灼熱カバディ

灼熱カバディ、アニメ化決まったから改めてプレゼン書きます

灼熱カバディ 武蔵野創
のれん雛
のれん雛

テレビアニメ化も決まって、好評‼︎!&好調!‼︎ いつも最新話には予想外の面白さで驚かされてばかりです。 https://youtu.be/J_v6bG-ZUGk 改めてマイナースポーツ「カバディ」を題材とし、迫力ある作画&抜群のストーリーで読者を魅了する熱い王道スポーツ漫画、灼熱カバディのクチコミを書きます。 灼熱カバディの魅力を伝えたい!と思って過去にマンバさん主催のプレゼン大会に2回参加しました。その内容の一部を書きたいと思います。 【参考】 マンバプレゼン大会レポート2018年↓ https://note.com/manba/n/n36cdf65aa204 マンバプレゼン大会レポート 2019年↓ https://note.com/manba/n/ncc6660ba71c4 灼熱カバディの魅力として、 ①キャラクターがとても良い‼︎ ②高い共感性のある台詞が多い‼︎ ③誰かが誰かに影響を与える人間模様が凄い‼︎ を重点的にプレゼンしました。 ①キャラクターがとても良い‼︎は、 まず主人公である宵越君がとても良いキャラクターであると思います。 そもそも彼は最初カバディを知らずに、カバディを馬鹿にしております。カバディを好きな人にとっては敵のような存在が主人公なのです。 99%の読者もカバディのことをよく分かってないと思います。そのカバディを馬鹿にしている宵越君視点だからこそ知っていくのは新鮮で、読者は宵越君と一緒にカバディを理解でき、カバディの奥深さを知る要因になってると思います。 宵越君自身も一見斜に構えた態度をしてるキャラクターなのですが、いちいち笑ってしまうネタを沢山持ち、負けず嫌いと勝ちへの執着、その最善を尽くす姿は大好きになってしまいます! ②高い共感性はとてもあります。 どの話も素晴らしく、マンガや推しを愛したことがある人なら、ヒロ君の「すげー選手が見たけりゃ金を払うし、遠くにだって足を運ぶ。労力を使うモンだろ。」に共感を抱くと思います。みんなお金を払ってますし、労力を使ってますから!! また、最近個人的に面白いと思った話が名もなきキャラクターの視点回でした。この回で、数多くの読者が自分がした部活動を思い出し、思い出を語りました。 自分の経験がダイレクトに響く作品を読めるのは凄いと思いますし、面白いと思ったのは作者である武蔵野先生はインタビューで「熱い部活動とは無縁」と答えているのです。ビビりました…。 【参考】↓ https://comics.shogakukan.co.jp/news/11965 無縁であっても刺さる人(懸命に打ち込んだ人)に刺さる話を作れて、同じく熱い部活動に無縁の私もその物語を楽しめて嬉しいです。 ③誰かが誰かに影響を与える人間模様が凄い‼︎ これは誰と誰をピックアップしても多いと思います。同じ学年同士や先輩後輩だけではなく、「え?そこから?」とあったり、驚かされます。でも、まるで必然であったかのようにシックリ来るのです。変化を与え化学反応を起こす展開には鳥肌が立ちます。 この話をする時に、私は中心的にライバル校であり、2位の実力を持つ英峰高校3年主将神畑さんと、主人公高校の能京高校1年関君の話を出します。 カバディにはルールの一つに体重制限があり、減量に苦しめられている関君の話があります。同じく2m3cm高身長故に減量に苦しめられている神畑さんと関君は合宿編で話す機会があります。 合宿編で関君は神畑さんの仲間を想う「かっこいいところ」や試合で「汗もかけずに命を燃やす」姿を見ることになります。関君が減量に成功した描写は体型でわかるほど小さな描写でしたが、神畑さんの影響あって、成功したと自然にわかります。 また、大会で関君が活躍した時に、強敵との死力の闘いで思い出したのは神畑さんというのが、とても熱く、この描写は是非本編で読んでくれ!!!!!と叫びたくなります。 関君の台詞ひとつひとつに神畑さんのリスペクトがあり、最高です。 そして、これはほんの一つの例であり、もっと沢山の人間模様が展開されております。 以上、3つに絞ってプレゼンしましたが、まだまだ書き足りないことは沢山あります! 漫画としての面白さはもちろん、魅力的なキャラクター、夢中になるストーリー、驚かされる積み重ね、「どーやって勝ち上がるんだよ…」という強敵&絶望、納得できる展開、読了後の高揚感、数々の小ネタ、全てが詰まってる漫画、灼熱カバディです。 アニメがとても楽しみですね!!

攻殻機動隊

VR能攻殻機動隊を見たんだが

攻殻機動隊 士郎正宗
名無し

あんまり話題になってない感じでもったいない…。と思ったのでちょっとした感想とかプチ情報を書いてみます。 興味持ってくれる人がいれば嬉しいです。 https://ghostintheshellvrnoh.com ・物語は人形使い遭遇後の素子を捜索する流れ。驚いたのが原作2巻の魂合環(霊能局のひと)とか出てくる。居たな〜。 『ARISE』とか『2045』とかSF前面に出したリメイクが続いてたから新鮮でした。能にするなら原作のスピリチュアルな要素がマッチしてると思った。 ・開幕から「素子は何処(いづこ)…」ってバトーが出てくるのが面白かった。何の媒体でも全然ブレないな。 ・VR映像はすごい。舞台に居るのが役者本人なのか投影映像なのか全然判別できない。本物だと思って見てた素子がサァ…と消えていくところとか本当に光学迷彩みたいだった。 ・能なのに「ゴースト」っていう横文字のセリフが出てくるんだけど、これはバトー役の川口晃平さんのこだわりだとアフタートークでお話がありました。ちなみに川口さんはかわぐちかいじ先生の息子さんだそうでこれもビックリ。 自分は能まともに見るの初めてで知識もなかったんだけど、能に詳しい人が見たら引用元とかもっと楽しめるんだろうなと思った。能・VRの時点で超先鋭なのに更に攻殻が加わって、それでも見事に「攻殻」として成立してたのが一番感動でした。 正直1回見ただけだと「なんかすごかった…」っていうのが大半の感想になっちゃったから繰り返して見てみたい。また上演してほしいです。 他にも見た人居たら色々お話したいです!

HUMANITAS ヒューマニタス

人や国や時代によって違う生死や闘いの意味

HUMANITAS ヒューマニタス 山本亜季
名無し

日本人なら何度かは 「武士道とは死ぬこととみつけたり」 という言葉を聴いたことはあるだろう。 武士道の心得を記述した書「葉隠」の一節だ。 武士とは何か、生きるとは死ぬとは何か。 死を覚悟して生きるのが武士道。 生きるために闘うがそれだけではない。 もしも今の時代の日本人に「葉隠」を漫画化して 読ませたらどう感じるだろうか? (実際に、そういう漫画はあるみたいだが) 日本人の魂を見出す人も居れば、 単なる精神論の一つとみなしたり、 ただの武家社会の建前論と評する人もいるだろう。 どちらかというと現代日本ではありえない、 ある種の異文化・異世界の話と感じる人が多いと思う。 「HUMANITASU」は 世界各地で似て異なるように存在した 葉隠的な文化を描いていると思う。 人類は過去から現代まで連綿と、 地球上の世界各地で生き抜いてきた。 そして生き抜くために戦ってきた。 それぞれ独特なコミュニティを作り、 独特な文化・風習を産み育て、 それらを作るため守るために闘い、 ときに己の意思に従い、 ときに意思に反しながらも闘い、 自身や他者の生殺与奪すらも行ってきた。 それぞれの独自な文化や価値感のもとに。 「HUMANITASU」ではそれぞれ3つの短編で、 アメリカやソ連や北極圏など地球上の各所での 色々な時代での人や国家体制や大自然を相手にしての 生きるための闘いを描き、意味を問うている。 もしかしたらそれらは外国人が日本の時代劇を見て 「ワオ!ホワッツ、ハラキーリ!」 と驚いているような種類なだけの話なのかもしれない。 結局は今ではなくなった時代の話に過ぎないのかもしれないし、 もしかしたら誤解や虚構も混じっているかもしれない。 だが自分は読んで胸を撃たれたし、 日本にある「葉隠」のような文化や風習、 生きるための戦いを、人類は それぞれの異文化の中でそれぞれの形で 行っていたのだろうな、と思わせてくれた。 その闘いという行為の意味や価値については、 読む人それぞれに違う思いを感じるだろうけれど。

未来人カオス

ふたりの男の友情の行く末を描くスペースオペラ

未来人カオス 手塚治虫
一日一手塚

近未来。須波光二と大郷錠は互いに銀河総合アカデミーへの入学を志す親友でした。しかし優秀な須波へ密かな嫉妬心を抱く大郷はとある陰謀に利用され、なんと須波を殺害する計画に加担します。謎の存在オパスの力によって姿を変えて蘇生した須波は、宇宙移民局の局長となっていた大郷に見つかり流刑星へ放逐され、カオスと名を変えて新たな人生を送る…という怒涛の冒頭部が読み応え抜群でした。 物語は宇宙の果てでさまざまな異星人と交流しながら生き延びるカオスと、地球で陰謀に巻き込まれながら立身を図る大郷の視点で進んでいきます。 大郷も一見救いようのない邪悪に思えますが、決して強い人間ではなく、心の弱さから人を恐れ、悪事に手を染めています。生き返った須波を殺さず流刑にしたことからも、彼がどんな男なのかよくわかります。きっと2度は親友を殺せなかったからでしょう。常に後悔・不安・罪の意識に苛まれながらも、生きていくためにギリギリの選択として悪を為しているのが大郷なのです。 須波との友情を手放し、他人を拒絶し続けた孤独な大郷。広大な宇宙に放逐されながらも生に執着し、多様な宇宙人と信頼関係を築き上げたカオス。 ふたりのあいだにあった友情と信頼は一見消え失せてしまったように見えます。互いに憎しみ合い、スキあらば殺そうとする中盤の展開は壮絶そのもの。 だからこそクライマックスでカオスと大郷が最後に見せる表情には目頭が熱くなります。最終ページには「第一部完」とありますが、その後続編などは描かれなかったよう。 友情とは何なのか。ふたりの関係性がどこに着地するのか。壮大なテーマと世界観、もっと見ていたかったと思わされました。

聖骸の魔女

キレーな魔女のおねーさんに翻弄されたいひと向けファンタジー

聖骸の魔女 田中ほさな
ANAGUMA
ANAGUMA

主人公のニコラは「浄会」に奉仕する修道士(童貞)。ひょんなことから人類の仇敵である魔女と次々契りを結んでいき(重婚)、悪しき魔女を魔女の力によって打ち倒す旅に出ます。 ちなみに彼女たちはニコラの体液を摂取することで真の力を開放する変身、「女神変成(アドベント)」ができるのです。最高ですね?どんな体液かは読んで確かめてほしい。 魔女の力を使うアクションのカッコよさはもちろん、魔女たちとニコラの愛の行方も物語の重要な焦点です。 ニコラと契りを結ぶ魔女3人は高飛車お嬢のエゼル、男勝りのウプスラ、根暗気味のミュリッタとみな個性的。禁欲生活を送るニコラは常に振り回されていますが魔女という割にはみなピュアなところがあってギャップがかわいいです。 中世ヨーロッパの世界観も作り込まれていて読み応えがあります。歴史上の慣習や社会情勢の描写はリアリティ抜群。 個人的にツボだったのが用語解説のコーナーで、本格的な解説かと思いきやネタに全振りしたものもあって笑っちゃいます。イチオシは「魔女ガチャ」の項目。業が深いね。 アクション、ロマンス、世界観。三拍子揃ったファンタジーが楽しめますよ!

うしおととら外伝

『うしとら』の世界を広げる外伝集

うしおととら外伝 藤田和日郎
ANAGUMA
ANAGUMA

『うしおととら』の短編エピソードが収録された外伝集。読めばキャラクターの魅力と本編の味わいがいやますこと間違いなしです! 家族を殺された鏢が仙界で仙術を身につけるまでを描く「桃影抄〜符咒師・鏢」や、紫暮と須磨子のなれそめを描いた「里に降る雨」、クリスマス嫌いの少年とうしおの交流が泣ける「プレゼント」など、本編人物を掘り下げるエピソードはどれも粒ぞろい。 最終巻のあとに外伝を読むケースが多いと思うのですが、もう一度1巻からキャラの活躍を読み直したくなっちゃうものばかりです。 なかでもとらの過去を取り上げたものが一番多く、平安時代の陰陽師との戦いをめぐる「妖今昔物語」、源氏の女武将巴御前ととらが出会う「雷の舞」、とらを封印した侍の物語を描いた「永夜黎明」と、時系列はそれぞれバラバラですが、外伝オリジナルのキャラクターが出てくるのが楽しいです。 なかでも「永夜黎明」の最終ページはあまりに美しく、これのおかげで読み終わると1巻にすぐ手が伸びるようになってるんですよね…。 個人的な一番のお気に入りは「雷の舞」です。女だからという理由で義仲とともに戦場に立てず、戦の終わりを「待つ」ことを強いられている巴御前。そんななか、尼僧とともに山に潜む物の怪の群れを退治することになるのですが、そこにとらが現れます(この登場シーンが最高!)。 「乗りてえ風に遅れたヤツは間抜けってんだ。」ととらに発破をかけられた巴御前は「待つ」ことをやめ義仲とともに決死の戦場に赴くのですが、この凛々しさにシビレます。 うしおだけでなく、様々な人のあり方をとらは変え続けてきたんだなというのが、なんかいいんですよね。 また、この『外伝』のコミックスには収録されていないですがうしおととらのコンビが外国の魔道士と対決する「ECLIPS」も超絶かっこいいです。 『原画集 月と太陽』や文庫版、完全版などで読めますのでぜひ。