最果てから、徒歩5分
膳さんや伊吹くんの過去等、色々描き切れていないことがあって残念…。 が、ギルダの3人が「夕雨子さん」に願望を押しつけていたのと同じように、百合子さんも夕雨子さんに「自分を殺してくれる」という期待を押しつけていたことに気付くラストが良かった。 自分の居場所を選び、誰と過ごすかを選び、生と死に向き合っていくお話を経て、最終的に主人公たち4人は衝動的に身体が動いた方で生きていくことを決める最終話。「最果てから徒歩6分」という副題もイカす。
日本海側のある海沿い。徒歩5分に自殺の名所があるオーベルジュ・ギルダに”すもも”は向かっていた。死を決意した彼女は、最後の願いに、かつて憧れていた女性・夕雨子に会いに来たが、店に入ると夕雨子が刃物を突きつけられている場面に遭遇し……!? がけっぷちのオーベルジュで紡がれる悲劇と喜劇のロマネスク。
ドラマ化していたんですね、知らなかった〜
色んな事情を抱えて、死にたいと思って自殺の名所の近くのオーベルジュに集う人達。
そして、オーベルジュの人達もやはり何か抱えている。
人は人に救われるのか、とこの作品を読んで思う。
どんだけ死にたい思いを抱えて自殺の名所に行っても、オーベルジュの人達や、はたまた美味しい料理だったり、自殺したい思いを抱えて行ったのに何かが吹っ切れてまた彼ら彼女達の人生に戻っていく。
共感してじんわりしたり、よし頑張ってみようって思えたり何かしら心に響く作品なのは間違いないのではと思います。