広げられる南国冒険譚。現実に存在するものではないものの波照間島をモチーフに上手に虚構化しているため、リアリティがある。 古代史や海洋史、遠い南国だからこそありそうな神秘的伝承を絡めて、紡がれる物語はまさにロマン。青春期がゆえに大きく変化する登場人物の関係性も大きな見どころだ。
ロマン
立体起動という独特の移動方法にロマンを感じる。あまりにも危険で非合理的な移動、戦闘手段で巨人に挑み散っていく調査兵団。 このマンガの影響でワイヤーアクションを使用するゲームを多々プレイした。スパイダーマンやフリーダムウォーズ、公式の進撃の巨人など。 立体起動はロマン。
新設高校を舞台にした学園ラブコメ、矢沢あいの出世作
創立されたばかりの私立聖学園の生徒会を舞台に描かれる友情あり恋愛ありの青春のいいところをぎゅっと詰め込んだような作品。 翠が晃のことを好きになってしまうきっかけが雨の日に捨て猫を拾う優しい一面をみたから…というコテコテ少女漫画展開をはじめとしてありとあらゆるところにコテコテ展開が用意されています。ただ、そんなコテコテが散りばめられていながらも、心を閉ざしがちだった友達との友情、2人の間で揺れる恋心、すれ違い、家族の問題や進路などが、学園祭やら運動会を通して描かれていて、ああこんな高校生活を送りたかった…と思わされます。 ドロドロした展開がないのも読みやすいポイントですね。
「どうしようもなさ」に翻弄される
姪に携帯で呼ばれた叔父が向かうと、そこには……。二人のどこにもいけない逃避行が始まる。 モーニングの読み切りは表現力に長けた作品が多いが、これもそう。暗めのトーンにより醸成された雰囲気、会話のリズムと乱れ、表情の躁鬱とした変化。どうしようもない行き止まりの感覚と胸のざわつきが蓄積されていく。読者はその「どうしようもなさ」を感じることしか出来ない。読後感になんともいえないシコリが残るような、考えさせられる作品。
タイトルが気になって読んでみた
表紙のメーテルみたいな美人タカコさんが婚活するお話。どうやら実在の人物がモデルらしく、友人キャラとして作者本人が出てきて「タカコの婚活話が面白すぎるから漫画にしちゃった!」と言ってました。 美人だから婚活すればすぐ結婚できるんじゃない?と思ったらそんなこともなく。むしろどんどんやさぐれていくタカコ…。喫煙所でタバコ吹かしてる姿とかたまらんです。おまえ幸せになれよ!と応援したくなります。 リアルな話なので婚活ってしんどいなって場面もあるのですが、とあるアラ子さんの演出が面白いのでさくさく読めますよ~! Vコミでも公開中です。けっこうな話数がまだまだ読めます。
購入する場合は電子版を推奨
画楽ノ杜(現・月間Z)という耳慣れないウェブサイトで連載されていた漫画ですが、読んでみると驚くほどクオリティが高い。 http://comip.jp/Z/ ほどよくレトロ感、アナログ感があり、バトルの絵に迫力があるだけでなくメリハリがあってとても読みやすいです。レトロだけど古臭くなく、荒々しいけど粗雑じゃない。最近ではあまり見ないようなメタネタも、ただやるだけでなく巧さを感じられる演出になっていて飽きさせません。ちなみに絵はヒラコーそっくりw 紙派としてきわめて残念なのが、完結の3巻が電子のみという点。なんで3巻だけ???最終巻のみ未読ですが、通販サイトのレビューなどを見る限り打ち切りの駆け足展開っぽい雰囲気ですね。 最新作「じゅうしまつ」も気になりますが麻雀はあまり嗜まないので、次読んでみるならR.O.D.かなぁ。あれは良いアニメでした。
尊い…
簡単にいうと先輩後輩BL。 BL的な描写ほとんどないです。この二人はプラトニックな感じ ちょっとどこかかけてる人間同士が出会って互いに惹かれる様が丁寧に書かれてる印象です。 家族といろいろあって両親いない先輩と、好きな男性に振られた過去がある後輩 設定が形だけで終わらずちゃんと人間描いてあるな〜と。 尊い…絵も綺麗で爽やかで心掴まれます。 そして作者さんの描かれる猫、可愛い!可愛いし、読後感爽やかだし癒されるしおすすめしたい一冊です。
ずっと心がキュッとなる
ほんと読み進めんの辛かったけど なんでか読んじゃうんだよなあ… コイツァ…
いいよなあ、エクストリームスポーツは
おれはこれみてローラーブレード買ったんだよなあ… でも読み進めてくとヨォ もう、ローラーブレードの許容範囲超えちゃうのよ それが、またいいんだけどサ…
ドラマ化もしてました
「羽生生純」とか「太宰治」ていうワードにいまいちピンとこない人でも、読んだらハマると思う。 田島毛ことタジマゲドンのこじらせ恋愛っぷりは、もし太宰が現代に生きてたらこんな感じなのでは?と思わず妄想してしまう。 ヒロインの別所さんが髪を切って可愛くなるシーンは、ベタだけどやっぱ神展開。 コマ割りが物語をぐんと面白くしていて、これぞマンガのよさだなぁ…と思いました。
他で見られないマンガ表現と社会的意義を持つ漫画
この作品と出会ったのは、六本木でやっていた「障害・感覚・共生を考える」をテーマにした展覧会「ここから2」という場所だった。 いくつかの漫画が展示されており、なんとなく手にとってぱらぱらと捲って、いままでに見たことのない漫画表現とあり方に驚いた。 内容は聴覚障害者の話で、耳の不自由な方々から聞き取ったことを描いたもの。革新的だと思ったのは、聴覚障害者の聞こえないではなく、「聞こえ方」を取り扱っていること。そしてそれをマンガ表現で書き表しているところにある。誰にでも分かりやすく、その痛苦を理解できる表現力には感服した。 話題となった佐村河内さんの話もあり、正しいことはなにかをしっかり自分で考えなければならない、とも思わされた。社会的な意義を持ち、漫画独自表現をもっている一作だと思う。
レンタル彼女のイメージをいい意味で一変させる
子供のように無邪気なレンタル彼女の月田さんと奥手男子の主人公、星野のやり取りを描いたもの。横断歩道の白いとこだけ渡ったり、マンホールの蓋をぴょんぴょんと飛んだり、なんだか子供の頃やってたなーということを月田さんはしてくれる。主人公はそれに振り回されながらも楽しそうで、なんだか見ていると心休まる。こんな「レンタル彼女」はいないだろうけど、月田さんとなら街を歩いてみたいなんて思ってしまう。
不毛な青春の極地、漫画化!
森見登美彦原作の「太陽の塔」をモーニングゼロ2016年8月期「夏の種」の漫画家かしのこおりが作画を担当し、描かれた漫画。 内容は、華のない大学生の「私」が、かつての恋人である水尾さんを「観察と研究」と称して、追いかけるというもの。誰がどう見ても「未練からのストーキング」にしか見えないが、「私」は認めない。断じて認めない。なぜ自身が振られたのかを「ストーキング」することで追求していき……。 原作では森見登美彦の文体の癖が凄まじかった覚えがあるが、これは非常に読みやすい。また絵柄もよく内容とマッチしており、楽しめる。かなりアニメの湯浅監督を意識した絵柄にも見えるが、どうだろうか。まだ連載して間もないので、ゆっくりと見守っていきたい。
読者の愛で存続したギャグ漫画
漫☆画太郎が20年ぶりに「ジャンプ」名義の媒体で連載を始めた作品。めちゃくちゃ面白かったのは、一巻までの内容が漫☆画太郎らしい不条理ギャグをやっているのに原典に忠実なところ。ただ徐々に漫☆画太郎ワールドに飲み込まれていっているので、どうなることやら。。。 ジャンプ+で読んでいると漫☆画太郎の近況報告を暖かくツッコむ読者の姿が見れるのは見どころの一つ。作者から読者に対する企画もちょこちょこあり、ほのぼのとした空気が広がっている。 一時は連載が危ぶまれたが、クラウドファンディグによりその危機は脱出した。この作品の読者と作者の繋がりの強さを感じさせる一件。このことは今後のマンガ連載の一つの可能性として良い例を残したと思う。まぁ色々な意味で楽しみな作品
表題作を含めて不思議な話が多い。ただ、共通して言えるのはどれも「人」の深い深い奥底にある、なにかを汲み上げて創られているということだ。 それは劣等感かもしれないし、憎悪かもしれない。寂寥感かもしれないし、愛情なのかもしれない。どれとはハッキリとせず、混ざりあっている曖昧模糊としたものに響く。「半神」は静かな部屋の中、ひとりきりで読みたい。