心の叫びが一直線に伝わってくる
どんなに踏みつけられへし折られても、まっすぐに空を見上げ続けていれば、いつか花を咲かせることができる。まるで演歌のような主人公・コージの生き方に勇気づけられる人は多いと思います。私はリアルタイムで読んでいた世代なもので、当時まさにそう感じていました。この作品が連載されていた時期はちょうど私が社会に出て働きはじめたころ。田舎出身のマイノリティであるコージやオキナワに自分を重ねたりしていて、未来への不安定な感情とともに存在している思い入れ深い作品です。なので、著者の訃報を聞いて真っ先に読み返したのがこの作品でした。泥臭くて暑苦しくも、一直線に心の叫びが伝わってくる力強い作風。鼻の穴とか服のしわとかどうしてここまで描き込むのかと思える自己主張の強い墨っぽい絵柄。ひとコマひとコマにやっぱり気持ちが入ってしまいますね。こんな思いにさせてくれる作品には、これからもなかなか巡り合えないじゃないかと思います。
2019年6月21日~6月23日に原宿のギャラリーで舞台俺節のファンアート展があるらしい。土田世紀の原画も飾られるらしいので、無料だし、行ってみようかな。
(2019年7月6日付) 舞台俺節上演2周年を祝して、舞台俺節全関係者様へ、 敬意と感謝を捧げるための展覧会を実施いたしました。 作品のひとつひとつに込められた俺節愛は、 全関係者様に届いたはずだと思いますし、これからも届け続けます。 お忙しいなかご来場くださいました皆様、 本当にありがとうご...