タイトルの漢字を一つずつ勘違いしていた。パワーダウンする方向に。
誤りに気付いたあとで、両方ともパワーアップする言葉があるなんてすごいなと思った。

さて、三毛別羆事件と呼ばれる、開拓時代の北海道で起きた事件。
凄惨さと裏腹に、作中によれば、当時の都会では数日後に小さく記事が載った(内容も正確てはない)レベルのお話らしい。
それほど、北海道の山あいは遠かったようだ。

小さな新聞記事にしかならなかった凄惨な事件を、知る人が皆いなくなる前に聴き取りをして、書きとどめた人がいて、その人の記録と話を元にタイトルの漫画は作られたそうだ。

ふしぎの国のバード』を読んだ方には、当時の都会以外がどれほどの環境だったか(とはいえ、都会もアスファルト敷ではないですが)、想像がつくかと思うのですが、北海道の開拓地はさらに過酷だったようです。

玄関ドアがむしろ?ござ?一枚。板ですらない。
窓ガラスも障子もなく、窓からは北海道の寒風入り放題。
だから、死なぬために、火を煌々と燃やし続けなければいけない。そのための薪があったのは幸いだ。

そして、自然を開拓して、人が使えるように手を加えていっているので、そこに住んでいた動物との遭遇もなくはない。
しかし、被害があった季節は、動物は冬眠しているはずの冬。
にも関わらず、不運に不運、人災も重なり、一匹のヒグマに多くの人が殺された。

やるせないなあ、と読んでいて思った。

後編に入っていたニホンカモシカの物語は、人間の勝手さを感じて、苦手だった。
カモシカって日本にいるの?と思ったものの「カモシカのような足」という表現があるので、馴染み深い生き物だったんだろう。

※ここまで書いて、読んだのが「羆風(ひぐまかぜ)」という作品の方だったと気づきました。
そちらでしたら、KindleUnlimitedで書いている今日現在読むことができるので、興味がある方はぜひ。

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ヤンキー君と白杖ガール

目からの情報過多な世の中

ヤンキー君と白杖ガール
ゆゆゆ
ゆゆゆ

登場するヤンキーは顔の傷がなくて、服の趣味が良ければ、ものすごく人が良くて純愛している好青年。 弱視の女の子に「ポエマー」と言われるほど、大好きなユキコさんの前では好青年。 一線を越えると黒豹に戻るようだけど、ユキコさん第一なので基本は好青年。 コミュニケーションお化けのようなユキコさんも、見えないからそう変わらざるを得なかったとあって、相当な苦労の上であの人となりができていて、結果が一話冒頭の白杖ケツアタックなんだなぁと思った。 コメディになる部分は、NHKの番組バリバラでみた、障害者コントを思い出させた。 障害は触れるのを避けるべきことでもなく、彼女たちには当たり前なことで、その中でのからかいや日常の楽しみ、苦労が興味深く描かれている。 もちろんコメディ要素だけでなく、しれっとヤングケアラーとなっているきょうだい児の話や、人は年を取ればいずれ見えなくなることが描かれていて、でも重たい話のはずがドロドロしておらず、あっという間に読み終えてしまった。 視力がオレサマはなるほどなと思ってしまった。 かき氷シロップはオレサマを感じさせてくれる食べ物。食品に絞ると、嗅覚が2番手のオレサマ。 ちなみに登場キャラクターのなかでは、高校生男子らしくムラムラ大好きな青野くんがとても好きだ。

ワタシってサバサバしてるから

広告で見たことがあるやつだ

ワタシってサバサバしてるから
ゆゆゆ
ゆゆゆ

主人公が「私ってサバサバしてるから〜」っていうタイプの人間でした。 「みんな私のこと「かわいい」って言ってくれるけど本命にはしてくれないね?」で知ったのですが、主人公を「うわー何こいつ」って言いたくなるキャラクター(悪役)にして、当人が落ちていくさまを眺めるジャンルっていうのがあるんですね。 身近にいたら、さりげなくフェードアウトしたくなるタイプの性格ですが、「女の敵は女」というあたりはリアルです。 そして、男の中で生きようとしているわけでなく、同性と仲良くするわけでなく、人がいっぱいいるところに飛び込んでいるのに、孤高です。 読んでいて、どうしてそういう考えに?と思ってしまい、主人公なのについていけません。 本編を悪役サイドで見ている気持ちです。 とはいえ、ライバル視されている本田さんが主人公だと、「私ってメンタル強めだから〜」と、メンタルの強さを過剰に見せつけてくるキャラクターに改変されてしまいそうで、そんな本田さんは見たくないなと思ってしまいます。 よくよく考えれば、周囲がこれほどひいた反応を取っていてもへこたれず、ゴーイングマイウェイでいられる主人公の網浜奈美は非常にメンタルが強いです。 ビジュアルが本田さんと主人公が入れ替わっていたら、どんな感想になっていたんでしょう。

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか

殴るためのお肉

最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか
ゆゆゆ
ゆゆゆ

このタイトルで、この絵柄で、いわば北斗の拳。 いや、くにおくんかもしれません。 陰湿なイジメが繰り広げられる恋愛モノかと思えば、メリケンサックが出てくるタイプの恋愛モノでした。 メリケンサックと恋愛モノって、同時に存在しうるんですね。 「パワー・アントワネット」と違い、ムキムキでもなく、筋肉でもなく。 公爵令嬢として腐った世の中を正すため、いや殴りたいから主人公は暴力をふるいます。 ストッパーが無くなった彼女は強いです。 ターゲットの名前がいつの間にか「肉」呼ばわりになっていて、こうやって人でないから殴ってよしと正当化するのかなとチラと思えば、その肉がことごとく、言い訳できないレベルの悪役たちで、世直しのためには、殴っとこうかという気持ちを読者に湧き立てさせます。 そして、時の女神の力を借りて、倍速やらなんやらブーストさせて、「ボンボコボンボコ」殴って蹴って。 暴力シーン(連続)もこのきれいな絵柄のママ繰り広げられ、「創竜伝」の龍堂兄弟のようなめちゃくちゃな振る舞いも、このきれいな絵柄のママ繰り広げられます。 とりあえず公爵令嬢なので、一線は越えていないそうです。不殺です。 すべて峰打ちなので大丈夫らしいです。さすがです。 暴力で解決はよくないけれど、早いんだということはよくわかります。

羆嵐

ひぐまあらし
ジャンル:生きもの
羆嵐
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トキ <増補版>

トキ <増補版>

時代を超えた不朽の名作が復刊!! 学名ニッポニア・ニッポン。動物分類学上珍しい一属一種の鳥。かつて大空を飛び回っていたトキは乱獲の為激減。そんなトキの美しさに魅せられた父は、自分の娘をトキと名付けた。父が病魔に侵されたと知った父娘は村人から笑われようと、佐渡に渡りトキ保護センターへと向かった。命がけのそんな父を尊敬し、ともにトキを愛し続ける父娘が見たものは… 父娘の愛情とトキ繁殖へのひたむきな思いを描いた珠玉の名作、期待の復刊。幻の名作、蝶を通して父と息子の愛を描いた、単行本未収録の「愛蝶記」を併録。

おとこ道

おとこ道

妻が男児を出産した当日、相馬組組長・相馬銀次郎は殺し屋によって暗殺された。老博徒・毘沙門源造は、銀治郎の遺児である富士男を連れ、寒村に住み移った。小学生になった富士男は、有名な悪童として村人や教師から疎まれていた……。さまざまな人との出会い、葛藤。知る人ぞ知る名作と言われる、重厚な読み応えのある長編です。梶原一騎の、作家としての深い魅力を味わえます。

おとこ道

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マタギ列伝《合本版》

マタギ列伝《合本版》

【合本版…『マタギ列伝』1巻~3巻までの3冊分を収録した《プチ大人買い》シリーズ】《作品内容》厳しい大自然と、人間たちの強い意志が相争う東北地方。どこまでも連なる奥羽の山々に、今するどい銃声が響きわたった。使い込んだ銃を担ぎ、深い知識と技で獲物を仕留める彼らこそ、「マタギ」と呼ばれる狩人集団だ。うつろう季節と共に生きるこの者たちには、自然は好敵手であると同時に無二の友人。彼らの目をとおし語られる物語は、どれも豊潤な山野の香りに満ちている。「野いちご落とし」の異名をとる青年マタギ三四郎や、禁忌をおかした速射の達人・猿丸など、どの人物もつわもの揃い。名マタギたちの活躍をつづった感動の名作、合本版:第1巻(全2巻)! ※単巻、他合本シリーズとの重複購入にご注意ください※

マタギ列伝【大合本版】

マタギ列伝【大合本版】

【大合本版…『マタギ列伝』1巻~5巻までの全巻を収録した大ボリュームシリーズ】《作品内容》厳しい大自然と、人間たちの強い意志が相争う東北地方。どこまでも連なる奥羽の山々に、今するどい銃声が響きわたった。使い込んだ銃を担ぎ、深い知識と技で獲物を仕留める彼らこそ、「マタギ」と呼ばれる狩人集団だ。うつろう季節と共に生きるこの者たちには、自然は好敵手であると同時に無二の友人。彼らの目をとおし語られる物語は、どれも豊潤な山野の香りに満ちている。「野いちご落とし」の異名をとる青年マタギ三四郎や、禁忌をおかした速射の達人・猿丸など、どの人物もつわもの揃い。名マタギたちの活躍をつづった感動の名作、大合本版:全巻収録! ※単巻、他合本シリーズとの重複購入にご注意ください※

マタギ【大合本版】

マタギ【大合本版】

【大合本版…『マタギ』1巻~4巻までの全巻を収録した大ボリュームシリーズ】《作品内容》東北地方のど真ん中をはしる奥羽山脈。その山脈の襞深く、熊掌を求めて分け入る狩りの一団があった…。人はこの男たちを《マタギ》と呼んだ。マタギの里・阿仁にはレッチュウと呼ばれる狩り集団があり、その中でも《雷レッチュウ》を束ねる「転び射ちの辰五郎」の異名を持つ長・辰五郎は百戦錬磨のマタギであった。複数の異名を持つマタギのなかで、「野いちご落としの三四郎」の異名を持つ三四郎は最年少でありながらレッチュウの実力者として成長していた。そんな中、熊に襲われた村を救うため、阿仁から派遣させられたのは三四郎であった! 矢口高雄先生がお贈りする大自然の中に生きる人々、そして生命をテーマにした壮大な物語。第五回日本漫画家協会賞大賞受賞作、大合本版:全巻収録! ※単巻、他合本シリーズとの重複購入にご注意ください※

おらが村【大合本版】

おらが村【大合本版】

【大合本版…『おらが村』1巻~4巻までの全巻を収録した大ボリュームシリーズ】《作品内容》奥羽山脈がそびえる東北地方の片隅に、その村はある。人口はわずかに四十戸たらず、店は雑貨屋が一軒っきりで、鉄道もなく医者もいない。おまけに冬になれば雪に閉ざされてしまう辺ぴな土地……。しかし、ここは「おらが村」。代々営んできた暮らしがあり、深みのある人生がある。都会人が忘れてしまった「故郷」の鼓動、そして生活……矢口高雄先生が描くライフワーク的作品であり極上のヒューマン・ドラマシリーズ、ここに堂々の開幕! 村会議員・高山政太郎とその家族を中心にすえ、大小さまざまな事件がつづられる。クマ撃ちの武勇伝や、キツネ憑き騒動、ハタハタ談義で解決するもめ事、等々。それぞれの局面で政太郎はおうように構え、ときにはジッと沈黙して「おらが村」の来し方行く末に思いをはせるのだった。大合本版:全巻収録! ※単巻、他合本シリーズとの重複購入にご注意ください※

新・おらが村【大合本版】

新・おらが村【大合本版】

【大合本版…『新・おらが村』1巻~4巻までの全巻を収録した大ボリュームシリーズ】《作品内容》ボク、太平とミズナとパパがこの村へ越してきたのは2年前のこと。それまでは東京で暮らしてたんだけど、とつぜんパパが「田舎に帰って農業をやる」なんて言いだして、こんなことになってしまったわけで…。秋田県日暮村でかつて盛んに作られていた《日暮れカブ》。いまや作り手もいなくなり絶滅してしまった!? 太平の父・良平とその友・政信は、幻の《日暮れカブ》復活に挑戦を始めた。まずは《種》だが…誰も持っていない!? 幻の《日暮れカブ》の復活の前途は多難であった…。矢口高雄先生ご自身の経験を元に描かれた自然とそこに住む人々、そして現代の農村が抱える問題をもクローズアップしたヒューマンドラマ《おらが村》の新シリーズ、大合本版:全巻収録! ※単巻、他合本シリーズとの重複購入にご注意ください※

激濤【大合本版】

激濤【大合本版】

【大合本版…『激濤』1巻~4巻までの全巻を収録した大ボリュームシリーズ】《作品内容》この日の男鹿半島は絶好の釣り日和。杉村真のターゲットは、シーズンのウミタナゴ。絶好のポイント……のはずが、1匹ヒットしたきり、まったくアタリがなくなった。崖上に広がる牧場には牛が1頭も見当たらない。正午。そのとき大地が揺れた!! 長い長い揺れのあと、海面が2メートルは下がった。満潮は1時のはずなのに、潮がどんどん引いていく。水平線に広がる白い線と押し寄せてくる轟音。その刹那、杉村の目の前に巨大な波の壁が立ちはだかった!! 1983年5月26日正午。日本海中部沖地震。マグニチュード7.7、震度5。地震直後の大津波により104名もの尊い命が失われた。その中には12名の釣り人がいた。この物語は、被害者の綿密な調査を通し、釣り人であり漫画家の矢口高雄が、自然の厳しさと生命の尊さを真正面から描き出した鎮魂歌、大合本版:全巻収録! ※単巻、他合本シリーズとの重複購入にご注意ください※

釣りバカたち《合本版》

釣りバカたち《合本版》

【合本版…『釣りバカたち』1巻~3巻までの3冊分を収録した《プチ大人買い》シリーズ】《作品内容》「グググッー!!」と竿に伝わる魚信、躍乱する銀鱗をこの手にするまでのわずかなプロセス。スポーツ、あるいはレジャーとして釣りを楽しむ人は1千万人とも言われ、そのプロセスには《特異な魅力》があるとされている。主人公の田中は地方銀行に勤める大の釣りバカ。自称《ヘラブナが恋人》というほどの釣りマニア。きっかけは地元の薬局で、釣りバカたちに釣りに勧誘されたことから始まる。…初めて竿をもった田中が感じた釣りの醍醐味、釣りのことがもう頭から離れない。だれが言おうとコレだけはやめられない! 全国の釣りバカたち必読!! 思わず、ウンウンと共感するストーリー、『釣りキチ三平』でおなじみの釣り漫画のカリスマ、矢口高雄先生が描く圧倒的ボリュームの合本版:第1巻(全2巻)! ※単巻、他合本シリーズとの重複購入にご注意ください※

熊(くま)に風(かぜ)でなく、羆(ひぐま)に嵐(あらし)にコメントする
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