ものすごく刺激になります!
世間の風潮としては、手塚先生を「天才」の一言で片付けてしまうきらいがありますが、そんなことなく、ものすごく努力されたんだということが伝わってきます。 ものすごい仕事量でその合間にもご自身のやりたいこともバンバン取り組んでいくそのバイタリティに圧倒されます。しかもそれをデビューしてからお亡くなりになるまで40年以上も続けられたというのが本当に信じられません。 「今日やる気でね〜」とか「昨日飲みすぎた〜」とかなかったんでしょうか・・・ 仕事のやる気がなくなったとき、必ず見返すようにしています。
『ブラック・ジャック』を連載していた(同時期に『ユニコ』『三つ目がとおる』『シュマリ』『火の鳥』『どろんこ先生』『ブッダ』『メタモルフォーゼ』も連載していたとか笑)ときの手塚治虫先生の様子を当時の編集やアシスタントに取材して漫画にしている。
面白さとしては主に、手塚治虫先生がどれだけ漫画にこだわりを持っていたかっていうことが知れるのが一つ、アシスタントや編集者がどれだけ振り回された(主に締め切りで)かの壮絶な話の面白さがもう一つ。
そして、何よりチャンピオンの壁村編集長のムチャクチャぶりがとても面白い。壁村編集長が一度スランプに陥った手塚先生を拾い上げた人でもあるんですが、居留守を使う赤塚不二夫の原稿を回収するために、電信柱をよじ登って部屋に入った話とかはほとんどヤクザみたいでめっちゃ笑えます。