穏やかにラブラブな歳の差大人百合にコメントする
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ふたりはだいたいこんなかんじ

愛する二人と〈周囲〉の話

ふたりはだいたいこんなかんじ いけだたかし
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

女性カップルの同棲話が平熱で、淡々と描かれながらも愛らしい本作ですが、その良さを端的に言い表すのは難しいと感じます。 なので私が言う事も作品の一部分だと思うのですが、特徴として「周囲を丁寧に描く」事があります。 2巻にして既に二人の親、古馴染み、仕事仲間や先輩、ご近所がしっかり登場して関わります。基本二人は優しく関係を深めてゆくので、安心して読んでいられるのですが、それでも周囲の関与は少しの緊張感をもたらします。 二人が盤石であれば、関与する人の中には悲しい思いをする人も現れます。そういう人の秘めた心や行動を見る時、私は主人公二人の視点を離れ、その人に感情移入する。そして気付く……自分(=主人公)だけ良ければいいっていう話じゃないよな、と。 誰かの幸せの影には、他の誰かの様々な感情があるんだよ、という視点は、実は他の百合作品でも得られる視点ではあります。しかしこの作品は、多様なサイドストーリーを複数同時展開する事で、カップルを起点とした世界の広がりと複雑さとままならなさを同時に表現している。 そしてそこから得られる感情は「みんなが幸せになれればいいよな」という、優しい物でした。

創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊

なぜ人は物語を綴るんだろう?

創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊
toyoneko
toyoneko

「今年読んでよかったマンガリスト」を作ったときに、今年読んだ読み切りで何が良かったかな…と思いだす中で、真っ先に思い出したのが本作だったんですよね というか、「ゼロ災でいこうっ」のシーンが思い浮かんだ(添付) 衝撃的なシーンでした 大人になっていく中で、飛行機事故を契機に、自分の「核」が創作ではなくなっていたということ(又は、自分の「核」は最初からそんなところにはなかったということ)、そして、現実を前に情熱は失われてしまっていたこと、そのことを自覚する物語 それが、本作に対する私の印象でした …が、読み返してみると、実はそうではなかった だって、主人公は、そのことを自覚しながら、それでも、創作をやめられないから 「他の選択肢がない」という理由で、やはり創作を辞めることができない 別の人生を歩めるなら歩みたいと泣くのに、それでも辞めることができない それどころか、キャロット通信は解散し、仲間もいなくなり、 誰も読んでくれない、読者すらいないのに、辞めることができない 「にもかかわらず…私は…懲りもせず」 「また繰り返す…どうして?」 「なぜ??」 たぶん、このセリフこそが、この作品の核心なのでしょう 主人公にとって、創作は、苦痛なのでしょう でも、主人公の救いは、もはや創作しかない だから、主人公は、創作に向き合い続ける 「赤羽」に登場するペイティさんが、 「やはり創らないと気が狂いそうだから創るってコトですね…」 と言ってました(増補改訂版4巻、ボーナストラック9話)、 「創作」というのは、もともと、そういうものなのかもしれないです あ、ところで、そんなふうに「創作」をやめることのできない綿本おふとん先生ですが、トーチwebで新連載とのこと!みんなで応援しようね! https://x.com/offton_w/status/1873197901478019149

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