つきあう、って?
かっわいいな…不器用な高校生男女の恋愛の悩み、可愛いが過ぎる。最初はほのぼのかと思いきや…しんどいの予感がすごいぞ…。 まさにタイトル通り兵器になった彼女ちせと、その彼シュウジの話。空襲やら死傷者やら、今こうして読んでみてもかなりきついし、そんな中へいってきますとシュウジに告げるちせもはちゃめちゃにしんどい。まだ冒頭部分までしか読めてないけど、二人の行く末が気になる…。
ぎこちなくも清純な交際をしている高校生、シュウジとちせ。札幌が突然の空爆に襲われたある日、シュウジは思いも寄らない姿に変身していたちせに出会った。背中から羽が生え、空をマッハ2の速度で飛び、とてつもなく破壊能力を持つ、自衛隊によって改造された“最終兵器”。それがちせだった。地球のあちこちで紛争が起こるたびに呼び出され現場へ向っていくちせと、彼女を見守ることしかできないシュウジ。ふたりの未来はいったい…!?
2巻まで無料で読めるとのことで、ものすごく久々に読み直した。
当時付き合っていた人が、この漫画を読むと、ものすごく優しい気持ちになれるんだと言っていた。
相手の発言と、漫画のタイトルと作者と表紙と。
内容を予測できないまま読んで、想定していなかった内容に衝撃を受けたのを覚えている。
不器用な男女の恋愛マンガであるけど、戦争マンガ。
そして兵器。
改めて読み直してみても、モノローグが時々過去形になるのがとても苦しい。
すべてはもう終わったことなんだと思えて、その先を知りたいような知りたくないような、複雑な気持ちに支配される。
ほんのわずかなモノローグなのに。
恋愛以外の要素が大きすぎて、「最終兵器彼女」は読んでいてつらい。
優しい気持ちになるどころか、つらさに飲み込まれて抜け出せない。
あの頃は思わなかったけど、ときどき作中で描かれる戦時下の通常にも、しんどさを感じる。
戦争でメディアが絶たれ、一般庶民には何が起きているのかわからない情況であっても、日常生活は続けていかなければいけないところが、やけにリアル。
無料分の2巻分だけでも、怒涛の展開と二人に幸せになってほしさで、つらさがあふれるので、ぜひ体感してみてほしい。