自分はミリタリーものが好きなので、ひとつはDOUBLE-S先生の精緻なタッチで描かれる剣撃、ガン・アクションの迫力です。(伊吹が乗るバイクのアクションもスゴイ)
盲目の剣士、土方護が座頭市さながら変態的な強さの敵を次々斬り伏せていくのはやはり爽快です。

もうひとつは多くのキャラクターが登場する群像劇であるということです。
護と遙の年の差バディを中心に、「THE WALL」をはじめとする秘密自警団エレメンツネットワークのメンバーや、敵サイドのトゥルス一味、果てはクロスオーバー作品である『ジーザス』『闇のイージス』のキャラクターが乗り込んできて、ダイナミックに関係性が展開されていくのはワクワクします。

MARVELやDCの作品を読んでいるときのような奔放な賑やかさが感じられて、結果的にはヒーロークロスラインの企画が最もいい形で出力されたのが本作だったんじゃないかなと思っています。
無限の広がりを感じさせてくれた『死がふた』ワールド、いつかまたなんらかの形で見れたらいいな…と願っております。

読みたい
エロイーズ 本当のワタシを探して

物語の始まりのシーンが好き

エロイーズ 本当のワタシを探して
ANAGUMA
ANAGUMA

本作、ベンチに座っていたエロイーズがふと記憶喪失になっていたことに気付くシーンから始まるのですが、その自然さがなんだか巧みで、ピンク色のカラートーンとともに強く印象に残っています。 メインとなるストーリーラインはサブタイトルにもある「本当のワタシ」探し。 少ない手がかりを元に記憶を失う前の自分がどんな人間だったのかを調べていく…と書くと壮大なミステリーやサスペンスのようでもありますが、そうそう大変なことが起こるわけでもないのが人生というものかもしれません。 どこにでも居る女性だった(と思われる)エロイーズ・パンソンの身の回りも、世の人のご多分に漏れずありふれた出来事ばかりだったようで、一生懸命過去の自分の身辺調査を行うほどに些細でちっぽけなことばかりが判明していきます。そのようすは親近感やおかしみと同時に、どこか空虚さというか、切なさも感じさせたり…。 「記憶を失う前の自分ってどんな人間だった?」というのを入り口に「そもそも根本的に自分ってどんな人間なんだろう?」という二重の意味で「本当のワタシ」を探すことになるのが妙味です。 そんな深いテーマもありつつ、バンドデシネとしてはかなり読みやすい部類に入ると思います。エロイーズのちょっとした仕草がどれもかわいかったり、普段縁遠いフランスでの「フツーの」暮らしが垣間見えるだけでも面白いので、読む機会があれば気軽に手に取ってみてほしい一作です。

本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
クランド

クランド

ノッカーズ犯罪が次第に増加し始めた頃、新人警察官・大崎圭太巡査は、小さな町に配属された。のんびりと穏やかに日常は過ぎていくかと思いきや、突如としてノッカーズ犯罪が発生!!突然のことに恐怖に震える圭太の目の前に、神様(!?)が現れて!?

ALCBANE

ALCBANE

「BALANCE」の崩れたヒーロー、「ALCBANE」。犯罪を憎み人知れず悪を裁くその正体は、電子工学の天才・台場巽と、彼が生み出した量子コンピューター「SPARC」だった!!この最強タッグが、オルタレイション・バーストを機に増えた異形のノッカーズを相手に果敢に挑む!!

緑の王 VERDANT LORD

緑の王 VERDANT LORD

それは植物たちの反乱だったのか? 突然世界中を襲った“植物異常大繁殖=プラントバースト”によって、地球はなすすべもなく緑に支配されてしまった。それから十数年、細々と栄え続ける人類をあざ笑うかのごとく、植物たちは更なる進化を始めようとしていた。他生物に寄生し、異形の巨獣と化す“行動する植物=アレトゥーサ”とは何か!? 植物たちが見せる驚異のテクノロジーに畏怖し、憎悪する人類の選択とは?第1巻!

スプリガン

スプリガン

危険と思われる超古代文明の遺産を封印することを目的に活動する組織がある。その組織の名は「アーカム」。そして、「アーカム」の誇る特殊工作員を、遺跡に出現するという伝説の妖精にちなんで「スプリガン」と呼ぶ。御神苗優16歳は、その「スプリガン」のひとりだ。A・M(アーマードマッスル)スーツという驚異の装甲強化服を武器に、優が世界の平和を守るために立ち上がり、様々な敵と対決する!!

ALCBANE【アルクベイン】

ALCBANE【アルクベイン】

犯罪者を狩る異色のヒーロー「ALCBANE(アルクベイン)」の活躍を描いたヒーローアクション。電子工学の天才・台場巽(だいば・たつみ)と彼が作り上げた量子コンピューター「SPARC(スパーク)」は、人知れず犯罪者を退治する日々に身を投じる。そんなある日、変身現象によって怪物に変身した犯罪者を倒した巽は、そこへ居合わせた雑誌記者・三ノ輪(みのわ)に「アンバランスな格好」と言われ、自らをアルクベインと名乗る。その後、テレビ取材で変身現象を語る量子物理学教授・石和(いさわ)が、驚愕の変貌を遂げて……!?

クランド

クランド

新人警察官・大崎圭太(おおさき・けいた)と彼が配属された下町の社で祀られている土地神・蔵人(くらんど)が、協力してノッカーズ犯罪者を倒していくSFアクション。ノッカーズ犯罪が続発する東京で、そんな事件とは無縁と思われる下町の交番に配属された大崎圭太。しかしある日、そこの商店街にノッカーズ犯罪者が出現し、恐るべき力で先輩警察官を倒していく。そのパワーにおののく圭太の前に、神だと名乗る蔵人が現れて……!?

ヒーロークロスラインAPPROACH マンガ版

ヒーロークロスラインAPPROACH マンガ版

村枝賢一、たかしげ宙、岡崎つぐお等そうそうたる漫画家達が作り出したシリーズ「ヒーロークロスライン」。この物語は多世界に渡る量子状態が互いに影響を及ぼし合って危機的な状況「オルタレイション・バースト」により、「ノッカーズ」と呼ばれる異能者が現れることになった世界観を共有して生み出される。本書「APPROACHマンガ版」には、フラグシップ作品『ジエンド 炎人 The last hero comes alive』(村枝賢一)第1話を掲載。そして、同じ事件を別視点でクロスオーバーさせた『ALCBANE』(原作:たかしげ宙 作画:衣谷遊 メカデザイン:福地仁 設定協力:高野真吾)、『レイズマン・ゼロ』(出月こーじ)の各第1話を掲載。HXLへアプローチせよ!!

ヒーロークロスラインNEO CROSS

ヒーロークロスラインNEO CROSS

1999年9月26日、多世界に渡る量子状態が互いに影響を及ぼし合って危機的な状況… 「オルタレイション・バースト」が発生した。これを元に、「ノッカーズ」と呼ばれる異能者が現れることになった。これらの世界観をベースに村枝賢一、たかしげ宙、岡崎つぐお等そうそうたる漫画家達が作り出したシリーズが「ヒーロークロスライン」。本作「NEO CROSS」は、たかしげ宙原作のストーリーに村枝、岡崎ら総勢12名がリレー合作で描いたリアル・クロスライン。世界の危機を察知し、「蔵人」「アルクベイン」「レイズマン」「MEAN」そして「ウサ探」が蔵人の神社に集結した! そこに別次元から現れたのは、圧倒的な力を持った敵・破壊神「トリアプロクス」だ! 蔵人たちは恐るべきその目的と野望を断つことがことができるのか!? 超激突を見逃すな!! 参加漫画家●村枝賢一/たかしげ宙/岡崎つぐお/馬場民雄/出月こーじ/栗原一実/御童カズヒコ/深紫‘72/夢来鳥ねむ/なかにしえいじ/ 細雪純/高田慎一郎/広石匡司

ヒーロークロスラインAPPROACH 解説版

ヒーロークロスラインAPPROACH 解説版

村枝賢一、たかしげ宙、岡崎つぐお等そうそうたる漫画家達が作り出したシリーズ「ヒーロークロスライン」。この物語は多世界に渡る量子状態が互いに影響を及ぼし合って危機的な状況「オルタレイション・バースト」により、「ノッカーズ」と呼ばれる異能者が現れることになった世界観を共有して生み出される。本書「APPROACH解説版」には、シリーズ全作品の解説を掲載。HXLへアプローチせよ!!

イサック

イサック

2つの勢力に別れ、後に30年戦争と呼ばれる激しい戦いの最中にあった17世紀の神聖ローマ帝国。そこに傭兵として現れたのは「イサック」と名乗る日本人の男! 遠く日本を離れ、ヨーロッパ大陸までやってきたイサックの目的とは!? 彼の壮絶な戦いが始まる!! 『勇午』の真刈信二氏と『死がふたりを分かつまで』のDOUBLE-S氏の新タッグがおくる、骨太エンターテイメント!

『死がふた』の魅力が何なのかと言われるとにコメントする
※ご自身のコメントに返信しようとしていますが、よろしいですか?最近、自作自演行為に関する報告が増えておりますため、訂正や補足コメントを除き、そのような行為はお控えいただくようお願いしております。
※コミュニティ運営およびシステム負荷の制限のため、1日の投稿数を制限しております。ご理解とご協力をお願いいたします。また、複数の環境からの制限以上の投稿も禁止しており、確認次第ブロック対応を行いますので、ご了承ください。