チルドレン

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タイトル通り養護施設の子供達が物語の展開と恐怖の中心となったサイコホラーおよびグロテスクの描写が満載の漫画です。 しかし、「解体」をしている作中の子供達は劣悪な家庭環境の出身であり、他で生きる場所を無くし、それでも生き延びるために施設にてそうしなくてはならなかったからという、まだ物事の価値観が出来上がっていない内に歪んでしまった事情を抱えています。 ヒロイン・桜子は子供達のトップということで、もっとも狂気的なキャラクターとして登場しましたが、彼女の過去が明かされていくと同時に、物悲しさを感じ取れるようになります。 その一方、まともに見えた主人公の透の本性が「小さい生物の命を奪うのが当たり前になっている人(子供)の行く先は…」ってのを最も恐ろしく体現した生まれつきのサイコパスで、彼が物語の全ての元凶になっていたという、サスペンスに相応しいミスリードの描写が取り込まれています。 黒幕の京条は復讐という名目がありますが、やっぱり考えている内容は恐ろしい…しかし彼もまた、子供の時の失意にとらわれ続けた人物でした。 「チルドレン」って題名ですが、ほとんどの子の場合は大人達に振り回された被害者って見方になっていきます。 もう一人の主人公兼キーマン(裏ヒロイン?)であるふたなりの女装男子・倫子とその親友・椎瑠が生き残ってホッとしました。 ただ、最後の最後に生死不明みたいな扱いになっていた桜子が出て、「どういうこと…!?」って思ってしまうよう、こういった余韻を少し残していくベタな結末は複雑に思ってします。
@名無し

【追伸】
このクチコミは漫画アプリ「マンガUP!」で読んでいた頃を思い出しながら制作しました。
読みたくなるほどの興味が沸いたら幸いです。

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兎来栄寿
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昨年で25周年を迎えた、「サイコロ給」などで有名な面白法人カヤック。そこで働くさまざまな人や事業を、『君たちはどう生きるか』の羽賀翔一さんや『左ききのエレン』のかっぴーさん、『半人前の恋人』の川田大智さんなど、さまざまな漫画家の方々が描いたマンガです。 15周年の際に公開されたものなど一部古いものも含まれていますが、内容としては今読んでも十分面白いです。 『ことばのパズル もじぴったん』や『冒険クイズキングダム』を作った後藤裕之さんの「存在感の作り方」では、後藤さんが円周率を42195桁暗唱して世界記録を樹立したり、夏休みの自由研究で人間が100時間寝ないとどうなるかの研究を自分の体を使って人体実験した話など、突き抜けたお話がまず面白いです。 マジカルラブリーの『スーパー野田ゲーPARTY』も後藤さんだったんですね。川田大智さんが描く「スーパー野田ゲーPARTYを作った男たち」も笑いながら読みました。(『野田ゲー』の中でも邪道バースは天才的だと思いましたし、全国大会も熱かったです)。 突飛なところはもちろんですが、地に足のついたビジネス的な部分の良さもあります。 「ゲームやサイトを作るだけがクリエイティブな仕事ではない」 「メールひとつにも思いと工夫をこめれば喜んでもらえる」 という、秘書を描いたエピソードなどは社会人にとって参考になる一節でしょう。 それを体現するかのように、別の話ではユーザーからのゲームへのお問い合わせに世界観を尊重し反映した回答をするという別の社員のエピソードが描かれており、「王が履いているパンツは何色か」という質問にも極めて真摯に答えていきます。 ゲーマーならお世話になったことがあるかもしれないLobiや、e-sportsの普及に向けての愛溢れるモチベーションなども読んでいて高まります。コロナ禍でオフラインの大会が消えても、オンラインで毎週大会を行い配信をして格ゲーコミュニティを熱くし続けたなどの近年のエピソードなども好きです。 総じて、楽しみながら仕事をするということの素晴らしさ・大切さを教えてくれる掌編が詰まっています。 現在多くの電子書店で無料で全編読めるので、この機会にぜひどうぞ。
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