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2030年、宇宙の密約は解け、各惑星から来訪者たちが地球に出現した。地球連合は急激な異世界文明との接触を避けるため、交易の地域を限定し、日本国沖縄の南方、台湾との境に「出島」と呼ばれる巨大な人口島を建設した。異星人たちは出島以外の寄港を禁止されていたが、異なる文明と価値観の混在する出島では、様々な犯罪が頻発するようになった。出島の治安を守るため、地球連合の出島警察、宇宙連盟の連盟警察、そして異星人と地球人の混成部隊が設立された。それが「ガンドラゴン」である。ガンドラゴンの捜査員Σ(シグマ)は、密入国者を載せて暴走するトラックを引き留めた。荷台には水の惑星から来たミュメール人が、そして彼はなんらかの秘密を守るために自害してしまう。仲間を捜して酒場に潜入したシグマは、そこで一体のミュメール人と、宇宙連合禁制の小型ブラックホールを発見する。
「コブラ」の著者がCGを駆使して描いた衝撃的なカラー漫画。今でこそCGはお馴染みですが、本作が発表されたのは1998年。当時、CG漫画として十分に画期的な作品でありました。しかし実はこれ以前に「タケル」で著者は3DCGを導入しており、その点では”初”という冠はつきません。では何が衝撃的だったのか。それは主役に女優を起用し漫画と合成した、ということです。女優はインリン・オブ・ジョイトイ。全編Tバックでバイクにまたがりサービス満点、という衝撃もあるのですが、さらに衝撃なのが、大変な製作過程が推測できてしまうこと。下絵を描きそれに合わせてブルーバックでインリンを撮影し合成。全カットこれですからそりゃあ手間はかかります。そしてその写真がピタリとはまって、ちゃんと寺沢漫画の一員になっている。これが一番の衝撃。これからは漫画で何でもできると思ったものです。この作品以降、同様の手法で描かれた作品を聞かないことからも、偉大な実験作と言っていいと思います。