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恋人も友達も作らず、ひとり平穏に暮らしてきた主人公・富岡(32才)
ある日、自分の今までの人生を振り返り、まわりに誰もいないことに気付く富岡。人生においてオレは遭難している!と感じるところから物語が動き出す。
パンツ一丁になった富岡は流れ星に祈る。
「友達をください…友達」と。そして、人との繋がりを求め、いろんな人物と濃い関係性を持ち始める。どうしようもない奴と知り合ったばかりに大損をすることもあれば、隣に住む小説家志望の美女と接近することになったり。また、仕事仲間のためにとんでもないことに巻き込まれ、恐ろしいサスペンス展開を思わせる事件に遭遇してゆく…。
なかなか暗い作品ながら、これが古谷実という漫画家の巧さなのか、一度読めばグイグイと引きつけられてしまう。
当たり前のことだが、自ら行動しなければ人とのつながりは生まれないのだ。
そうして生まれた不思議な縁には、理屈では説明できないなにかがある、と思わせてる。