家族?かなと思ったら、冒頭で違うと書かれていた。
友達なんだけど、一般的に想像される友達ではない。
恋人でもない。
一緒にいて居心地がいい人。
それは一体何なんだろう。

じゃあやっぱり友達かな。
でも、それなりの年齢で、共通点は同級生で、それでルームシェアなんて、一般的な友達の枠からズレていて、それを説明するのが面倒。
わかるようで説明が難しい武田くんと有田くんの不思議な関係性。

それから、籍を入れていないけど、子連れ女性と同棲している店長。
けじめを付けるところは付けろと妹を介して伝えてくる老いた親。
話だけ聞いていて、板挟みの姪。

姪にも悩みがあって。
友達に彼氏ができたら友達として遊べなくなるの?
嫌だとは言えないの?

武田くんと有田くんの何気ない日常に加えて、うまくいっているのに、世間の常識に合わせて語ろうとすると、機微がうまくいえない関係がつらつらと紡がれている。

落ちついた関係性に穏やかな気持になりつつ、ちょっと考えさせられる漫画。

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くまみこ
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魔入りました!入間くん外伝
外伝 一巻 カルエゴ編
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ゆゆゆ
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ストーリー設定は、あの悪魔(人)たらしの入間くんがまだいない世界(もしかすると、産まれてすらいない?)、そして見慣れた大人の面々もまだ初々しいというか若さというか、まだ幼さを感じる年齢の時代。 学校も荒れています。よくあの秩序だった今の学校へ変わったなと驚くばかりです。 登場する、若かりし頃のオペラさんは無茶苦茶というかめちゃくちゃ度合いがフルスロットルで、とてもおもしろいです。大人げない無茶ぶりと思っていましたが、落ち着かれていたんですね。 バラム先生は本編でもあったように、絵本を読む、夢見る子として描かれています。かわらず怪力ですが。そして、しれっと出てくるバラム先生のご両親。他のご家庭と同じく、似ています。 主人公のカルエゴ先生は、真面目というか厳格というか、その性格ゆえに昔から苦労していたことが伝わってきます。 まさか自分が召喚されてエギーちゃんになると、想像だにしないでしょう。 大人になっても「仲が良い」三人組の学生時代。 本編では読むことができない、作者本人によるサイドストーリーは、とてもおもしろかったです。 読み直したら、あとがきに「外伝は基本カルエゴの物語なのですが、他にもお話したい悪魔たちは沢山います」と書かれていて、カルエゴ編続刊も、別の方の外伝も楽しみだなと思いました。 続刊を気長に待っています。
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