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テーマ、キャラデザ、もう何もかも最高でした…。入学したばかりの1年生の担任になったのは、怒りをコントロールするのが難しい女性教師・久瀬。そんな彼女を生徒たちは遠巻きにするが、主人公・岩倉は「仲良くなりたい」と彼女に近づいていく…というあらすじ。
あからさまに生きづらそうな(感情の制御だけでなく、他の精神的特性を抱えてそうな様子も見て取れる)久瀬先生を見るのは辛いのですが、岩倉の絶対的「陽」ぶりと、ちょっと懐かしい感じの絵のデフォルメ(アニメのウテナっぽい)がその辛さを上手く包んでくれて読みやすかったです。
作中のキーワード「月の宮殿」の絵も素敵ですし、表題の「ルナティック」と合わせてその意味がわかった時はゾクッとしました。久瀬先生にとっての「絶対安全な場所」は、未成年の生徒の腕の中…パレス・オブ・ルナではなく「ルナティック(狂気の)」なのも納得…。
こんなに短いのに、重くて暗くて、でもどこか幻想的で…すごいものを読んでしまったと圧倒され、ちょっと虚脱感に襲われました。
公式サイト化から応援メッセージを送りました。新連載でも読切でもいいので、ぜひまた安居先生の作品を読めることを願っています!
http://www.moae.jp/comic/shikishoshinjinsen/11
生徒は教師を選べない。逆もしかり。だからこその出会い。アンバランスでリリカルなプラトニック・ワールド!(good!アフタヌーン2019年12月号)