あらすじアキレスホテルマーケティング部に派遣されることになった、特A級サイボーグ派遣社員・山崎宅郎。彼が最初に訪れた病院で、五十嵐隆夫という人の部屋の前で出会ったアキレスの女性社員・五十嵐真紀は、彼を「叔父さん」と呼んだ。しかも、「叔父――尾崎達郎は、父の人生を狂わせた張本人なんです!」と言うのだ。倫子も知らなかった山崎の過去――10年前に亡くなった、彼にとって母親代わりだった姉とは?そして、真紀は山崎への復讐を果たすのだろうか!?
最終話のタイトルでもある「パワー・オブ・ドリーム」――。これを鳥がなぜ空を飛べるのかと重ねて、命は望んだ方向へと歩んでいくもの、と主人公の山崎は語ります。人もまた同じで、強くなりたいと思う格闘家は過酷な練習を自らに課し、どんな病気でも治したいと思う医者は知識の吸収にさまざまな症例を見る。じゃあ、われわれ会社員の望む道とは? そんなことを考えさせられるのがこの漫画です。山崎は過労死した後、サイボーグとなって復活し、業績の落ち込んでいる会社に派遣され斬新な企画を提供する特A級企業戦士。燃やせる缶や壁掛けテレビ、新型コミュニケーション空間の提供と、新製品をプレゼンしながら、業績が上向かない理由=人の心の問題を解決していきます。その問題とは考えることを止めたり、他人の足を引っ張ったり、簡単な仕事しかしなかったり、部下とコミュニケーションできなかったり、などなど。ライバル社の企業戦士との格闘を通し、ビジネスマンのあるべき姿を説く山崎の台詞は説得力十分。日々流されて二の次になってしまう”こうありたい”と思う心。それを忘れないようにしよう、と思わせてくれます。