ごくごく一部の人にはおすすめできる続編漫画
個人的評価☆1の新黒沢、正直わざわざ読む漫画ではない。 ハッキリ言って、名作と呼ぶにふさわしい前作に泥を塗った長大な蛇足だ。これを読むのは(ベクトルと所要時間が違うが)最強伝説仲根を読むのと同じぐらいつらい。もっとわかりやすく言えば、賭博黙示録カイジの後に(破壊録堕天録等々をすっ飛ばして)直接の続編として24億円脱出編が来るぐらいつらい。 しかし私はごく一部の人にはおすすめだと思う。 その理由は愛生流影の大黒柱にして中盤以降立ちはだかり続ける敵役、神林春樹の存在にある。 実にチンケで不快な手強さが特徴的悪役の彼だが、読んでいて「福本キャラ」のニオイを感じることができる。 恐らくは神林が全福本作品で最後の「生きた福本キャラ」、「福本伸行先生との距離が近いキャラ」になるだろう。彼の言動には作者の血が通っていると私は感じた。 逆に言えば、作者の血が通った福本キャラは神林を最後に消えてしまった。私見だが、最近の福本漫画には舞台装置または客観的観察対象としてのキャラしかいない。 つまり以上のような独断と偏見に満ちた福本漫画ファン視点からの資料的価値が神林、もとい新黒沢にはあり、この漫画がおすすめできるのはこの口コミに賛同できるか、口コミに騙されても寛容な精神で許してやろうじゃないかと言える人ぐらいに限られると思う次第である。 いるかっ…!そんな人間…!
【18〜21巻】
えーーーーーこの終わり方は絶対に続編あるでしょ!!!!!と突っ込まずにいられませんよ(笑)。
まぁ、それは置いといて…自分がいいなと思ったのは、木刀での真剣白刃取り対決で丸腰の恋之助にはインチキ出来ないと腹を決めた黒沢がまんまと脳天に食らってしまうシーンですね。あれはすごく緊迫感があった。しかもそこから瀕死になっても立ち上がるのはさすが黒沢。やっぱりキャラの活かし方が上手い!!だから個人的には19巻が一番好きかな〜。
恋之助が人間的に成長して「黒沢みたいになりたい」まで言うとは思わなかったなー。愛生流もなんとかやっていけそうだしめでたしめでたしですね。なんやかんや敵だけど神林は偉いと思う。あいつが一番大人だ。