怪奇・ミステリーマンガの感想・レビュー3336件<<114115116117118>>猫と過ごす終末ウォーキング・キャット 北岡朋兎来栄寿近年はゾンビものが大流行しており「〜(オブザ)デッド」という作品が多数生まれていますが、こちらは「ウォーキング」の方を残したタイトルですね。 ゾンビが蔓延る終末世界で、生死もわからぬ最愛の妻を探し求める中で出逢った一匹の猫と旅をする青年のお話です。 ゾンビと闘うシーンも多いのですが、どちらかというとアクションシーンよりも「静」のイメージの方が強い作品です。それというのも、極限状況の中での登場人物たちの心理描写が丁寧に紡ぎあげられていくからでしょう。生死が掛かった瞬間に現れる人間の本質は、ホラーの醍醐味です。 そして、緊迫感溢れるシーンも多い一方で、猫の猫らしい行動に思わず笑わせられるシーンもあり抑揚が上手く効いています。猫好きの方ほどニヤリとできるかもしれません。 とりあえず何も言わずに1巻を最後まで読み通してみて欲しいです。さすが山崎紗也夏といった色気と面白さ「ひみつの林檎」ひみつの林檎 山崎紗也夏名無し3話まで読んだけどやっぱいい。 典型的な亭主関白な夫しか男を知らない主人公が、場末の飲み屋で働きながら男を買うというあらすじ。 3話でお金突き返されちゃったけど、どうする林檎ちゃんドラマに先行しコミカライズ!「ミラー・ツインズ」を語ろうミラー・ツインズ 寺山マル 高橋悠也名無し連続テレビドラマ連動企画!! 同じDNAを持ちながら、真逆の人生を定められた“二人”――― 事件が事件を呼ぶ、衝撃のツイン・サイコサスペンス!! 【漫画】寺山マル 《過去作》サングリアル~王への羅針盤~ 【原作】高橋悠也 「劇団UNIBIRD」を主宰し、アニメやテレビドラマなどの脚本も手掛ける。17年には『仮面ライダーエグゼイド』でメインライターを務めた。 (引用:「ビッグコミック月刊スピリッツ」公式サイト) https://bigcomicbros.net/comic/mirrortwins/ (引用:ミラー・ツインズ - オフィシャルサイトより) http://mirror-twins.com/ =====【登場人物】===== 葛城圭吾…警視庁捜査一課刑事。兄の誘拐事件をきっかけに刑事の道を歩む。 葛城勇吾…20年前に誘拐された圭吾の双子の兄 白石里美…圭吾が唯一心を許す恋人。しかし勇吾とも繋がりがあり、「英里」と呼ばれる。 赤城克彦…警視庁捜査一課刑事で圭吾の同僚。 皆川耕作…緑坂署刑事巡査部長。勇吾誘拐事件の担当でもあった。 独特な世界観のホラー漫画マリアの棲む家 鮪オーケストラ ハセガワM名無し私立探偵が社長令嬢マリアの捜索を依頼される。捜索場所はなんと一軒の家。家出でも誘拐でもなく家の中で行方不明になったという…。試し読みができる物語の導入部分でもだいぶ面白いんだけど、読み進めるほどに展開も広がってノンストップで読み終えてしまった。独特のホラーな世界観の描写は、作者の無意識的な素描から生まれたものらしい。これがいい味を醸しだして他にはない面白さに繋がっている。夢で見る風景みたいな描写にも心惹かれた。怖いんだけどセンスも感じる。ぜひまたホラー漫画を描いて欲しいなぁ。 ナチス×ドイツ×メイド男子+復讐少女!!夜明けの旅団 片山ユキヲANAGUMA盛るよなァ〜〜〜要素をさァ〜〜〜。 しかしながらこのマンガが真に素晴らしいのは 異常な射撃の腕を持つメイド服の青年と親の仇への復讐に燃える少女のコンビが ゾンビやナチスとガチバトルを繰り広げるっていう キャッチーな要素の底の底に、血の通った人間のあったかさが しっかりと敷き詰められているところです。 食事のシーンとか、ちょっとしたふたりのやりとりとか、ゾンビを前にいがみ合っていた人間が手を取り合うとか…。 本格ゾンビ・アクション・ホラーの中に 片山ユキヲ先生の「やさしさ」の芯がきちんと通っているので ゾンビものの枠組みを超えて「人間ていいよね…」ってなっちゃうこと間違いなしの良作です。ハマるメイコの遊び場 岡田索雲名無しなんでか知らないけど、見た人を惹きつける 表紙を裏切らない重厚な世界HEARTLESS ニシンマスミたかまるで映画や洋ゲーのような、残酷で暗くて神秘的な作品だった。 青年誌で「ホラーアクションサスペンス漫画」として出してもおかしくない完成度で、それがたまたまボーイズラブにカテゴライズされているという印象を受けた(読んだ人ならわかってくれると思う)。 今後もこういう圧倒的な世界観を持つユニークな作品を読みたいので、ぜひいろんな人に買って読んでほしい。 雨野さやかさんが満を持して送る長編ファンタジーナナホシとタチバナ 雨野さやかsogor25※ネタバレを含むクチコミです。いつの間にか完結してた。レッツ☆ラグーン 岡崎武士名無し次の巻はまだか、まだかと待っていて、気がついたら完結してた。早く読みたいなただ悲しいだけじゃない一冊よろこびのうた ウチヤマユージかしこ老夫婦が火葬場で心中した実際の事件をモチーフに描かれている。「現実に起きた事と同じ結末になっているけどそこに到るまでは作者の想像である」と、あとがきに丁寧な注釈があった。全1巻で映画1本に相当するくらいの読み応え。ジャンルにするとサスペンスだけど絵がシンプルなので恐くはない。何も知らずに読んでもマンガとして十分に面白い。この夫婦にストーリーを想像することで弔いになっていると感じた作品。もし二人が読んだら喜ぶと思う。 ただの吸血ものではないデビルズライン 花田陵バナ吸血鬼ものといえば、すでにイメージは完成されているが、恋愛や仕事や差別についてもじっくり描かれている。鬼も人なんだ、鬼は人と同じではないんだ、世論や政治も絡んでくるので大人が読んでも面白いと感じるはず。無意味にポーズ決めちゃう系ヒロイン萌えたとえ灰になっても 鬼八頭かかしmampuku 異空間に閉じ込められて、命と大金をかけたゲームを強いられる──というなんの変哲もないデスゲームではあるのですが、読んでみると存外魂込ってて良い漫画だなと思いました。 1.ゲームマスター(表紙の子、天使こと「クロエル」)が可愛い かみまろとかガンツ玉とかマナブ君的なポジのキャラが表紙飾っちゃってます。ドヤ顔で無駄にポーズをキメながら司会進行するクロエルが楽しみで楽しみでつい読み進めてしまう感ある。清々しいほど残虐w 2.TS主人公 参加者は性別年齢問わず、美少女に姿を変えられてゲームに挑みます。主人公と思しき冴えない眼鏡男よりも、ヤングガンガンですから、黒髪美女が活躍するほうが画的にも良いに決まっています。 3.バナー映えする 結構容赦なく命が危険に晒されるので、こういうジャンルに付き物の顔芸にも説得力が生まれます。グロが無い代わりにみんな頭おかしいことで成り立っている顔芸漫画「賭ケグルイ」とは違って、こちらは全面的に真面目です。 4.頭脳戦はまずまず まずまずですね。 あと、人を蹴落とすことに躊躇いがない主人公は読んでて気持ちいいですね。その辺の葛藤みたいな展開が嫌いなわけではないですが、この作品ではそれを他の脇役に任せちゃってるのが上手いなと。 そして何よりこの手の漫画は1巻のうちに読者にあっと言わせるどんでん返しをひとつは仕込んでくるサービス精神が素敵です。性癖の鈍器で殴られ、世界観に嵌っていく死神のラメント 青辺マヒトsogor25「性癖の鈍器でぶん殴られる覚悟はよろしいですか??」と望月淳さんが帯に書かれてるけど、性癖の鈍器でダウンを取られた後にぎっちり作り込まれた世界観に飲み込まれるという恐ろしく懐の深い作品。 「性癖~」の言わんとすることはモチロン分かるけど、そもそもが上質なダークファンタジーの土台の上に成り立ってるので性癖が刺さらなくても十分面白い。というかそんなニッチな攻め方をせずとも、もっとド真ん中ストレートにファンタジー好きに推していける作品だと思う。「亜獣譚」「魔女と野獣」「この愛は、異端。」のような、一癖あるファンタジーが好きならたまらない作品のはず。 真面目なストーリーの考察をすると、多分だけどグレゴールに必要なのはストルゲーではなくエロスじゃないのか…もし当たってたなら、それに気付いた時グレゴールはエンデをどうするのか。その瞬間に最も性癖が爆発する気がする。 余談ですが、『死神のラメント』巻末のspecial thanksにアシスタントとして「さんさん桜」のくらのさんの名前がありましたが、そう言えば作品の雰囲気は全然違うけどなんかキャラクターに共通点がある気がしますねぇ。。。 1巻まで読了。 本日発売だってREIGEN ~霊級値MAX131の男~ ONE名無しhttps://twitter.com/one_rakugaki/status/1097572187274244098?s=21 作者のツイッター告知をぺたり。一巻完結なんだね愛と狂気異常者の愛 千田大輔名無し※ネタバレを含むクチコミです。手塚治虫による異色短編集時計仕掛けのりんご 手塚治虫starstarstarstarstarひさぴよ1968〜70年代前半に、ヤングコミックやプレイボーイなどの大人向け雑誌に掲載された全8編からなる短編集。この電子書籍版では、秋田文庫版(1994年)に収録されている「ペーター・キュルテンの記録」「カノン」「最上殿始末」が未収録であるのと、作者のあとがきが含まれていないのが少し残念…。とはいえ全体の完成度が高いことに変わりはなく、いずれの短編も名作揃いです。時代的には、手塚治虫が劇画へ進んでいた頃で、それぞれの短編が、のちの「アドルフに告ぐ」「ブラック・ジャック」「火の鳥」などの作品に繋がってゆくルーツ的なものを随所に感じます。8編の中で一番ヤバい短編を選ぶとしたら「イエロー・ダスト」でしょうか。スクールバスを乗っ取った犯人が沖縄の米軍基地に立て籠もる話で、とてもショッキングで目を背けたくなるような描写が多いですが、短いページ数の中にあらゆる戦争の狂気が凝縮されていて戦慄しました。 【マンバnote】『テセウスの船』をマンバで見つけて読んだ話テセウスの船 東元俊也 東元俊哉マンバマンバスタッフによるマンバnoteに本作のレビューを掲載しています✍️ こちらもチェック‼️ https://note.mu/manba/n/n3bc22f36e50fスリル満点の漫画が登場ガンニバル 二宮正明名無し※ネタバレを含むクチコミです。完結が早すぎる探偵が早すぎる 三月薫 井上真偽名無し原作の内容を使い切っちゃったのかな? にしても二巻で終わりか~ ナチスドイツNeuN 高橋ツトム大トロかっこいい世界観です。 ゼクスかわいいけど怖い……やっぱ岡田索雲すごいわマザリアン 岡田索雲たか鬼死ね→メイコの遊び場→マザリアンという順番で読んだけど、奇妙で恐ろしい力を持ったマイノリティとその疎外感を描くのがうますぎる。 3巻の結末、俊郎の最後の決断は予想外で読後の喪失感がすごかった。 何度も読んで噛み締めたい作品。事件屋稼業について語ろう事件屋稼業 谷口ジロー 関川夏央なまこデラックス関川夏央・谷口ジローのコンビは坊ちゃんの時代もだけど事件屋稼業も面白い。 ハードボイルド貧乏探偵深町丈太郎も好きだけど、たまに出てくる娘も好き 原作者の頭の良さがすごい約束のネバーランド 白井カイウ 出水ぽすか名無し※ネタバレを含むクチコミです。物語の壮大な広がりに飲み込まれていくランド 山下和美ニワカしきたりが支配する不思議な山村で、好奇心から禁忌に触れた少女の物語。特異なアニミズム的宗教世界を丁寧に描いた作品。これだけでも面白いが、この作品はそれに留まらない。3巻辺りから謎が謎を呼び、世界観が予想外の広がりを見せ始める。ページをめくる手が止まらなくなること間違いなしの一作<<114115116117118>>
近年はゾンビものが大流行しており「〜(オブザ)デッド」という作品が多数生まれていますが、こちらは「ウォーキング」の方を残したタイトルですね。 ゾンビが蔓延る終末世界で、生死もわからぬ最愛の妻を探し求める中で出逢った一匹の猫と旅をする青年のお話です。 ゾンビと闘うシーンも多いのですが、どちらかというとアクションシーンよりも「静」のイメージの方が強い作品です。それというのも、極限状況の中での登場人物たちの心理描写が丁寧に紡ぎあげられていくからでしょう。生死が掛かった瞬間に現れる人間の本質は、ホラーの醍醐味です。 そして、緊迫感溢れるシーンも多い一方で、猫の猫らしい行動に思わず笑わせられるシーンもあり抑揚が上手く効いています。猫好きの方ほどニヤリとできるかもしれません。 とりあえず何も言わずに1巻を最後まで読み通してみて欲しいです。