ダラダラと馬鹿馬鹿しく面白い
元葉書職人の売れない芸人が悪魔に嫌がらせを受けながら漫才を頑張る話なのだが、何でこんなことを思いついて、何がやりたいのか全然分からない。謎のシュールな展開や妙に細かい芸人の世界の話を挟みつつ、ひたすらダラダラと馬鹿馬鹿しい出来事が続く。作中の漫才や大喜利は芸人に協力してもらう力の入れよう。同名で話題作があったため(こっちの方が先に描いてたにも関わらず)途中でタイトルが『テラートワイライト』に変わった。
売れない地下芸人の渡辺(当然、童貞)は、偶然の因縁で怪しい二人組の男に目を付けられる。彼らは「悪魔」。その出逢いにより、凡庸な男の人生は、静かに、いびつに、変わっていく……。代表作『青春☆黄金バット』『ライフ・イズ・デッド』が映画化され熱狂的なファンを持つ、ダメ男と童貞を描いて天下に並ぶものなき異才が、満を持して挑んだ新境地、ミステリアス童貞ロマン、第1巻!
地下芸人が悪魔に取り憑かれるんですが、悪魔的な力を得てお笑い界で天下を取るわけでもなく売れずにくすぶったままで、チンピラみたいな悪魔にもてあそばれ続ける話です。正直に言うと1巻はそんなに面白くなくて2巻で打ち切りになってしまったのも納得ですが、作者が3巻まで描き加えてkindleで公開しているのを最後まで読むとちょっといいものを読んだなという気分になった。相方にも逃げられてどん底にいる主人公がふとしたきっかけで悪魔のしがらみから抜け出すんですが、ちょっとしたことに気づいて道が開けていくって人生のあらゆる場面であるよな〜って思いました。