あらすじ社長Jr.と呼ばれることにコンプレックスを感じているテンプク寝具株式会社の浅倉克己。彼とともに、特A級サイボーグ派遣社員・山崎宅郎は、新しい価値感を生み出す新商品を開発することになった。その斬新なアイデアを奪おうと現われたアコギ寝具の企業戦士。だが、戦いに敗れた山崎の身体は、粉々に吹き飛んでしまった!!そして5日後、再び倫子たちの前に姿を現した山崎は、メモリー回路のロード機能不調…つまり、一種の記憶喪失となっていた――!!
最終話のタイトルでもある「パワー・オブ・ドリーム」――。これを鳥がなぜ空を飛べるのかと重ねて、命は望んだ方向へと歩んでいくもの、と主人公の山崎は語ります。人もまた同じで、強くなりたいと思う格闘家は過酷な練習を自らに課し、どんな病気でも治したいと思う医者は知識の吸収にさまざまな症例を見る。じゃあ、われわれ会社員の望む道とは? そんなことを考えさせられるのがこの漫画です。山崎は過労死した後、サイボーグとなって復活し、業績の落ち込んでいる会社に派遣され斬新な企画を提供する特A級企業戦士。燃やせる缶や壁掛けテレビ、新型コミュニケーション空間の提供と、新製品をプレゼンしながら、業績が上向かない理由=人の心の問題を解決していきます。その問題とは考えることを止めたり、他人の足を引っ張ったり、簡単な仕事しかしなかったり、部下とコミュニケーションできなかったり、などなど。ライバル社の企業戦士との格闘を通し、ビジネスマンのあるべき姿を説く山崎の台詞は説得力十分。日々流されて二の次になってしまう”こうありたい”と思う心。それを忘れないようにしよう、と思わせてくれます。