目を背けてはいけない暴力性
漫画はキャラだと言う言説が存在するが、この漫画はテロリストが主人公という、漫画史において前代未聞の物語は、よくこの漫画を連載させてくれたことに我々読者は漫画の懐の深さに感謝しなければならない。この漫画を暴力的だからということで嫌うのは簡単すぎる結論の出し方である。しかしこの漫画にはその暴力性や物語の筋を一瞬忘れさせられる様な瞬間のコマが存在する。線画が突出して、上手いという訳ではないが物語の世界観とマッチしてハッとさせられる瞬間が本当にいくつもあるのだ。それは決して過激な暴力シーンではなく、別の瞬間にある。この漫画が突きつけてくる命やそれと切り離せない魂や神という信仰の問題、徹底して馬鹿として描かれる大衆。重い腰をあげながらもその期待にはしっかりと答えてくれる単なる面白いでは終わらせない傑作すぎる漫画である
モンが、山中でヒグマドンを幻視したあと、
他人と自分の境目がわからなくなって、他人の痛みに過剰に共感していて、
発達心理学的には、あれは赤ちゃんの状態らしいです。
橋本さんがいうように、そもそも愛を分かっておらず、
体だけ大人になった、そんな存在だと思ってます。
なるほどー。あれはそういうことなんですね。罰か何かを受けてるのかと思ってました。読み込めば読み込むほど面白い!