村の因習とエロス…!!
夜這いの風習がある村に迷い込んでしまった男子高校生の話です。何度も村から逃げ出すチャンスがあるんですが失敗してしまい、最終的には絶対によそ者に見られてはいけない村人にとって大事な奇祭まで目撃してしまい大変なことになります。巻を追うごとに主人公の心理的な追い詰められ具合とエロ描写がレベルアップしていくのでページをめくる手が止まりませんでした。ラストで東京から助けに来た女の子があの人だと分かったのはちょっと笑っちゃいました…!
ある日、東京近郊に住む相浦くんは、父親から家宝の刀の話を聞かされる。刀のことが気になった彼は、春休みを利用して父の故郷に旅立った。が、バスで居眠りしたおかげで、“柤ヶ沢”なる集落で一泊するハメに。あくる朝、財布がないことに気づいた彼は、帰るに帰れなくなってしまう…
怖かった。ほんとにめちゃくちゃ怖かった。夢に出そう。こういうのがあるから祭りとかに恐怖心があるんだよな…
相浦と澄子の恋とかどうでも良くなるくらい、何度村から出ようとしてもどうしたって出ることができない恐怖。なんでそこまで刀に執着すんの!と思っていたけど、15歳の少年が大人の階段をのぼるというひとつのテーマにおけるアイテムとして必要なものだったんだろう。またはあんな状況にあるなかでお守りのような存在だったのかもしれない。
タイトルはメリーゴーランドだけど、ストーリーはジェットコースター並みに猛スピードで進んで読めば読むほどに盛り上がっていきます。なので漫画自体は面白いのでメンタルが強い方にはおすすめしたい。
最後に「え、これ実話なの?」と思わせる演出がありますが実際のところは不明…しかしこういった常識では考えられない村のしきたりって、実在するからこういう漫画が生まれるんだよな…………と巻末の解説を読んで思った。