「首くくりの町 ~篠宮神社シリーズ~」感想
ええ…表紙を見た時から気づいてました。コレはヤベー話に違いない。そして案の定えげつなかった。しかも〈シリーズ〉って何!?…シリーズ化しちゃうんだ(笑) …っていうか、あまりに怨念パワーが壮大すぎて、逆に怖いのか何なのか分からなくなった(笑)。それにしても、怨霊がえげつないのは当然として、過去の村人たちの方がよっぽど鬼の所業に見えたよ。…続き、気になるなぁ。
信じても信じなくても構いません。でもたしかに“ソレ”は存在するのです……。1970年代、九州某県。どこにでもあるのどかな田舎町で突如として起こる不可解な現象。山犬、災害、事故、異音、そして首吊り……。一体“ナニ”が――? 小学生から高校生に至るまで、“私”が実際に体験した怪異とそこにまつわる悲劇。どうか目をそらさないでご覧ください。
これはすごいww『海の向こうからきた男』や『ニクバミホネギシミ』みたいな純粋なホラー作品かな?と思ったら「怖い」と「笑い」が波状攻撃で襲ってくる新感覚の物語でした。
まず町全体が呪われているという規模のデカさが最高。
信じがたい方法、ありえない場所で何十人もの人々が首を吊り始めた井間町。その界隈では名高いという、町の神社「篠宮神社」で神職を務めるシズさん(ヒロインの祖母)が中心となり悪霊をなんとか退けていくのですが、シズさん曰く相手は129人の魂の集合体で「町の滅亡を臨んでいるから、町が滅べば悪霊は消える」のだとか。
これほどまでに井間町が祟られている理由…それは知れば納得の胸糞が悪くなる過去にあります。
〜メッチャ好きなところ〜
・悪霊が強力すぎて警察も医者も「こりゃ悪霊の仕業ですな」と秒で納得する
・「(呪いの痕に)湿布出しときますね」
・町全体が呪われてるから住民全員が被害に遭っていて震え上がりもはや神仏に縋るしかない
・町の宗教団体、神社・寺・カトリック教会が早々に手を組み一枚岩になるスムーズさ
・被害者は出るんだけど誰も足を引っ張らない
・主人公のお母さんが古き良きおばちゃんパーマ(70年代が舞台)
・シズさんが糸目(ゴリゴリの強キャラ)
(原作:夜行列車/漫画:武者辰虎『首くくりの町 ~篠宮神社シリーズ~』第3話 後編より。ンフフwwwここすき)
「こんなの非科学的だ!」とか誰も言い出さないレベルで怨霊がヤバいため、話が早くて最高。
大人になって以来、「神様を信じる」という言葉や態度ににうっすら警戒心を覚えてしまっていたのですが、この漫画のおかげで子供の頃は神社とかその辺のお地蔵さんに素直な気持ちでお祈りしていたなぁ〜と思い出しました。
小学生4年生の主人公・ケイタが悪霊に取り憑かれたことから真剣に神道の修行に取り組み、神様を身近に感じられるまでになるところはまさに「小さい頃は神様がいて」だなと、スッと納得できました。
12月8日の1巻発売前のプロモーションで6話の前編まで無料公開されてます!読むっきゃない!読んでくれ…!