加藤伸吉のもう一つの代表作。バカの本気の青春
加藤伸吉といえば「国民クイズ」がやっぱり有名だけど「バカとゴッホ」もとても良い。 ムーズムズっていうバンドを組んでいた高校生堺と正二(最初は4人だったけど2人が1話目で離脱)とゴッホっていう服を作るのが好きな女の子の話。 堺と正二は高校を卒業してからバイトをしながら音楽活動を続け、ゴッホは高校を中退して自分で作った服を公園のフリマ的なところに露店を出して売っていた。 堺と正二もゴッホも夢を叶えたいしお互いの夢の助けになりたいって思っているんだが、どちらかがうまくいったりすると「追いつかないと」っていう焦燥感があったりするし、逆に助けてあげているつもりが異性として気に入られたいだけだった(かも)みたいな夢追いと恋とがいい塩梅で混ざったとても泥臭い青春マンガ。 2巻で完結するんだけど、1巻に「イサムダイアリー」「MY MHZ」が2巻には「L&P」「夜ゲラ」の短編が巻末に収録されている。こっちも面白い。 全部に共通しているけど、独特なタッチがやはり魅力的で引き込まれる絵を持っている。