ネタバレ

ひと夏の冒険譚だから夏休みに読むのにぴったりだし、これが本当のONE PIECEだ!って思ったくらい(こんなこと言うと怒られそうだけど…) 面白かったです!主人公の女子高生・大和鮒子は「強い子になってね」というママの遺言を勘違いして格闘技を極めてしまったようなちょっとおバカな女の子。漁師だったおじいちゃんが建てたマグロ御殿にパパと暮らして、地元の水産高校に通うだけの退屈な毎日を過ごしていたところに、海賊・カトーが下宿人として鮒子の家にやって来たことから、ひと夏の大冒険が始まります。

遠い遠い海の果てにある宝島には100兆円超えの財宝が眠っていて、実は鮒子のおじいちゃんがその島に辿り着いて生還した唯一の人物だったことから、カトーは宝島のヒントを探しに鮒子に近づいたのです。そして16歳の誕生日におじいちゃんから手紙が届き、海の中の岩穴に隠されていた漁業権利書、巨大な銛、宝の地図のプレゼントを発見します。その地図をカトーに奪われ、それを追うように鮒子も異種格闘技部の先輩・鴨林らと共に船出するのです!

ネタバレになっちゃうけど、3巻で海に出て、7巻で宝島に着く、全11巻のこの2つのタイミングでギアが上がるように面白くなったと思います。おじいちゃんからの鮒子宛のメッセージが手紙として度々登場するんですが、作者の望月峯太郎が読者に伝えたいテーマそのものって感じでとても深かったです。そして因縁のカトーはラストですごくカッコいい人になって、これが本当の海賊王だ!と思いました(怒られる…)。

読みたい

物語とは関係ないけど、最強女子高生の鮒子ちゃんが芸能人の誰かに似てる気がするんだけど、誰なのか思い出せなくてモヤモヤしてる。

この世界の片隅に

漫画と映画を久しぶりに見返した!

この世界の片隅に
かしこ
かしこ

2025年のお正月にNHK広島放送で映画「この世界の片隅に」が放送されたのは、今年で原爆投下から80年が経つからだそうです。この機会に私も久しぶりに漫画と映画をどちらも見返してみました。 やはり漫画と映画の一番の違いはリンさんの描き方ですよね。漫画では夫である周作さんとリンさんの関係について触れられていますが、映画ではありません。とくに時限爆弾によって晴美さんと右手を失ったすずさんが初めて周作さんと再会した時に、漫画ではリンさんの安否を気にしますが、映画ではそれがないので、いきなり「広島に帰りたい」という言葉を言い出したような印象になっていました。映画は子供のまま縁もゆかりもない土地にお嫁に来たすずさんが大人になる話に重点を置いているような気がします。それに比べると戦時下無月経症なので子供が出来ないとはっきり描いてある漫画はもっとリアルな女性の話ですよね。だから漫画の方が幼なじみの海兵さんと2人きりにさせた周作さんに対して、あんなに腹を立てたすずさんの気持ちがすんなり理解することが出来ました。個人的には男性達に対してだけではなく、当時の価値観で大事とされていた後継ぎを残せない自分に対しての悔しさもあるのかもしれないと思いました。けれどもあえて女性のリアルな部分を描きすぎない選択をしたのは、原作である漫画を十分に理解してるからこそなのは映画を見れば明らかです。 久しぶりに漫画と映画を見返してどちらも戦争が普通の人の生活も脅かすことを伝えているのはもちろん、すべてを一瞬で無いものにしてしまう核兵器の恐ろしさは動きのある映画だから強く感じた喪失がありました。そして漫画には「間違っていたら教えて下さい 今のうちに」と巻末に記載されていることに初めて気づきました。戦争を知らない私達が80年前の出来事を想像するのは難しいですが、だからこそ「この世界の片隅に」という物語があります。どんなに素晴らしい漫画でもより多くの人に長く読み続けてもらうのは大変なので映像化ほどの後押しはないです。これからも漫画と映画どちらも折に触れて見返したいと思います。

野球で話せ

漫画で話せ

野球で話せ
かしこ
かしこ

何を隠そう私も自分の描いた漫画を第11回青年漫画賞に応募していたのです。とはいえ私は記念受験のようなものなので箸にも棒にもかからないのですが…それでも言わせて下さい、私のライバルって中原とほるだったのかよ!!と。いや〜でもこれは完敗です。だって全編を通して「漫画を描くのが楽しい」って感じだったじゃないですか。働きながら漫画を描くのは大変です。やりたいことがあるのは幸せだけど、休みの日なんかに一人で引きこもってコツコツ描いてると「誰にも求められてないものをこんなに一生懸命やって何になる?」と虚しくなります。それよりも情けないのは描きたいから描くのではなく「漫画家になりたいから描いている」という気持ちのブレが起きてしまうことです。それでは本末転倒なのです。だからこそ作中で叔父さんが言っていた『表現を続けなさい』というセリフに胸を打たれて勇気づけられました。それは連載デビューを経験された後も医師として働きながら投稿を続けられたご自身に対しての言葉なのかもしれませんが、私もこんな風に漫画と向き合いたいと思わされる姿でした。いつか私の漫画を中原さんに読んでもらいたい。漫画で話したいです!

ダイヤモンドの功罪

最新話で綾瀬川が覚醒したぞ!!

ダイヤモンドの功罪
かしこ
かしこ

最新話でついに!綾が覚醒をしましたね!エヴァで言うところの覚醒と同じ意味なので心配ではありますが、これから益々タイトル通りの「功罪」っぷりを発揮してくれることでしょう。 ということで単行本を読み返してみました。運動神経だけではなく、身体能力、そして頭脳と、スポーツをする為の全てに恵まれた小学5年生の綾瀬川。U12の日本代表でもエースに選ばれ、他の代表選手からも「俺の世代にはずっとコイツがいるんだ…」と恐れられる程の逸材っぷり。しかし綾瀬川の本心は只々みんなと楽しく野球がしたいだけ。そう、綾本人も自分の才能に傷ついているのです。でも誰もそれを知らない。いてもイガくらいかな? 私は野球に関して全くの無知なんですがそれでもハマるのは、これが「才能」の話だから。やはり圧倒的な才能は人を翻弄するんですよ!!恐ろしやです。 日本代表の並木監督があのまま綾の面倒を見てくれたらよかったけど、このまま足立フェニックスで限界まで投げ続けたらプロになる前に選手生命が絶たれそうで心配ですね。ストーリーの冒頭で何回か高校球児になった綾が出てくるけど「この試合で壊れてもいい…!」と言ってたのが気になる。それがどういう意味なのか。やけっぱちなんだろうか。今のところ理解者になりそうな人が大和しかいないけど、東京と大阪で距離もあるし、大和もプレイヤーになりたそうだし、どうなっちゃうんだろう…。 将来は大谷さんのようになってくれたらいいのにな〜と思うのも綾にとっては大きなお世話なんだよね。とにかくハッピーエンドであってくれ!!と願いながら読んでます。

万祝(1)
万祝(2)
万祝(3)
万祝(4)
万祝(5)
万祝(6)
万祝(7)
万祝(8)
万祝(9)
万祝(10)
万祝(11)
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
「川島・山内のマンガ沼」放送記念! かまいたち・山内の考える最強のヤングマガジン

「川島・山内のマンガ沼」放送記念! かまいたち・山内の考える最強のヤングマガジン

「川島・山内のマンガ沼」放送を記念して、かまいたち・山内さんが考える最強ラインナップのヤングマガジンを0円にて配信!(※放送時のラインナップから一部変更ございます) ラインナップはこちら! 『新宿スワン』/『アンダーニンジャ』/『ドラゴンヘッド』/『エリートヤンキー三郎』/『賭博黙示録カイジ』/『彼岸島』/『僕たちがやりました』/『バジリスク 甲賀忍法帖』/『ミュージアム』 〇収録作品/著者名 『新宿スワン』 『アンダーニンジャ』花沢健吾 『ドラゴンヘッド』望月峯太郎 『エリートヤンキー三郎』阿部秀司 『賭博黙示録カイジ』福本伸行 『彼岸島』松本光司 『僕たちがやりました』原作:金城宗幸 漫画:荒木光 『バジリスク 甲賀忍法帖』原作:山田風太郎 漫画:せがわまさき 『ミュージアム』巴亮介

ドラゴンヘッド

ドラゴンヘッド

20世紀最後に放たれた、恐怖の大巨編「世紀末サバイバル」!!修学旅行帰りの新幹線は、突然のトンネル落盤事故によってすべての光を失った……!!闇につつまれ、血みどろになった凄惨な“墓所”。生存者はテル、アコ、ノブオ、3名のみ。ほか全員、即死……。酸素も食料も出口すらも断たれた少年たちは、次第に壊れゆく「心」と闘いながら、動きはじめる。たったひとつの“希望”――「東京に、家族のもとに帰ること」を、生き延びるための支えとして……!!!!

バタアシ金魚

バタアシ金魚

俺、花井薫(はない・かおる)。水泳は好きじゃないけど、ソノコ君のコト、ホントに愛してるから水泳部に入ったんだ。だけど、ソノコ君は素直じゃないんだよね。しっかし、俺はヤルからね。ソノコ君に、俺がどんな男か認めさせてやるぞぉぉ。すげえコトやってやんだあぁ~!屈折元気(プリズム・パワー)が大爆発の甘酸っぱすぎる青春!!

座敷女

座敷女

雷のなる深夜、森ヒロシはドンドンという音で目が覚めた。外を覗(のぞ)いてみると、隣の部屋の前に、ロングコートにロングヘアー、紙袋とバッグを提げた異様な大女が立っていた。翌日から、突如その大女に付きまとわれるようになった森。サチコと名乗る女の行動は次第に異常さを増してきた。彼女の目的は何?そして彼女は何者!?ひたひたと迫りくる恐怖に、あなたは耐えられるか?望月峯太郎の傑作ホラー!

バイクメ~ン

バイクメ~ン

なあ、みんなは知ってるかい?ジミーやエルビスといったヒーローを。彼らが輝いていた頃、ロックを愛しバイクを愛した一人の青年が事故で死んだ。名前はボニー。だが、ロックンロールのマジックによって、人車一体の姿で彼は現代に蘇(よみがえ)った!そう、俺達の時代の新しいヒーローとして光り輝くために!!

お茶の間

お茶の間

「バタアシ金魚」の花井薫(ハナイ・カオル)が社会人になって帰ってきた!宇宙一愛してる苑子(ソノコ)君に贈る、バラ色の人生設計は完璧!?世間の荒波に立ち向かう結婚&お仕事マンガ!!ソノコと同棲生活を送るカオルは、大学を卒業し就職、デパートの販売促進部に配属された。相変わらずのマイペースぶりに、職場でも家庭でも嵐を巻き起こしまくり!!

鮫肌男と桃尻女

鮫肌男と桃尻女

取り得も身寄りのない桃尻(ももじり)トシ子は、叔父(おじ)の経営するホテルで働いていた。日常に絶望を感じていたそんな彼女の前に、突然半裸の男が現れた!その男・鮫肌黒男(さめはだ・くろお)は、組織の金を持ち出し、ヤクザから追われる身。今まで感じたことのない衝撃を感じた彼女は、鮫肌を助け、彼とともにあてのない逃避行の旅へと出た!息をもつかせぬスピード感とバイオレンス!望月峯太郎の大傑作!!

ずっと先の話

ずっと先の話

『ドラゴンヘッド』『バタアシ金魚』などなど手がける鬼才・望月峯太郎、初の短編集!もちろん全作品が単行本初収録。しかも加筆・再構成・着色などにより、クォリティも大幅アップ!!ジャンルは、SF・ファンタジー・コメディ・ルポ漫画などなど……多岐にわたっておるのです!「僕ちゃん」1991/「ブッとばすわよっ!」1992/「トゥルーラブ」1994/「COLOR」1988~89/「リリカルロボット」1995/「ずっと先の話」1989――そのほかいろいろレアな傑作を収録!

女子高生が海賊と宝探しする夏休み!にコメントする
※ご自身のコメントに返信しようとしていますが、よろしいですか?最近、自作自演行為に関する報告が増えておりますため、訂正や補足コメントを除き、そのような行為はお控えいただくようお願いしております。
※コミュニティ運営およびシステム負荷の制限のため、1日の投稿数を制限しております。ご理解とご協力をお願いいたします。また、複数の環境からの制限以上の投稿も禁止しており、確認次第ブロック対応を行いますので、ご了承ください。