就職浪人中のコテツの家には、祖母の代から棲み着いている花緒という座敷わらしがいます。
霊感の全くないコテツは花緒のことを認識していませんが、花緒はコテツのことを慕っており、座敷わらしとして彼のことを守ると決意しています。
ある日、帰りの遅いコテツを迎えに行くために少し家を離れた花緒でしたが、
その瞬間にコテツの家に雷が落ち、部屋が全焼してしまいます。
しかし、焼け残りを整理していたコテツは何を思い立ったのか、ワーキングホリデーのために海外に飛び立ち、ドイツの「黒い森」にあるシェアハウスに住み始めます。
この作品は、そんなコテツに付いていった花緒とシェアハウスに棲むドイツのあやかしとの日常を描く物語です。

物語は基本的には人間には視認できないあやかしたちの視点で描かれています。
コテツが訪れたシェアハウスには不思議と各国のあやかしが集まり、日本のあやかしとの違いに花緒は毎度驚かされています。
特に、コテツのことを守ろうとする花緒と人間を敵視する精霊・ラッツェルとのいがみ合いが引き金になって騒動が巻き起こるのですが、気付いたら丸く収まっている、そんな様子が微笑ましい作品です。

また、花緒のことを認識していないコテツとそんな彼を慕う花緒の関係性もとても魅力的で、コテツが花緒を認識していないので一方通行ではあるのですが、人間と人外とのパートナーのようにも読める作品です。

1巻まで読了

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座敷わらし、ドイツに降り立つ。 #1巻応援にコメントする
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