働き始めてわかる名言だらけの漫画
2019年現在では実現しているものは多いが新製品のアイディアと懐かしいパロディの戦闘シーンがいい。連載当時の時代を知らないと面白さが半減すると思うが主人公「山崎宅郎」が各回の登場人物にいう「名言」は今読んでもいい
NEO=SYSTEM社の特A級派遣社員、山崎宅郎。彼はどんなビジネスでも100%成功させるという伝説の男――。その正体は、かつて過労死した凄腕のビジネスマン・尾崎達郎だった!超々ジュラルミン製ボディの企業戦士(ビジネス・コマンドー)として甦り、必殺の武器と必殺技を携えて、襲いくる企業戦士をなぎ倒し、彼は働き続ける……この世に遺した妻子のため、組織の中で喘ぐビジネスマンのため、そしてすべての消費者のために――!!
最終話のタイトルでもある「パワー・オブ・ドリーム」――。これを鳥がなぜ空を飛べるのかと重ねて、命は望んだ方向へと歩んでいくもの、と主人公の山崎は語ります。人もまた同じで、強くなりたいと思う格闘家は過酷な練習を自らに課し、どんな病気でも治したいと思う医者は知識の吸収にさまざまな症例を見る。じゃあ、われわれ会社員の望む道とは? そんなことを考えさせられるのがこの漫画です。山崎は過労死した後、サイボーグとなって復活し、業績の落ち込んでいる会社に派遣され斬新な企画を提供する特A級企業戦士。燃やせる缶や壁掛けテレビ、新型コミュニケーション空間の提供と、新製品をプレゼンしながら、業績が上向かない理由=人の心の問題を解決していきます。その問題とは考えることを止めたり、他人の足を引っ張ったり、簡単な仕事しかしなかったり、部下とコミュニケーションできなかったり、などなど。ライバル社の企業戦士との格闘を通し、ビジネスマンのあるべき姿を説く山崎の台詞は説得力十分。日々流されて二の次になってしまう”こうありたい”と思う心。それを忘れないようにしよう、と思わせてくれます。