戸川 幸夫(とがわ ゆきお、1912年(明治45年)4月15日 - 2004年(平成16年)5月1日)は、日本の小説家、児童文学作家。動物に関する正しい観察・知識を元にして動物文学を確立させ、日本においては椋鳩十と並ぶ第一人者(特に闘犬に関する作品が多い)。 それまでは噂のみの存在だったイリオモテヤマネコの標本を今泉吉典にもたらし、新種発見に大きく貢献したことでも知られる。ルポルタージュ、戦記物語などの作品もある。漫画原作を手がけたこともある。
自然の掟が破られ、起きた衝撃の物語!! 戸川幸夫&矢口高雄 動物シリーズ第1弾! 大正4年12月、北海道苫前村(とまこまえむら)の開拓地で、一頭の巨大な羆(ひぐま)による身も凍る事件が起きた。原生林の開拓・農地化が進み餌に窮した羆は人里に出現、農作物では満腹にならず、ついに村人たちに牙をむくようになる。 開拓という名のもと、人間の自然界への深入りが招いた惨劇。共存していた人間と野生動物の暗黙のルールは破られ、凶暴性むき出しに襲いかかる羆と、村の生活を必死に守る人間たちの壮絶な戦いが始まった! 動物文学の第一人者・戸川幸夫の原作を、矢口高雄がリアルな手法で鮮烈に描破。大自然における動物と人間の存在を浮き彫りにする。
かつて、北国の地に君臨していたエゾオオカミはなぜ絶滅の道を……!!
タイトルの漢字を一つずつ勘違いしていた。パワーダウンする方向に。 誤りに気付いたあとで、両方ともパワーアップする言葉があるなんてすごいなと思った。 さて、三毛別羆事件と呼ばれる、開拓時代の北海道で起きた事件。 凄惨さと裏腹に、作中によれば、当時の都会では数日後に小さく記事が載った(内容も正確てはない)レベルのお話らしい。 それほど、北海道の山あいは遠かったようだ。 小さな新聞記事にしかならなかった凄惨な事件を、知る人が皆いなくなる前に聴き取りをして、書きとどめた人がいて、その人の記録と話を元にタイトルの漫画は作られたそうだ。 『ふしぎの国のバード』を読んだ方には、当時の都会以外がどれほどの環境だったか(とはいえ、都会もアスファルト敷ではないですが)、想像がつくかと思うのですが、北海道の開拓地はさらに過酷だったようです。 玄関ドアがむしろ?ござ?一枚。板ですらない。 窓ガラスも障子もなく、窓からは北海道の寒風入り放題。 だから、死なぬために、火を煌々と燃やし続けなければいけない。そのための薪があったのは幸いだ。 そして、自然を開拓して、人が使えるように手を加えていっているので、そこに住んでいた動物との遭遇もなくはない。 しかし、被害があった季節は、動物は冬眠しているはずの冬。 にも関わらず、不運に不運、人災も重なり、一匹のヒグマに多くの人が殺された。 やるせないなあ、と読んでいて思った。 後編に入っていたニホンカモシカの物語は、人間の勝手さを感じて、苦手だった。 カモシカって日本にいるの?と思ったものの「カモシカのような足」という表現があるので、馴染み深い生き物だったんだろう。 ※ここまで書いて、読んだのが「羆風(ひぐまかぜ)」という作品の方だったと気づきました。 そちらでしたら、KindleUnlimitedで書いている今日現在読むことができるので、興味がある方はぜひ。
舞台は明治10年の北海道日高地方で、牧場開拓とエゾオオカミの絶滅を描いた物語である。 主人公は、未来少年コナンでもアイヌ人でもなく、北海道に入植してきた本州の子供だ。 薩摩郷士の息子なので、クマに立ち向かえるくらい肝が据わっており、エゾオオカミの一家と少しずつ交流を深めていく。 オオカミ同士がヒトの言葉でしゃべるのはご愛嬌。 もう一人の登場人物として、アメリカから呼び寄せたエドウィン・ダンという牧場技術者がいるが、この人は北海道の畜産業の発展に大きく貢献した歴史上の人物である。 アメリカから日本へ綿羊を輸送する際に、羊と寝食を共にして大事に世話し、一匹も亡くさずに運び込んだ(それどころか途中で生まれた子羊の数で増えた)というエピソードは、エドウィン・ダンが心から動物を大切に愛している人物である証拠だ。 そんな人がなぜ冷酷にもエゾオオカミを絶滅させるまでに至るのか。 そこが物語のテーマとなっている。 現代人から見るとオオカミやシカを次々と絶滅させた歴史は非常に野蛮だと思えてしまうが、この作品では人間=悪という単純な捉え方をしていないところが素晴らしい。 近代化の歴史を前に、誇り高く生きようとしても、絶滅を避けられない無力さがあったのだと思う。 良い漫画だった。
三毛別羆事件のコミカライズの作品。ビッグゴールドでやっていたんだっけ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%AF%9B%E5%88%A5%E7%BE%86%E4%BA%8B%E4%BB%B6
タイトルの漢字を一つずつ勘違いしていた。パワーダウンする方向に。 誤りに気付いたあとで、両方ともパワーアップする言葉があるなんてすごいなと思った。 さて、三毛別羆事件と呼ばれる、開拓時代の北海道で起きた事件。 凄惨さと裏腹に、作中によれば、当時の都会では数日後に小さく記事が載った(内容も正確てはない)レベルのお話らしい。 それほど、北海道の山あいは遠かったようだ。 小さな新聞記事にしかならなかった凄惨な事件を、知る人が皆いなくなる前に聴き取りをして、書きとどめた人がいて、その人の記録と話を元にタイトルの漫画は作られたそうだ。 『ふしぎの国のバード』を読んだ方には、当時の都会以外がどれほどの環境だったか(とはいえ、都会もアスファルト敷ではないですが)、想像がつくかと思うのですが、北海道の開拓地はさらに過酷だったようです。 玄関ドアがむしろ?ござ?一枚。板ですらない。 窓ガラスも障子もなく、窓からは北海道の寒風入り放題。 だから、死なぬために、火を煌々と燃やし続けなければいけない。そのための薪があったのは幸いだ。 そして、自然を開拓して、人が使えるように手を加えていっているので、そこに住んでいた動物との遭遇もなくはない。 しかし、被害があった季節は、動物は冬眠しているはずの冬。 にも関わらず、不運に不運、人災も重なり、一匹のヒグマに多くの人が殺された。 やるせないなあ、と読んでいて思った。 後編に入っていたニホンカモシカの物語は、人間の勝手さを感じて、苦手だった。 カモシカって日本にいるの?と思ったものの「カモシカのような足」という表現があるので、馴染み深い生き物だったんだろう。 ※ここまで書いて、読んだのが「羆風(ひぐまかぜ)」という作品の方だったと気づきました。 そちらでしたら、KindleUnlimitedで書いている今日現在読むことができるので、興味がある方はぜひ。