穏やかにラブラブな歳の差大人百合にコメントする
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ふたりはだいたいこんなかんじ

愛する二人と〈周囲〉の話

ふたりはだいたいこんなかんじ いけだたかし
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

女性カップルの同棲話が平熱で、淡々と描かれながらも愛らしい本作ですが、その良さを端的に言い表すのは難しいと感じます。 なので私が言う事も作品の一部分だと思うのですが、特徴として「周囲を丁寧に描く」事があります。 2巻にして既に二人の親、古馴染み、仕事仲間や先輩、ご近所がしっかり登場して関わります。基本二人は優しく関係を深めてゆくので、安心して読んでいられるのですが、それでも周囲の関与は少しの緊張感をもたらします。 二人が盤石であれば、関与する人の中には悲しい思いをする人も現れます。そういう人の秘めた心や行動を見る時、私は主人公二人の視点を離れ、その人に感情移入する。そして気付く……自分(=主人公)だけ良ければいいっていう話じゃないよな、と。 誰かの幸せの影には、他の誰かの様々な感情があるんだよ、という視点は、実は他の百合作品でも得られる視点ではあります。しかしこの作品は、多様なサイドストーリーを複数同時展開する事で、カップルを起点とした世界の広がりと複雑さとままならなさを同時に表現している。 そしてそこから得られる感情は「みんなが幸せになれればいいよな」という、優しい物でした。

白竜

気が付けばシリーズ累計100巻以上

白竜
ピサ朗
ピサ朗

ちっぽけな組に過ぎない黒須組に、ある日白竜の異名を持つ若頭が台頭してからあれよあれよと裏社会で頭角を現していく、揉め事の解決は暴力やダーティーな手段だったりの、良くも悪くも普通のヤクザ漫画。 …だったのは初期の話、天王寺大氏が実際の事件を広げたネタを扱う事も多かったので、ゴルゴ13のような「実はあの事件の裏には白竜が関与していた!」オチのネタが結構あったりする。 シリーズ後半ではその手のネタが増えて行くが、この第一シリーズである無印は比較的そういうネタは薄め、なんだかんだ危険な香り漂う裏社会でのし上がっていく姿は正直ワクワクする部分も有り、強引すぎたりアレな解決も「こまけえことはいいんだよ!」の精神で十分楽しめる。 …後のシリーズでは陰謀論を加速させかねない色々と不幸で幸運な現実に見舞われたりしてるけど、それも割り切れば作品の魅力。 組のメンツも少人数な分、上も下も描きやすいのか、若頭主人公だが下っ端から組長まで交流があり、それなりにキャラを立たせつつキャラ被りも無しと、今見ると設定時点でなかなか秀逸。 ヤクザ漫画としては、シノギの描写が意外と広く、これもまた第2シリーズ以降の時事ネタを扱うのに違和感が無い要因だろうけど、解決手段はシンプルに非合法だったりで「できるか んなもん!」な、描写がてんこ盛りで、これをツッコミどころとするか、展開が早くて良いとできるかで面白いと感じられるかは分かれそうな気がする。 とはいえシリーズ累計で100巻以上を成し遂げてしまってるように、こういう作品が好きな男自体はなんだかんだ根強く存在している事も実感するが。 実際のあれこれをネタにしている部分とか、多々あるツッコミどころにせよ、素直に名作と認めたくはないが読んでて楽しい部分も有るのは確か。 作風が完全に確立したのは第2シリーズのLEGENDだが、その移り変わりも含めタバコと酒臭さが似合う漫画ゴラクの象徴の一つ。

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