あらすじ

臨戦態勢チーム黒沢、まさかの敵前逃亡!? 全て順調! なのに… 逃げられたってなんだ? いんちき合気道「愛生流」との真剣(ガチ)決闘を目前に控え意気揚がる「チーム黒沢」の面々が忽然と姿を消した! これには敵の頭脳・神林も唖然、呆然…! いったい―― 何が起こってるんだ!?
新黒沢 最強伝説(1)

伝説の男、あの黒沢が生きていた!?伝説の男!あの黒沢が生き返った!?福本伸行の最高傑作との呼び声の高い前作『最強伝説黒沢』でホームレス軍を率いて、不良集団と激闘を繰り広げ、永遠の眠りについたと見られていた黒沢。病院のベッドで丸八年の時を過ごした末、2013年、奇跡の復活を遂げる…!!伝説の男が今再び、新たな伝説を創るべく“この世”に生還する!“この世”がろくでもないにも関わらず…だ!!

新黒沢 最強伝説(2)

話題騒然となった“奇跡の黒沢復活”単行本第2集! ついに黒沢が動き出す。人知れず病院を退院した黒沢は、本当の意味でたった一人で街へと歩き出す。男・黒沢、54歳、無職、病み上がりの独身。黒沢はいきていけるのか!?

新黒沢 最強伝説(3)

路上生活者・黒沢、吼える!! 病院をこっそり抜けだし、路上生活を送る事となる黒沢。草野球場で寝泊まりし、スーパーの試食を漁って食いつなぎ、あげく店員と殴り合いの喧嘩になってしまった黒沢!! その喧嘩の先にあるものとはいったい!? この世の底で、心の底から“人間の真実”を叫び続ける黒沢から目が離せない!!!

新黒沢 最強伝説(4)

今、最も人間が生きる為に必死な漫画だ!! 真夜中のリバーサイド。見るのはいつも喰い物の夢。“天と地”の“地の底”にいて、オレ達は笑っている。泣いている。生きている……!! 近くの水道が断水になり、生きる為に最低限必要な“水”が枯渇した!! 黒沢達は、近くののび夫グループに助けを求めるが…!?

新黒沢 最強伝説(5)

黒沢、地の底から叫ぶ! 「ゲバラ」と叫ぶ! 苛酷・苛烈な真夏の太陽が、黒沢達「河川敷の民」の体力も精神力も奪いきる!! そんな彼らの元に現れた深夜の救世主“ゲバラ”!! コンビニの廃棄弁当をこっそり持ってきてくれる彼に対し、ホームレス達はしかし、徐々に贅沢になって文句まで出てくる始末…… その行き着く先は……!?

新黒沢 最強伝説(6)

路の上にてろくでもないこの世を見る!! 「らっきょうが、胸の中いっぱいに詰まったみてぇに、甘酸っぱいんだ…………!!」「いい齢してキモイんだよ! 甘酸っぱいとか!」男・黒沢54歳の青春が今、暴走し、迷走し、妄想する!!

新黒沢 最強伝説(7)

なんちゃって高僧の黒沢、修行へ!! 河川敷パラダイスに生きる黒沢はその日、偶然行き倒れた僧侶に出会う。ひょんなことから、この僧侶だと勘違いされてしまった黒沢に待ち受けていたのは!? 現在、日本でもっとも“生きてる男”の生き様に刮目せよ!!

新黒沢 最強伝説(8)

解脱できない男っ!! それが黒沢!! アメリカの大富豪、ガス・ガソ兄弟を、なんの因果か、正念様と一緒にもてなすことになった黒沢!! 外務省の官僚に連れられていったのは、多摩の奥地。その場で黒沢が体験する大スペクタクルとは!!? そして、その場で味わう究極のわびさび料理とは!!? そしてそして、黒沢が身を持って知る…… 「人生」とは!!!!?

新黒沢 最強伝説(9)

黒沢が不幸になる社会なんて糞だ!! 合気道愛生流のカリスマ・愛満恋之助。来る全国大会優勝記念演武会での「演武」という名の「ショー」に、二人の仕込みを用意する。黒沢と舟木さんだ! 「二人、共に後腐れのなさそうな、素晴らしいクズでございます。クズにもAランク、Bランクありまして、奴らはまごう事なく「A」です。単に無能・無力であるだけでなく、奴らは、情報ツールと繋がってません。情報的にも弱者なのです」どっちがクズだよ……!! 黒沢と舟木さんの尊厳を懸けた「戦い」にビビりまくれ!!

新黒沢 最強伝説(10)

目撃せよ! ホームレスの意地!! 振り下ろし真剣リンゴ斬りで、礼金を手にすることもなく散ってしまった舟木さん―― その無念を胸に、いよいよ黒沢が舞台へと向かう!! 執り行われるは真剣白刃取り!!!! 黒沢よ、おまえは恋之助&神林にどう対峙する!!?

新黒沢 最強伝説(11)

黒沢、カルトに鉄槌!!? 人は信じたいモノを信じる…! 事の真偽など、もはやどうでもいい…のかも! 「なるほど、オレ達が浮かばれないはずだ。世の中がこんな体(てい)…仕組みなら、この場を制してる者が常にいい思いをする! だって、負けが負けでなくなるんだから!」許されるかこんなのっ…!! 沸き上がる憤怒に身を焦がせ!!! 黒沢!!!!!

新黒沢 最強伝説(12)

真実の「勝ち」とは何だ!? 決闘だ! どうせオレの人生、負け続け…だ。今更それに一敗加わる事に何の問題がある? 負け続けの、心が傷だらけの男が、今、本当の「勝ち」の意味を知ろうとしているのだ!! 愛生流VS黒沢達ホームレス…… もはやショーではない。道場という舞台の外で「決闘」が始まる…!?

新黒沢 最強伝説(13)

人生負け続けの男達が、今立ち上がる! 嫌なんだよ! オレは! 黒沢、もうおまえが負けるのは見たくないんだよ! おまえが負けるのが嫌なんだよ! 人生負け通しのホームレスの仲間たちが「チーム黒沢」を結成する! 「あちら側の奴ら」に勝つために! いんちき合気道・愛生流との真剣(ガチ)な決闘に勝つために!

新黒沢 最強伝説(14)

臨戦態勢チーム黒沢、まさかの敵前逃亡!? 全て順調! なのに… 逃げられたってなんだ? いんちき合気道「愛生流」との真剣(ガチ)決闘を目前に控え意気揚がる「チーム黒沢」の面々が忽然と姿を消した! これには敵の頭脳・神林も唖然、呆然…! いったい―― 何が起こってるんだ!?

新黒沢 最強伝説(15)

いんちき合気道に鉄槌を…決闘、開戦す! 策士・神林の号令の下、愛生流(あいきりゅう)が必死に設営した川の中洲の特設会場には試合開始を待ちわびるマダムの群れ! 群れ! 群れ! 達人に仕立て上げられた男・恋之助との決闘、いよいよ開戦!!

新黒沢 最強伝説(16)

ペテン師に鉄槌を! 白熱、闇夜の決闘! 愛生流の頭脳・神林が仕掛けた卑劣な罠が開始早々から黒沢を襲う!! 不意を突かれた黒沢に、すかさず二の矢・三の矢を放ってくる敵陣営!! 徒手空拳の黒沢に…勝機はあるのか!?

新黒沢 最強伝説(17)

黒沢、仮死!? 決闘は想定外の展開に…! 正々堂々とは名ばかりの「決闘」は、恋之助の不意打ちが黒沢の心臓にヒットしシャレにならない事態に発展!! 白目をむいたままピクリともしない黒沢に敵陣営もさすがに顔色が変わる…!! 大勢のマダムが見ている前で……どうなっちまうんだ、この決闘!? 無法のスピンオフ作品『最強伝説 仲根』2集との同時発売!!

新黒沢 最強伝説(18)

インチキ合気道の最終手段は「作戦D」!? やられっぱなしの黒沢が、やりたい放題の愛生流に、一矢を…報いた!! 一気に反転攻勢に転じたい黒沢に水を差したのはまたしても…あの神林!! その常人離れした弁舌で、新たなバトルを吹っかける…!! 新たに提示される「作戦D」の全貌とは!? 冷たい雨が打ちつける中洲の決闘、この先に待つものとは…何だ!?

新黒沢 最強伝説(19)

サドンデスは黒沢後攻…致命傷不可避! 策士・神林(かんばやし)の強引な取り決めにより、雨中の決闘は、互いに木刀を打ち下ろすというとんでもない「延長戦」へと突入…! 常軌を逸した最終決戦、仕組まれたコイントスにより受け手に回った黒沢…! 打ち所が悪ければ……はっきりいって……死ぬ……! おいおい……どこまで行くんだよ、この決闘…!?

新黒沢 最強伝説(20)

「死に損なった」黒沢が…ハラをくくる! 互いに木刀を打ち下ろすというサドンデスへと突入した「決闘」は初手、受け手に回った黒沢の必死の防衛策により痛恨の一撃をもらってしまうも、ギリギリのところで致命傷だけは免れた…! 中洲が異様な空気に包まれる中、完全アウェーの黒沢が今度は「ヒーロー」恋之助に木刀を打ち下ろす番…! 敵意・良心・怒り・同情・後悔・正義・克己心…渦巻く感情の中で黒沢は!? そしてこの後、誰も予測できない驚愕の展開が待つ…!!

新黒沢 最強伝説(21)

全人類必読の最強伝説、ここに堂々完結! 「決闘」大詰め、サドンデス勝負がとうとう決する――まさにその瞬間。突然の鉄砲水に呑まれ、黒沢が姿を消してから丸4日が経過した。警察が消防が、チーム黒沢の面々が、そして恋之助が八方手を尽くして捜しても、その消息はつかめない……。黒沢! 黒沢! 黒沢ああああああ……!! 皆の呼ぶ声は誰に届くか。誰にも届きはしないのか。そして物語は、読む者全ての心を激しく揺り動かす最強のクライマックスへと突入する…!!! 【編集担当からのおすすめ情報】稀代の天才・福本伸行が、いまだ生死不明の黒沢を通して見据え続けた「本当の強さ」とは? 「最強」とは? 全ての答えはここにある…!!! 業感、哀感、万感胸に迫る最終巻…!!!

新黒沢 最強伝説

ごくごく一部の人にはおすすめできる続編漫画

新黒沢 最強伝説 福本伸行
完兀
完兀

個人的評価☆1の新黒沢、正直わざわざ読む漫画ではない。 ハッキリ言って、名作と呼ぶにふさわしい前作に泥を塗った長大な蛇足だ。これを読むのは(ベクトルと所要時間が違うが)最強伝説仲根を読むのと同じぐらいつらい。もっとわかりやすく言えば、賭博黙示録カイジの後に(破壊録堕天録等々をすっ飛ばして)直接の続編として24億円脱出編が来るぐらいつらい。 しかし私はごく一部の人にはおすすめだと思う。 その理由は愛生流影の大黒柱にして中盤以降立ちはだかり続ける敵役、神林春樹の存在にある。 実にチンケで不快な手強さが特徴的悪役の彼だが、読んでいて「福本キャラ」のニオイを感じることができる。 恐らくは神林が全福本作品で最後の「生きた福本キャラ」、「福本伸行先生との距離が近いキャラ」になるだろう。彼の言動には作者の血が通っていると私は感じた。 逆に言えば、作者の血が通った福本キャラは神林を最後に消えてしまった。私見だが、最近の福本漫画には舞台装置または客観的観察対象としてのキャラしかいない。 つまり以上のような独断と偏見に満ちた福本漫画ファン視点からの資料的価値が神林、もとい新黒沢にはあり、この漫画がおすすめできるのはこの口コミに賛同できるか、口コミに騙されても寛容な精神で許してやろうじゃないかと言える人ぐらいに限られると思う次第である。 いるかっ…!そんな人間…!