初・ジョージ秋山先生作品でした
直近でもドラマになっていたり、巨匠と言われるジョージ秋山先生の代表作になるのだと思います。 主人公は幼い頃の経験から「世の中銭ズラ!銭がすべてズラ!」みたいな歪んだ性格になってしまい、殺人等も犯しつつ権力への道を突き進む、みたいなストーリーです。 最近もこういった露悪的な作品は結構ありますが、この作品からは、少年マンガに描かれがちな綺麗事に対する強烈なアンチテーゼは感じるものの、実は作者のそういったものに対する憧れや希求も感じます。 それが主人公の言動にも時折反映されて出ていて、特にラストシーンはあっけないようですが、個人的にはすごく好きでした。 読んで良かったと思いますし、わたしも世の中を良くするための慈善活動に少しは精を出さないとな、と思わせてくれる作品です。
テレビドラマにもなったことがある作品で知っている方も多いことでしょう。
漫画自体はかなり古いですが金銭への執着という人間の根本的な欲や業がテーマなので時代を超えた面白さがあると思います。
貧乏ゆえに異常なほど金に執着し、金に人生を翻弄されていく男の悲劇がしっかり描かれています。金だけを追い求める人間の醜さや恐ろしさが、通り一遍でなく深い心の奥底を丁寧に描いていて、一筋の光が見えながらも悪の道を突き進む主人公から目が離せません。
金さえあれば何でもできるのにと考えたことは誰しも一度はあるでしょうが、その結果まで考えたことはありますか?
その答えの一つともいえる結果は一読の価値ありです。
物語としても金というものを考える切っ掛けとしても楽しめる素晴らしい作品だと思います。重厚で骨太で読み応えのある漫画が読みたい人にもおすすめです。人生哲学的な面でも参考になるセリフが多数ありました。