あらすじ政治の世界をも牛耳ろうと目論む風太郎は、大物政治家である神の娘さおりに接近するが……!?自らを「銭ゲバ」と呼び、金のためには人を殺めることさえもいとわない男、蒲郡風太郎。彼の人の世に生きる苦しみと、真実の愛への渇望を力強く描いたジョージ秋山渾身の力作、ついに完結!!
直近でもドラマになっていたり、巨匠と言われるジョージ秋山先生の代表作になるのだと思います。 主人公は幼い頃の経験から「世の中銭ズラ!銭がすべてズラ!」みたいな歪んだ性格になってしまい、殺人等も犯しつつ権力への道を突き進む、みたいなストーリーです。 最近もこういった露悪的な作品は結構ありますが、この作品からは、少年マンガに描かれがちな綺麗事に対する強烈なアンチテーゼは感じるものの、実は作者のそういったものに対する憧れや希求も感じます。 それが主人公の言動にも時折反映されて出ていて、特にラストシーンはあっけないようですが、個人的にはすごく好きでした。 読んで良かったと思いますし、わたしも世の中を良くするための慈善活動に少しは精を出さないとな、と思わせてくれる作品です。