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いや読後感最高すぎる…!!!メッチャ良かった…ほんと良い…!
物語内でミレイがしていることといえば、街でよく会うタイプの男の子と映画・漫画の趣味が合う「川上線」なるインスタグラマーについて、一人で考えをめぐらしてるだけ。本当にそれだけなんだけど、その終始落ち着いたテンションのモノローグが心地良い…!
限りなく東村アキコ作品でキャラが独白するのを読んでるときと同じ感覚がしました。「Kiss WAVE」の審査員・東村先生が絶賛されるのも納得です。
リアクションの表情の描き方がすごく説得力があって、も〜〜好き…!
線の笑顔を見たときの「ぐっ」とときめきを堪える顔とか、男の子と線が同一人物だと気づいたときの「えー まって まって」のポーズとか、「まじか 踏みこんできたな」のキラキラした顔とか。
極めつけは顔の前で指先を合わせながらの「でも 私いま めっちゃよろこびがすごい」ですね(かわいい)。モノローグの語彙力のなさが自分の脳内そっくりで共感しかないです。
あと何故か地べたにしゃがんで話しだしちゃうとこも、「何で?笑」って感じだけど、その意味のない行為がリアルで好き…。
「私は ずいぶん縁を断ってきたのかも」
「僕にはミレイさんのコメントが灯台のようでした」
「何この答え合わせみたいな時間」
とか、セリフの言葉選びが本当に素敵でギュンギュンきました。
いや〜、本当にいい読切よんだなぁ…嬉しいなぁ…。
【あらすじ】
街で主人公・ミレイがドタイプの細身の男の子を眺めていると、その子はミレイが今朝買った漫画の特典ペーパー付新刊を探していた。
その場を離れた後、女友達からミレイにオススメの男子として川上線を紹介される。彼のインスタアカウント(漫画や映画の感想メモ用)を見てみると、自分と趣味が合いそうな人物だった。
線の投稿を参考に映画を借りに行くと、街で見かけた「特典ペーパーの男の子」と偶然再会し「それ観ると得しますよ」と声をかけられる。映画を観たミレイは川上線に感謝し、彼の投稿にコメントを残すようになる。
(▼『恋の境界』当麻ゆいこ 心のなかで呼び捨てわかりみしかない)
【第37回「Kiss WAVE」シルバー賞受賞作】視界の端で、気になるあの子。(Kiss2020年3月号)